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【完結】方舟の子 ~神代の遺産は今世を謳歌する~  作者: 篠見 雨
第3章 ローエンディア王国と士官学校
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第3章 第43話 卒業と旅立ち

 ベルレイユ公爵とフェリオール辺境伯に呼び出された翌日。

 お嬢様方が目に見えて御機嫌だった。昨日のうちに話を聞いていたのだろう。触れるのも野暮なので敢えて気付かないフリをする。こういうのが外堀を埋められたと言うんだろうか。マツリにも話がいっているのか、エイルをみてニヨニヨしている。


 「ラムザ先生。今日は皆で探索者ギルドに登録に行きましょう」


 これまではアーシェスとラクスレーヴェは探索者ギルドに登録していなかった。本格的に探索者として生活するための準備をはじめる気のようだ。彼女達の実力なら、すぐに黄金ゴールド級に上がってくるだろう。

 探索者ギルドに入った事で≪黒絹≫の正式メンバーになり、パーティの登録情報の更新が行われた。髪色のバラエティが増えたのでパーティ名も変えるかと話し合ったが、二人が≪黒絹≫のままで良いというので変更はしなかった。


 どんどん確定事項のように事態が進んでいく。猶予期間があったはずだとエイルは思うのだが、エイル以外は誰もそう思っていない説まである。


 三度目の誕生日シーズンには、マツリと相談して異空間収納の装備を渡す事になった。どうせ渡すなら早く渡して使いこなせるようになって貰った方が良いという考えだった。

 異空間収納に仕舞っておく武装も各種用意する。状況と相手によっては武器を使い分けたいという話は以前からあったので、丁度良い機会だと思う。


 両手剣、長剣、小剣、短剣、長槍、短槍、戦斧、大戦斧、戦鎚、大戦鎚、戦棍、大楯、小楯、短弓、長弓などが詰め合わせとなる。

 打刀や脇差は興味を持ったら出してやろう。


 二人ともブレスレット型を一つと指輪型を一つ選んだ。片方は死骸などを入れる用というところまでマツリとエイルと同じである。一緒に入れておくのは生理的に拒否感でるよね。分かる。



 マツリへの誕生日プレゼントは権利を取っておくそうだ。そもそもマツリの場合は製造された七千年前が誕生日なのか、起動されて今のマツリになった時が誕生日なのか、それぞれその日がいつだったか良く分からないので、今後の生活の中でマツリ自身に決めて貰った方が良いのかもしれない。


 探索者ギルドの依頼対応や、探索者として身に着けておきたい技能の習得など、それなりに忙しく日々は過ぎ、季節は巡る。


 四人はローエンベルグ士官学校を晴れて卒業した。


◆◆◆◆


 四人は王都で世話になった人達に挨拶をして回り、出立の日を迎えた。


 ベルレイユ公爵夫妻とフェリオール辺境伯夫妻は予め旅立ちについてしっかりと別れを告げていた筈だが、それでも別れを惜しみ長い抱擁を交わし合っていた。


 両家の侍女ーズには、「お嬢様をよろしくお願いします」と頼まれた。ニコニコですね。最初からお嬢様達の援護射撃しかしていなかったのを思い返すと、してやったりという気持ちなのかもしれない。



 ランスとアクスに箱馬車を曳かせる旅の再開だ。たまに遠乗りに付き合っていたが、馬車を曳かせるのは王都近郊の討伐依頼でごく少ない回数しかなかったので、二頭とも鼻息荒く気合が入っているようだった。


「それでは皆さま、長らくお世話になりました。行って参ります」


 四人はそれぞれに頭を下げると、箱馬車に消えて行く。エイルは御者台だった。

 両家の家族たちは、箱馬車が見えなくなるまでずっと見続けていた。


◆◆◆◆


 ローエンベルグの東門から出ると街道沿いに馬車を進める。東への道のりで国内の寄り道は東の辺境伯の領都に買い物に寄っただけで、小さな集落や街は入らずに進んだ。


 王都を出てから三週間程が過ぎた頃、国境の関を抜けて隣国の聖ペトログリフ王国に入り、三年以上滞在したローエンディア王国に別れを告げた。

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