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序章 「星読み姫」
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若き皇帝・承辰と、星だけを見つめて生きてきた天文官・星澪。
七夕、流星群、日食、彗星――
実際の古代中国天文学を取り入れながら、二人が少しずつ
心を通わせていく中華恋愛ファンタジーです。
どうぞ最後までお楽しみください。
流星群の夜だった。
漆黒の天幕を埋め尽くす無数の星々。
その中を、流星が雨のように夜空を駆け抜ける。
天の川は白く輝き、世界は静かな光に包まれていた。
ふと、川辺に小さな籠が流れてきた。
籠の中では、赤子が穏やかな寝息を立てている。
天文官はそっとその赤子を抱き上げた。
「星がお前を私のもとへ運んできたのだな」
夜空を見上げながら、静かに微笑む。
「星に導かれ、水の澪を辿って来た子。
今日からお前は――星澪だ」
*
赤子は美しく成長し、星々に囲まれて育ち、
やがて類いまれなる星読みの才を開花させる。
いつしか人々は、その少女をこう呼ぶようになった。
天下を見守る一等星。
――宮廷の星読み姫。




