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リバースプロキシ【販売中】  作者: 如月いさみ


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ハマユウ

2学期末のテストの最終日は睡魔との戦いであった。

早朝から大立ち回りをしたので仕方がないと言えば仕方がなかったのだが…案の定テストの点数は赤点にならなくて良かった程度のモノであった。


その日、あの事件の後に各地を回っている東雲夕矢に連絡を入れて陸奥詩音の事を話した。

同時に菱尾湖南が27年前に各地へ売った乙女シリーズの購入者のリストも送った。


それに関しては夕矢から

「スッゲー助かる」

俺、彼女のことが気にかかっていたから

「ありがとうな」

と言われ、春彦は良かったと安堵して終業式の日に陸奥樹に伝えた。


樹はそれを聞き

「ありがとう、俺もあの後に父さんと話をした」

松野宮君の言う通り背を向けていたのは父さんだけでなくて俺もだったって気づいた

「27年前のことは…詩音のお母さんのこともあるから今は話せないって」

でも全て話す時が来たら話すって言ってた

と告げた。


春彦も伽羅も朔も凜も悠真も全員が笑顔で頷いた。


羽田野大翔は時折自分たちを気にしているが近付いてくることはなかった。

ただ、春彦にはそれが敵対というよりはそうすることが自分たちの身を守ることだと彼が判断しているのだと思いこれまで通りの行動をするようにしたのである。


終業式を終えて春彦と伽羅が帰るとそこに直彦と隆の姿があった。

久しぶりの再会であった。


春彦は島津家の家の扉を開けて直彦を見ると

「直兄!」

と駆け寄り抱きついた。


直彦は抱き留めながら

「久しぶりだな、元気そうじゃないか」

と笑みを浮かべた。


伽羅も二人を見ると

「お久しぶりです。直彦さんに津村さん」

と挨拶した。


直彦は春彦を抱き締めながら

「春彦を何時も助けてくれているそうだな」

ありがとう

と答え、隆も笑顔で

「それで最近は絵の猛勉強していると聞いたけど」

また取材をさせてもらうからよろしくな

とその内に直彦に画家の出てくる話を書かせようと企んでいるのが分る挨拶を返した。


さすがである。


更紗は彼らを見ると微笑んで

「さあ、直彦さんに津村さん、それに春彦に松野宮さんもゆっくりお茶でも致しましょう」

積もる話は後で

と告げた。


春彦も伽羅も頷くと

「「荷物おいてくる」」

と言うとすっとんで自室へと向かった。


直彦は更紗を見ると

「春彦のことお世話になってります」

ありがとうございます

と頭を下げた。


更紗は笑みを深めると

「礼など必要ありません」

私の子供ですから

「ただ、あのようにはしゃぐ姿を見ると少し妬けてしまいますけど」

と告げた。


実の母親とは言え春彦と暮らし出してまだ四か月。

今でこそ「お母さん」と呼んでくれるようにはなったが自分たちの前に来ると他人行儀でピリピリとしているのがありありと分った。


今のように飛んではしゃぐ姿など見たことがないのだ。


6人でお茶をして昼食を終えると直彦と隆は春彦の部屋へと入った。

春彦は直彦を見ると

「俺、直兄に会ったら言わないといけないことがあったんだ」

と告げた。


…直兄の出生のこと…


直彦は春彦を見つめて

「そうか」

というとソファに座って春彦の話に耳を傾けた。


リバースプロキシ


最後までお読みいただきありがとうございます。


続編があると思います。

ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。

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