第二百七十七 〜 水の中 〜
『! 』
突然、雄紀の心の中に衝撃の様な、不安が押し寄せた。
雄紀は、反応的に、井戸の中に飛び込んだ・・・・。
雄紀は、再び、巨大なファンの前に居た。
雄紀は、雲の中を泳ぐ様にして、ファンに近付いた。
ブラインドの隙間から、外が見える・・・・。
さっきの中庭!?
『何処から見ているんだろう・・。 』
ふと、雄紀は、ファンと反対側を見た。
奥の方は、真っ暗な闇が続いている・・。
『え!? 』
突然、闇が近付いて来ている気がした。
雄紀は、とっさに雲の中に、潜った。
雄紀は、どんどん、どんどん下へと潜って行った。
まるで、すぽっと何かに嵌った。
水の中だ。
『急いで、ぬければ・・・・。 溺れてしまう・・・・。 』
雄紀は、必死に体をよじって、何とか通り抜けた。
雄紀は、水上へ急いだ。
水上まで、どのぐらい距離があるのか、全く検討も付かない。
必死に泳いだ・・・・。
ぷはー!
雄紀は、水上に飛び出るように浮き上がった。
そこは、湿原の様である。
菖蒲のような葉っぱが、至る所から生えていて、そこら中に、水が湧き出ている様だ。
浅瀬には、水面が、あちらこちらで、もこもこと盛り上がっている。
雄紀は、顔だけ水につけて自分が何を抜けてきたのか見た。
雄紀の足の下の方には、四角い石をいくつも使って、四角く形作っていた。
明らかに、人工物である。
雄紀は、再び潜って、その枠を見に行った。
枠の中は真っ暗だった・・・・。
『えっ!? 』
真っ暗な闇から、真っ暗な手が出て来た。
その手は!雄紀に向かって伸びて来た。
雄紀は、急いで水面に上がった。
水面は、明るい。
真っ暗闇の手は、明るいところには、来れない様である。
雄紀は、浅瀬に行って、地上に上がった。
しかし、そこは森の中。
多分、最寄りの人里から、かなり離れている。
さてどうしよう・・・・。
「どっちの方向へ行こうか・・・・。 」




