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エンドレス・マジカルライフ  作者: 沖田一文
【第一章・上】 魔法社会革命編
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第一章41話 『派閥!』

 そして、4時の決闘の時間になった。私は、少し遅れて演習場に来た。演習場にはほぼ全メンバーが来ていた。観客席には、中立派であろう、佐倉梅の三番隊、五番隊隊長のヴォルフ、六番隊の長門佐助たち、七番隊隊長のアーサー、八番隊の斎藤リリィたち、九番隊の藤堂百合たちがそれぞれ陣をとっていた。一方、私の敵方となるのは、頭首候補の新藤敬助率いる一番隊、金剛勇実率いる四番隊、原田武蔵率いる十番隊だった。四番隊と十番隊の副隊長の二人、石川陸奥と菅赤城はそこにはいなかった。この二人が出ない理由はわかる。葵の二番隊は情報部隊とともに、観戦ルームにいた。


 25対1。これを見ると、私を頑なに頭首と認めたくないようだ。でも私にはほぼ無限の魔力がある。系統魔法もすべて使える。それなら問題ないはずだ。これで勝てないようだったら、自分でも頭首は無理だと思う。けれど、私は頭首になる。総司の意志を継ぐために。確かに、新藤敬助は総司と大石と葵たちとはクラスメイトで親友同士だったらしいが、敬助には総司の意志を継げないと思う。その理由として、プライマリーと協会との和平を正式に結び、協会の傘下に入ったことだ。しかし、総司はそんなことを望んだ訳では無い。総司は協会を倒し、崩壊させて、新たに魔法使いの社会を平等で自由な社会を作ることが目的だった。このプライマリーを設立したのもその理由なはず。なのに、敵に屈するとはありえない。敬助は温和な性格で、争いごとはなるべく避けようと今までしてきたのだが、それはいつまでも階級層での争いを産み続けることになる。だから、私が頭首になって、プライマリーを引っ張っていく!


 さて、決闘のルールは簡単。相手を戦闘不能にさせた方が勝ち。どんなことでどんな魔法で勝ってもいい。設定場所は、都市部。負けた方が勝った方が頭首であることを認める。これで、内部争いは終わる。


 あらかじめ葵に頼んでいたとおり、都市部へと演習場は変化した。


「手加減はなしでいかせてもらうよ。」

「うん。そんな余裕は与えないから。」


 敬助が始まり前の一言をかけてきたので私は返事をした。そして、葵の合図によって戦闘が開始された。



「アクティベーション!!!」


 一斉に魔法を展開させる。それと同時に、攻めてきた。私は予測魔法を使ってそれぞれどのように来るのかを見極めて、順に対応していった。力では劣ってしまうので、高速魔法を駆使して、背後に回り込んだりして、相手のまわりをぐるぐるまわって峰打ちにする。それが3人。それ以降はさすがに一筋縄ではいかないと判断し、魔法を詠唱しだした。だけど、私はその魔法を詠唱する暇を与えなかった。すぐさま唱え始めた者から順に倒していく。これで5人は倒した。あと17人。と思った時に、前から声が響いた。


「どいてくれ!それがしが相手する!」


 前に出てきたのは、四番隊隊長・金剛勇実だった。


「しかし隊長!隊長が出るのは速すぎます!ここは我々が相手します。そのあいだに策を練ってください!」

「何を言う!これは四番隊だけの戦いではない。今の大将は新藤敬助だ!汝ら新藤の作戦をきいて行動しろ!それがしは、いくらかここで戦わなくてはならないのだ。それがしが相手している間に新藤の作戦をしっかり受けるのだ!」

「わかりました!」


 金剛は部下を説得させ、剣を構えた。


「しばしのあいだ、それがしがお相手申し上げる。ご覚悟を!」


 そのあとに少し沈黙が流れた。私はその隙に、予測魔法を発動状態にして目を赤く光らせた。


 息が詰まると感じた瞬間に、金剛は動きだした。軽い足取りで距離を詰めてくる。私は予測魔法で次の攻撃パターンを把握しようとしていたが、まったくもってシンプルにそのまま斬りかかってくるイメージしか現れない。その疑問のとおりに予測は外れ、金剛はフェイントを何度も掛け合わせ、複雑な動きをして私の隙を付くように斬りかかってきた。私は高速魔法で後ろに退くが、すぐに金剛は追いかけてきた。音も立てずにすたすたと素早く迫ってくる。私は切り返して地面を蹴ると、金剛の刀と刃を交えた。どちらもスピードの分だけ威力が増して、均衡が保たれる。しかし、金剛がいち早く私の剣を上に向け、すりぬけてきた。私は急いで脱出するが、一本とられてしまった。左腕の肩の方を斬られた。痛い!ビリビリと身体中に痛みが走る。それがきっかけになった。私は、高速魔法で一気に攻めた。必死に斬撃を続けるが、ことごとく、金剛に防がれてしまう。動きが読まれているかのようだった。それならば、と私は詠唱した。


「ギリシア神話の神、クロノスよ!

  全宇宙を統べ、神々の王に君臨し、

  万物を切り裂くアダマスの鎌で、

  憎き汝の末子、ゼウスの民を切り落とせ!

  アダマンティン・ゴッド・スウェイヤー!!」


 私の剣が鎌へと変わる。そしてすぐに金剛に向かっていった。前よりも威力が上がり、金剛の顔が歪む。今まで受けばかりとっていた金剛だったが、切り返して攻め始めた。両者負けずに振るい続ける。そしてついに、私は金剛の刀を鎌で吹き飛ばした。それから、金剛の首元寸前で鎌を止めた。


「降参だ。」


 金剛は潔く両手を上げて降参した。私が鎌を下ろすと、金剛は最後に、


「それがしはここまでだ。あとはよろしく頼むよ!」


 一言言ってフィールドから出ていった。



 まだまだ戦いは続く。


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