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異世界実録路線 少女は魔の現実に立ち向かう  作者: 幻影摩天楼


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第2話 練習

ご興味あればポイント、評価、ブックマークをよろしくお願いいたします。

「それでは基本練習を始めます。足は肩幅にして、最初から力まず、相手に当たる瞬間にこぶしを握りこんで下さい。その際、膝を同時に少し下げるような感じで、体全体の体幹を使って相手に力を伝えるようにしてください」


私、上総律子は毎週、空手を習っています。

今日は週一回の練習の日です。


道場といっても、公立の市民体育館を間借りして行われる道場です。


最初は心身が鍛えられて護身術にもなるということで、お父さんに進められて始めました。


空手は国体の競技にもなっている世界的に有名な武道とのことです。

詳しいことは私にもわからないけど、インターネットで調べると想像以上に競技人口は多いです。


空手といっても多くの流派が存在するので、考え方は様々ですが、中学でも高校でも大会で組手と型の試合で勝利することを目指している場合がほとんどです。


私は最初、空手を習うのが怖かった。

小学校の時に3回ほど、それぞれ違う流派のところに見学に行ったけど、先生が厳しそうで生理的に合わなかった。来る子もやんちゃな感じで、やたら勝ち負けばかりこだわる人が多くて何か嫌だった。


中学校に入って何かクラブに入ろうと思った際、空手部も覗いたけど、体育会系の頂点の一つのような怖さがみなぎっていて、ちょっと毎日続けるのは無理かなって思って断念しました。


でも、お父さんは今の時代何が起こるかわからないから護身のため負担にならない範囲で何か武道はした方がいいって私に再度勧めてきました。


だから私はのどかな茶道部に入って普段はマイペースに過ごしながら、週1回でも運動がてら練習できる自由度の高めな道場をネットで探したところ、今の道場を発見しました。


そこでおこなわれていたのは、これまで私が見てきた空手とは明らかに違いました。


その道場の空手には、試合がありませんでした。

勝ち負けを競うための競技のための空手ではなかったのです。

それは身を守るための武術としての空手を教える道場だったのです。


「相手の攻撃を受けるときは、引いてはダメだから。引いたら相手は余計つけあがってくる。受けるとき、前に出て受けると同時に攻撃する。攻防を一動作で前に出てしたら相手はひるんでそれで終わりだから。受けは攻めだから受けと同時に攻撃する。これを意識して、相手の体の急所に拳の当てる部位を意識して突く練習をしてください」


この空手道場で習う技は、競技試合で使用すると反則になるものばかりです。

肘撃ち。手の甲の付け根付近の硬いところで突く弧拳。掌底突き。目や鼻といった致命的な急所を狙う攻撃など。

派手さはありませんが、本当の実戦を想定したものばかりです。


先生の話を聞いていると、実戦のみを想定しているという点で、新選組の天然理心流の事が頭に思い浮かびました。


同時に、同じクラスのミリタリーマニアの人がDVDで良く見ている軍格闘術系の技にも通ずるものがありました。


インターネットで調べ続けたところによると、私の習っている流派はなぜか外国の人の方が日本人よりも多く習っているとのことです。


短時間で迅速に敵を先頭不能にする武術としての体系が戦場での命のやり取りをする軍や治安関係者の人たちのニーズに合致している、だから恐らく本国で軍や治安関係に勤めているであろう雰囲気の外国人が本部の道場には熱心に習いに来るが日本人は競技としてやっている人が多いせいかうちの流派に来る人は少ないということを道場にきている年配の男性から聞きました。


受けは攻め。

この考えは私の大切な存在を守るための心がまえの基礎になりました。


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