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リバースプロキシ  作者: 如月いさみ


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特別家系の公認会計士

実はその被害者となる男性と歩の家には意外な接点があったのである。

そのことが分かるのは授業を終えて春彦と伽羅が帰宅してからであった。


二人が帰宅すると譲は夕食前に春彦に

「今朝、お聞きした公認会計士についてわかりました」

ただ警備服の人間については現在捜索している最中です

と告げた。


春彦は鞄を置きながら驚いて

「はやっ」

と思わず呟いた。


譲は困ったように笑むと

「公認会計士とお聞きしたので公認会計士協会の登録情報を調べました」

と告げた。

「公認会計士は国家資格になりますのでそこから調べる方が分かるかと思いそちらから」


春彦は「そうなんだ」と呟いた。

「俺、公認会計士ってほとんど聞いたことが無くて」


譲は静かに笑むと

「公認会計士は試験を受けて監査法人で二年ほど仕事をしてから独立する場合は独立しそのまま務める場合はそのまま務める…という就職の流れになります」

仕事の柱は監査、税務、後はコンサルティングですね

と告げた。

「名前は平良始たいら はじむ37歳です」

住所は愛媛県松山市緑町です

「近くにある雑居ビルのフロアを事務所として借り受けています」

既に住宅と事務所には警備に着くように指示は出しております

「警備についたものからの報告ではそのビルから松山城が頂いた絵のように見えるそうです」


春彦は頷いて

「やっぱりそうかぁ、ありがとう」

と答え、少し考えかけた。

が、譲は春彦が『行く』と言い出す前に

「平良氏ですが話を聞きたいとお呼びすることはできます」

幸いにも南家の企業の外部社員としてコンサルティング部分を請け負っているようですので

と告げた。

「伝手はあります」


春彦は驚いて

「南って…南君の?」

と聞き返した。


譲は頷くと

「はい、春彦さまの同級生である南歩の実家です」

と答えた。


春彦は考え

「わかった、呼んでもらえるかな」

会って直接話をする

と答えた。


譲は笑顔で

「かしこまりました」

手配いたします

と告げた。


春彦は話が終わると夕食をしに大広間へ行き食事を取って何時も通りに花村巳瑞季の授業を受けた。


その後、もう一つの東雲夕矢から依頼された怪盗クロウの情報も受け取り春彦はそちらに関しては精査してからLINEで連絡を入れることにした。

怪盗クロウが始めて認識される犯行を行った日付と内容、その後の犯行の詳細が譲から知らされたのである。

彼の犯行の目的の絵画と行われた美術館と絵の所有者情報などなどだ。


春彦はそれを見ると

「怪盗クロウの狙った絵画は所有者情報が偏っているな」

と直ぐに理解し

「彼が怪盗をする理由はこの所有者情報にあるかもしれないな」

と呟いた。


ただ、今の重要事項は伽羅の見た夢の解決であった。

春彦は伽羅を勉強後に部屋に呼ぶと、平良始と南家との関係を知らせた。


伽羅は驚いて

「そうなんだ、南くんの会計監査をしてたんだ」

と言い

「良かったな伝手があって」

と告げた。


春彦は頷いて

「ああ、四国と九州だけど…意外と近いんだな」

と呟いた。

「東京と横浜みたいな感じだな」

と、他の面々が聞くと

「ちがう!」

と言いそうな事をさらりと言ってのけて、二人でベッドに寝転がるとそのまま眠りに落ちた。


譲は更紗と春馬に話を通すと南家に連絡を入れて紹介を受け平良始を九州へと招いた。

それは伽羅が夢を見てから一週間も経たない土曜日のことであった。


土曜日はいつも朔や凜や悠真、樹や大翔が集まる日である。

が、平良始がくるということで春彦はその日の集まりを日延べするように提案した。


それに対して悠真は

「え?別にいいだろ?」

俺らも松野宮の話を聞いたから気になるし

とあっさり告げた。


最後までお読みいただきありがとうございます。


続編があると思います。

ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。

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