鼻フックcafe&bar:ニッチな嗜好は多少高い値段でも成立する
実に6年半振りの続きです。
6年半振りって・・・改まって新しい作品にしても良さそうな感じですが世界観が良いので続かせます。
最近、短編のエッセイでも書いていますが、
6年半前と言えば恋人いない歴=年齢が継続していた時期。
そう考えると何か感慨深いですな。
と、自分語りはさておき、
日本のどこかにひっそりとあるといいな!
鼻フックcafe&barをどうぞ!
カウンターに座る1人の客から視線を感じる。
「ど、どうしたんですか!?」
客「ごめんごめん見とれていたよ。いったいどこに鼻フックを装着しながら、真面目な顔でシェーカーを振る女性がいるのさと。」
「だって、そういうコンセプトの店ですから。」
客「わかってるけど、本当に様になってたよ。凄くキレイな豚顔だよ。」
「豚顔ですけどね(^_^;)」
あ、6年振りの更新なので説明口調で話すけど
ここは通称、鼻フックcafe&bar。
ちなみに私は時給2000円に釣られて勤務している、ちょいブスなフリーター(女)よ。
雑居ビルにあって、表向きは何の店だか分からない感じになっているわ。
店内での無断撮影も禁止でこの場で行われていることが流出する可能性は低いはず。
この鼻フックcafe&barに入店するには1つだけ条件があるのよ。
入店時に鼻フックを装着することが条件よ。店員も客も鼻フックをつけて豚鼻を晒しているわ。基本的にはそれだけなんだけど、特定の層に人気があるのよね。
・豚鼻や豚顔好きな客
・鼻フック見るのが好きな客
・鼻フックするのが好きな客
・非日常好きな客
・容姿に気をつかう現実から解放されたい客
などなどいろいろな目的の客が来るわ。
明らかにニッチな店だとは思うけど需要があるのよね。
客「そろそろ会計お願いします。」
「はい、ありがとうございます。入店料が3000円と60分以内のチャージ料が2000円、あと、カクテル1杯1000円なので3杯飲まれたので計8000円になります。」
支払いが終わった時に、囁き声で聞いてみる。
「あのー、働いている私が言うのもおかしいんですけど、高くないですか? ここの店は?」
客「そりゃあ。他の普通の店よりは高いけど、お店の雰囲気の維持費って考えれば安いもんだよ。僕の知る限りでしかないけど、日本でこんな場所は他に無いし。鼻フックとか豚顔が好きな人にとってはまさに夢の国だから安いもんでしょ。少し高くても質を保っていれば文句ないよ。それに、安いと客層も悪くなるからね。今の時代、誰からもウケる店より、特定の人にウケる店が大事だからね。」
最後のセリフは最近よく聞くセリフだなと思った。
客「それに、詳しく知らないけど君の時給も高いんでしょ?こんな鼻フックつけて接客してくれる店なんて時給が高くなきゃ人が集まらないだろうし。」
「そうですね。」
私は試用期間なのに時給を2000円ももらっている。
先日振り込まれるまで半信半疑だったけど、
しっかりと時給2000円換算だったわ。
客「だったら高いかななんて気にしないで、楽しく接客してくれればいいと思うよ。それじゃあね、帰ります。」
「ありがとうございました!」
ニッチな嗜好の店なら多少高くても客は来る。
それを地で行っているお店ね。
コロナでのマスク社会には合わない店ですね。
マスクだと鼻フックつけても見えないし。
ま、こういうアングラな店なら緊急事態宣言とかも気にせず営業できそうですが。
鼻フックというジャンルは基本的にエロ(R18)にいってしまうことが多いとは思いますが、できるだけそうならずに全年齢版の内容で鼻フックcafe&barの魅力を伝え続けていきたいと思います。