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エンドレス・マジカルライフ  作者: 沖田一文
【第二章α】‬世界大戦ドイツ編 アンサイド
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第二章α1話 Beginn des Dreiter Weltkrieg 15.8.2575

 8月15日4:00。第三次世界大戦となる戦いがスタートしました。私、アンはドイツ魔法軍の1人として作戦に参加することなりました。最初の作戦は軍にそれぞれあるようです。陸軍は魔法軍と一緒に国内にあるアメリカの基地を制圧、海軍は潜水艦隊でアメリカ本土にある海軍基地を攻撃、空軍はアメリカ本土にある基地を空撃する。作戦開始時間は日本時間に合わせ、日本時間でいう正午12:00、こっちでいう4:00になっていた。まだ、日は昇っていなく暗いです。作戦は先に魔法軍がゲートを開いて基地に侵入し、敵をできるだけ無力化します。陸軍は陸軍基地を開始時間に出発し、到着次第参戦するみたいです。私はあの結衣の弟子だと期待されているようで先鋭のグループに所属させられました。アメリカ方面軍攻撃部隊ニンフェンブルク小隊所属となり、階級は少佐。魔法軍では1番上の階級が大将で一番下が少佐です。尉官と呼ばれる階級は魔法軍にはありません。理由は、魔法使いは数が少ないからというのと、魔法使い1人の戦力は陸軍1人の何倍ものにあたるからというものがありました。私が所属するニンフェンブルク小隊はアメリカ方面軍所属ですが、この作戦ではドイツ国内にあるアメリカ軍基地はアメリカの国土扱いとされ、アメリカ方面軍と本土防衛軍が作戦に参加することになりました。つい数日前にドイツ軍に連れられて、世界魔法協会からの説明もあり、協会の命令としてドイツ魔法軍に入ることになったのですが、よく分かりません。小隊長であるエーミール少将からは「とにかく相手の武器と兵士を狙って攻撃しろ」と言われました。「できません。」って言ったら、「できないことはないだろう、親を殺した親殺しなんだから。」と言われました。それ以上は何も言えませんでした。私はもう戻れないところに来てしまいました。あの時の覚悟を胸に戦いを始めようと思います。


「アクティベーション!」


 小隊の皆さんは魔法を展開し、各々武器を手にしました。


「GATE。」


 ゲートを私が英語で空中に描いて開きます。場所はラムシュタイン空軍基地。ヨーロッパ最大と言われるアメリカ空軍基地です。なぜドイツにこのように大きなアメリカ軍基地があるというのに現状態にまで国土を広げることができたのか不思議です。さて、私たちニンフェンブルク小隊はラムシュタイン空軍基地に侵入を果たし、攻撃を始めます。


「オリュンポス十二神のヘーパイストスよ、

  彼の力を呼び覚まし、

  天地によるさばきをしたまえ、

  火山を噴火し、地を地獄へ変えろ、

  マグマオーシャン!」


 エーミール少将が先に魔法を発動させました。基地全体の地上をマグマの海に変えて、敵の動きを封じたのです。私たちは地に降りることなく宙を舞い、敵兵を攻撃します。しかし、多くの兵はマグマによって地獄へ堕ちました。残りの人たちは屋根の上などに登って私たちを迎撃しました。その人たちを私以外の隊員が倒していきます。私は戦闘機などの大型の武器を破壊する役目を受けました。倉庫を見つけ出し、空中に描きます。


「EXPLOSION。」


 ワードを描いてそのワードを目標に向かって手で軽く押しました。倉庫に当たると倉庫は文字通り爆発しました。爆風と爆音、熱気が夜明け前に響き渡ります。その後も何度か爆発していました。恐らくは弾薬か燃料にでも引火したのでしょう。その場を後にして他を探しました。そして同じように対処しました。

 突入してからおよそ30分後、あのヨーロッパ最大のアメリカ空軍基地は没落しました。地上のマグマを沈静化し、陸軍が到着すると、陸軍にあとを任せました。


 その後、私たちは援護が必要な部隊に向かいます。エーミール少将たちのように魔法社会出身の魔法使いで組まれているところもあれば、そうでない部隊もありますので、そういった部隊と合流しました。そして、ニンフェンブルク小隊の皆さんはその人たちに対して教育をしながら戦闘をしました。敵は倒してしまうのは怖いけれど、仲間思いなところはほっとします。協力して作戦を成功させました。ちなみに私は1人も倒していません。覚悟を決めたのに、まだまだ未熟です。師匠となった結衣のためにも私はその弟子として戦果を上げていきたいです。


 結衣は何をしているのでしょうか。きっと私と同じように軍に入れられ、戦地へ赴いているのでしょう。あなたならその強さを見せつけて敵を圧倒させることでしょう。でも、これは侵略戦争です。結衣はどのように考えて、戦っているのですか。どうか狂気に満ちることのないようにあの博士のようにはならないように祈ります。


 そう思いながらも、私はニンフェンブルク小隊と共に戦地を後にし、ゲートを開いて帰還しました。

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