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リバースプロキシ  作者: 如月いさみ


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96/124

過去の彼と今の彼

主家の一員である春彦と直彦に気を遣わせないように護衛するのも彼らの仕事であった。


伽羅はカクカクとロボットのように頷きながら夏月家に入り

「ご、めん」

と小声で告げた。


春彦は何時も違う様子に

「?どうしたんだ」

伽羅

と呼びかけた。


伽羅は首を振り

「何もないけど…武藤家の人、大切にしないとな」

だめだよな

と小さな声で呟いた。


春彦は意味が分からないという風に考えつつも

「ん、分る」

譲さんには色々世話になってるし

「やっぱり、お土産買った方が良いかなぁ」

東京来ているしどうしようと思ってたけど

と呟いた。


伽羅は「そこじゃない」と思ったものの

「うん、俺も半分出す」

とだけ答えるにとどまった。


春彦は部屋に入りながら

「それで、一色君が夢で刺されたって?」

と聞いた。


伽羅も部屋に入りながら頷き

「うん、若い男の人に包丁で刺されてた」

それで50代くらいの男の人が蒼褪めながら抱き起そうとしてて

「若い男の人が包丁持ったまま突進してきた」

と返した。


春彦はそれに携帯を渡すと

「その時の一色君と刺した若い男性と起こそうとしてた壮年男性と描いて」

あと周囲は?見た?

と聞いた。


伽羅は頷いた。

「夕方で…高級マンションの部屋だった」

下の方でビルとか車とかのライトが光ってて

「あ…離れた場所で城がライトアップされてた」


春彦は伽羅を見ると

「詳しく描いてくれ」

それ場所を特定する手掛かりになる

と告げた。


伽羅は頷いて指を動かし始めた。


春彦は一色一颯の刺された姿を見て

「…俺、少し気にはしてたんだ」

と呟いた。

「あの後に九州を出て行ったからさ」

卓史さんのこともあったし


伽羅は頷いた。

「そうだな」

卓史さんも静祢さんも居なくなったって言ってたよな

「神宮寺君」


春彦は小さく頷いた。

そして、一色一颯を刺した青年の姿を見て

「知らない人だ」

俺達と同じくらいかなぁ

と呟いた。

もちろん、壮年男性の方も春彦は知らなかった。


そして、部屋の状態と窓の向こうの光景と城の絵を見た。


春彦はフムッと声を出すと

「やっぱり、この城が一番の手掛かりだよな」

と言い

「天守閣がある城って数は限られているし」

とパソコンを立ち上げた。

「一つずつ見て行こう」


伽羅は絵を描き終えると頷いて春彦の隣に椅子を置いて座った。

「鯱が天守の屋根に合って…青銅色の瓦屋根で…5層くらいのおっきい城か」


最後までお読みいただきありがとうございます。


続編があると思います。

ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。

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