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追記:2017年、萌え文化終わりの始まり

この記事を書き終えた約一ヶ月後の6月にクジラックス事件が起こった。

成人向け漫画家のクジラックス氏が埼玉県警の要請を受けて

「少女が性的被害に遭うような漫画は今後描かない」と述べたと報道されたのだ。

強制わいせつと住居侵入の疑いで逮捕された男が

クジラックス氏の同人誌の内容を模倣したと供述したことが事の始まりである。

また7月には『週刊少年ジャンプ』に掲載された「ゆらぎ荘の幽奈さん」(作:ミウラタダヒロ)の性表現が子どもに悪影響を与えるのではないかという声が上がり、波紋を呼んだ。


しかし、肝心の漫画の内容については今に始まったことではなく、

エロ同人や少年ジャンプを長年追ってきた人間にとっては何を今更という感覚を覚えるだろう。

つまり、この騒動の背景にあるのは2010年の青少年保護育成条例改正としか思えないのである。

しかも東京オリンピックまであと三年という時期にこれが立て続けに起こった。

最近でもソシャゲCMにおける萌え絵や性表現の賛否が話題になっている。

記事に予見したとおり、

2017年、いよいよ本格的に漫画アニメの表現規制が始まったと言えるのではないだろうか。

萌え文化の終わりの始まりである。


クジラックス氏に対して埼玉県警は

「作品内容が模倣されないような配慮」と「作中の行為が犯罪に当たると注意喚起を促すこと」などを要請したそうだが、

「ポリゴンショック」以降アニメ冒頭に「部屋を明るくして離れて見てね」と注釈が入るようになったように、

エロ漫画などにも「これはフィクションです。犯罪行為なので絶対にやってはいけません。」と注釈が入るようになるのだろうか?

子供が対象のアニメならまだしも、大人が対象のエロ漫画に注釈を入れたところで性犯罪の抑制には繋がらないだろう。

警察はまだ漫画=子供の読み物という古い解釈をしているのかもしれないが、

これは漫画だけの問題ではなく、映画や小説も同様で読者個人の倫理観の問題である。


しかしながら、こうした成人漫画が平然とコンビニに並び、

ネットで拡散され、子供の目に触れる機会が増えていることは大きな問題であり、

こうした部分こそ国家権力を行使して解決すべき問題だろう。

ギャグのようだが、コミケ会場に成人向けブースを仕切る大きなカーテンが必要かも知れない。

もちろん罪悪感を感じながらも身を隠してカーテンの向こう側に挑もうとする子供たちの勇気を否定することもできないが・・・


今年の夏コミは大きなトラブルもなく、一先ず平常通りに終わったが、

相変わらず東京オリンピック絡みの2020年夏の会場問題は未解決のままである。

リオ五輪の閉会式での東京のパフォーマンスでは

日本の数々のキャラクターが登場して世界から賞賛を浴びたが、

やはり世界から注目が集まる東京オリンピックを前にして

日本の緩い性表現に敏感になっていると思われる。

現在東京ビッグサイトでは拡張工事が行われており、2020年の冬には全16ホールに拡大する。

更なる漫画文化の発展に繋がる年となるか、衰退を象徴する年となるか

2020年までの三年が勝負である。

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