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R-027.0426.2157 Nリスト


 アヌンライトの存在が公に知られるようになったのは魔石大戦からだ。


 第二次世界大戦は、戦史上初めてNコードが使われ渾沌としたものになったため、魔石大戦と呼ばれている。

 戦後は危険視されたNコードを管理するために、国際連合によって協定が締結された。


 Nリストへの登録義務も、決まりの一つ。


 加盟国が所有するNコードをネフェシュ機関に申請すると、A〜D級に振り分けられたのち、Nリストに登録される。

 登録されれば、ネフェシュ機関のサイトから誰でも閲覧可能に。


 目安として、D級は分隊、C級は小隊、B級は中隊、A級は大隊相当として換算される。


 そうなれば当然……個人ではいられない。

 C級までは永続的に監視が付くのみだが、B級以上は特定の職に就くか、Nコードの刻まれたアイテム、Nプロパティを政府に移譲するなどの対応が迫られる。


「被疑者は入店直後、魚石アスカに攻撃を仕掛けました」

「交戦の結果、被疑者を無力化した後、地上警察よりも早く地下警察が到着し被疑者を連行しました。あたしたちは事情聴取されていたため動けず。地下に身柄が渡ってしまった以上、干渉するすべがありません。情報は上がってこない可能性が高いです」

 地下東京に対して地上からの手出しは不可能である。憲法に書かれてるんだからしょうがない。

「……いいか?」

 挙手したのは汀班長だった。

「どうぞ」

「……察するに、今回の襲撃は魚石アスカが狙われた。ということで合っているか?」

「確定はしていませんが、そう考えるのが自然かと」

「だとすりゃ、被疑者は魚石アスカの希少価値を知る人間ということになるな?」

「面接時の発言を信用するのであれば、魚石アスカは地下ではNプロパティについて隠していました。すると知るのは面接をした千葉、鮫浦、沖の三名となりますが……残念な報告があります」

 比女がちらりと継目の方を見る。

「わざわざ俺の自室で班長会議をしている理由だな」

「先ほど、面接室からこれが見つかりました」

 比女が卓子に小さな黒い機器を置く。

 機械には詳しくないが察しはついた。

 つまりこれは……。


「面接は、盗聴されていたようです」


お疲れ様です。


違う法則が存在する、ということが伝われば良いなぁと思います。


ゆっくりとした更新ですが、読んでくださっている方には感謝を。

次回も一週間後、2月7日に更新予定です。

よろしくお願いします。


班長会議も、次回で一区切りです。

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