表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
101/115

五ノ話・六

一方、信長は取り乱していた。


「嘘じゃ。わしは第六天魔王ぞ。死ぬるはずがない」


信長は叫ぶと、抜いた太刀を振り上げ、修羅ノ介に斬りかかった。

修羅ノ介は座したまま、その体は滑るように横に移り、刃を避けた。

修羅ノ介自身は、まったく動いておらぬように見えた。

信長が振り下ろした太刀は対象を見失い、床を斬った。

耳障りな音がして、刃の先が欠けた。


「逃がすな、殺せ」


信長の命で、蘭丸を含むこの場の者たちが、一斉に修羅ノ介に斬りかかった。

少し前まで御伽師の語りが聞こえていた夜更けの寺に、若い小姓衆の声が響いた。

切羽詰まった悲壮な声だった。

小姓衆は次々と修羅ノ介に斬りかかったが、どの刃も修羅ノ介を捉えることは出来なかった。


「ええい、何をしておる。さっさと殺さんか」


信長の怒号が雷鳴のごとく轟いた。

小姓衆は、なおも修羅ノ介を殺そうと斬りかかった。

修羅ノ介はすんでの処でかわしていたが、とうとう、この間の隅へと追い詰められた。


ぐるり取り囲んだ小姓衆たちは、手にした刀の刃を修羅ノ介に向けた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ