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リバースプロキシ  作者: 如月いさみ


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19/124

ハマユウ

羽田野家では当主の羽田野厚森が邸宅の寝室で身体を起こしながら驚きの声を上げていた。

「秋月直樹の…か?」


厚長は首を振ると

「酷く似てはいるのですが…今、調べに向かわせています」

と言い

「しかし、あの次男の春彦という子供が伊藤、神宮寺、最近では陸奥とも繋がりを作っていて27年前に貴方と私がしたことを調べているようです」

と告げた。


厚森は驚きに目を見開き

「陸奥の初男は口を割っていないのだろう」

我々が秋月直樹を呼び寄せた後にあの男が磐井栞を何処かへ連れ去ったんだからな

「口など割れるはずがない」

と言い咳込んだ。

「更紗はどういうつもりなのだ」

何のために島津家へ嫁がせたと思っているのか

「玲奈は陸奥の息子を産んでそれなりに羽田野の為に働いたというのに…しかし、その陸奥の息子と春彦とかいう次男が近付いているとは何時あの陸奥の子から漏れるか…」


厚長は目を細めると

「息子の春馬が成人して2年」

もう十分に羽田野家を登録できるはず

「なのに…話しをはぐらかして頑なに我々を拒んでいる」

と忌々し気に告げた。

「羽田野家が特別な家系になることに何の不満があるというか」

あらゆる利権や九州全てを掌握する力が手に入るというのに


厚森は厚長を見ると

「我々のしたことを暴こうとするあの目障りな次男と…得体の知れない秋月直樹にソックリのあの男を」

と呟いた。


厚長は小さく頷いた。

「次男も見つかったばかりで愛情も薄い、次に春馬が狙われると思えば心も変わるに違いない」

確かに脅すには丁度良いですね


厚森は頷いて

「更紗を動かすにはそれしかないか」

私の生きている間に力を手に入れなければ

と告げた。


空には冬独特の厚い雲が浮かび、北風が町の中を通り抜けて未だ春の気配は感じられなかった。


最後までお読みいただきありがとうございます。


続編があると思います。

ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。

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