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序章 星獣王(せいじゅうおう)と悪星王(あくせいおう)の戦い

 今から、遥か昔――何千年も前の話。


この世界には【星獣】と呼ばれる、星から生まれた光り輝く生き物たちがいた。


その姿は様々で、馬の姿をした者もいれば、猫や犬の姿をした者もいる。


彼らは人間と手を取り合い、共に平和に暮らしていた。


そんな星獣たちを導き、人間との共存のために知恵と役目を与える王がいた。


星獣の頂点に立つ存在――【星獣王】である。


人間と星獣。


二つの種族が共に生きる平和な時代。


しかし、その日々は突如として終わりを告げた。


ある日、空に黒く輝く一つの星が現れた。


黒い星は次第に大きくなり、やがて巨大なドラゴンの姿へと変貌する。


その者の名は――【悪星王ギロウ・メイス】。


人の負の感情が星となり、そこから生まれた悪星獣の王だった。


悪星王は地上へ降り立つと、人間と星獣、その全てを滅ぼすと宣言した。


そして、世界を巻き込む戦いが始まった。


人間と星獣は力を合わせて立ち向かった。


だが、悪星王の力はあまりにも強大だった。


戦いが続くにつれ、誰もが力を失い、世界は滅亡の淵へと追い込まれていく。


そんな中、星獣王は悪星王に対抗するため、新たな力を生み出した。


十二星座の力を宿す十二の武具。


――【十二星具】。


星獣王は数少ない人間の中から十二人の勇者を選び、それぞれに一つずつ星具を託した。


勇者たちは十二星具を手に、悪星王へと立ち向かった。


星具の力によって悪星王を追い詰めることには成功した。


しかし――倒すことはできなかった。


激しい戦いの末、十二人の勇者たちはついに力尽きてしまう。


追い詰められた悪星王は最後の力を振り絞り、十二星具を破壊しようとした。


その前に立ちはだかったのが、星獣王だった。


星獣王は自身の持つ全ての力を犠牲にし、六色に輝く一振りの剣を作り出す。


そして――。


その剣で、悪星王を封印した。


戦いは終わった。


しかし、その代償はあまりにも大きかった。


全ての力を使い果たした星獣王の身体は、少しずつ光となって消え始めていた。


消えゆく中、星獣王は十二星具へ最後の言葉を残す。


「封印は、いつの日か解かれる時が来る」


十二星具たちは、静かにその言葉を聞いていた。


「だが、その時……悪星王を倒す者が必ず現れる。その者と共に、悪星王を倒すのだ!」


星獣王の身体が、さらに細かな光へと変わっていく。


「信じているぞ……」


その言葉を最後に、星獣王は無数の光となって消えていった。


残された十二星具は、星獣王の言葉を胸に刻んだ。


いつの日か現れる、新たな契約者を待つために――。


そして。


――それから、幾千年もの時が流れた。


星獣王と悪星王の戦いが遠い過去となり、十二星具の存在さえ人々の記憶から薄れ始めた時代。


ある街を、一人の少年が歩いていた。


その少年が、十二星具の運命を再び動かすことになるとも知らずに――。

大都市ボーンスターで、家族と共に平穏な日々を送る少年クロロ。

しかし街の外では、人々が次々と姿を消す謎の事件が起き始めていた。

そしてその夜――城壁の外に、巨大な黒い影が現れる。

次回:第一章 洋服屋の少年


ここまで読んでくださりありがとうございます!

星獣王と悪星王、どちらが気になったでしょうか?

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