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白銀のスコール  作者: 九朗
第一章『アキト=オガミ』
38/115

終章

 今第一章を読み返すと、自分の文章力の無さに愕然とする…。


 第二章ではもっとキャラの動きを意識したいですね…。






終章


 ――――カチカチカチカチ。


 ――――カタカタカタカタ。


 ――――カラカラカラカラ。


 歯車が回る。

 それは『世界』を回す大きな歯車。

 それは『世界』を回す大きな機械。


 ――――カチカチカチカチ。


 ――――カタカタカタカタ。


 ――――カラカラカラカラ。


 それはとどこおる事無く回り続ける。

 それはとどまる事無く動き続ける。


 ――――カチカチカチカチ。


 ――――カタカタカタカタ。


 ――――カラカラカラカラ。


 しかし、今は歯車が一つ欠けていた。

 以前までは在ったはずの『それ』は失われていた。


 ――――カチカチカチカチ。


 ――――カタカタカタカタ。


 ――――カラカラカラカラ。


 けれど、歯車の一つが失われようとも機械は動き続ける。

 複雑に入り組んだ歯車は止まる事すら許されず、ただただ回り続ける。


 失われた『そこ』だけが乾いた音を立てながら。


 ――――カチカチカチカチ。


 ――――カタカタカタカタ。


 ――――カラカラカラカラ。


 いずれ、『そこ』にも新たな歯車があてがわれるだろう。

 しかし、それは同じ歯車では無い。

 たとえどれだけ同じでも、同じではない。


 ――――カチカチカチカチ。


 ――――カタカタカタカタ。


 ――――カラカラカラカラ。


 そのほんのわずかな差異はやがて『災異さいい』となるだろう。

 許せない。許せない。『完璧』なはずの『仕組み(システム)』を。


 『世界』は歯噛はがみする。ただ、失われたものは失われたままにすれば良い事にも気付かずに。


 ――――カチカチカチカチ。


 ――――カタカタカタカタ。


 ――――カランッ、カラカラカラ。


 歯車が硬質な音を立てて外れる。それは本当に小さな小さな歯車。

 『世界』はそれに見向きもしない。失われたものに比して、それがあまりにどうでも良いから。


 ――――カチカチカチカチ。


 ――――カタカタカタカタ。


 ――――カラカラカラカラ。


 歯車は転がり続ける。

 『世界』の『傾き』にそって転がり続ける。


 今はまだ。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「ワハハハハハハハ!!」


「…笑い過ぎですよ、貴方…」


 そこはこの『世界』のどこでもない場所。

 どこでもない草原。


 太陽と月が昇り、朝とも夜ともつかぬ場所。


 地平の向こうに見える太陽は朝日か夕日か。


 対する地平に見えるのは夕月か明月あかつきか。


 そんな草原にただ一つ在る大岩の上にその男女は居た。


 白銀の髪を持つ男と、白金の髪を持つ女。


 そして、白銀の男は腹を抱えて笑っていた。


 ひとしきり笑い終わると、自慢気に女に語りかける。


「どうだ、どうだ!凄いだろう?俺の子は!」


 女は呆れ顔で言葉を返す。


「貴方、それは身内贔屓みうちびいきというものですよ?」


「何だなんだ?俺の子のあまりの強さに嫉妬したか?」


「違います!それにあの子は私の子でもあるんですよ!?」


「い~や、違うね。あの顔を見ろよ?あれはどう見たって、俺似だろう?」


 女の反論にも男の自慢気な顔は全く崩れない。

 あまつさえ。


「それに比べて、お前似の子ときたら…。弱弱しくって、なよなよしい。おまけに苦い野菜が嫌いな所までそっくりだ」


「なっ!?」


 その言葉に女が血相を変えて反論して来る。


「あの子は産まれたばかりなんですから、仕方ないじゃないですか!それに、私が苦い野菜が嫌いになったのは、貴方が採って来るのがそんなのばかりだったせいじゃありませんか!!」


 女のあまりの大声に男は耳を両手で塞いでしまう。しかし、当然そのまま黙ってなどいない。


「何でも食べないと強くなれないんだぞ?むしろ俺に感謝して欲しいくらいだ」


「元々私は強いです!!あの子だって成長すれば、貴方ご自慢の子なんて足元にも及びませんよ!?」


 まるで夫婦喧嘩のようなそれは次第に熱を帯びてゆく。


「なにおう!?俺の子だってアレが全力じゃないもんね!!もっともっと凄いもんね!!」


「だから、私の子もそうだと言っているんです!!」


 失礼。子供の喧嘩だった。


 そのまま、しばし喧喧囂囂けんけんごうごうと言い合いを続ける二人。


「ウヌヌヌヌ…!」


「ムムムムム…!」


 やがて、それは視殺戦へと替わり…。


「…プッ」


「…フフ」


「アハハハハハハハ!!」


「ウフフ!!」


 それは盛大な哄笑に替わった。


 ひとしきり笑い終えた二人は、真剣な調子になり、そっと寄り添う。


「どうやら、俺達の子は正しく道を歩んでくれたらしい」


「ええ。そして、私達の子は正しく道を歩む者に出会えたようです」


 肩を触れ合わせ、そっと互いの掌を握る。


「今は信じよう。俺達の子らを」


「ええ。今は信じましょう」


 そう言って、二人はいつまでも寄り添っていた。

 後で、あらすじを書き直さねば…。


 物語はまだまだ続きます。

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