告白
オレには、幼馴染がいる。
名前は、愛依。
——
中学三年の冬、オレはおとなしく帰宅中だった。
夕方から大雪になるというので、大雪になるまで家でスタンバるつもりだ。
雪が降ってきたら、外にでる約束を友達としている。
だから、今はおとなしくしてるフリをする。
——
オレの前には、愛依が歩いていた。
さっき愛依は、友達とバイバイしたばかりなので、今はぼっち下校だ。
「おい愛依、お前ぼっちなんだろ?一緒に帰ってやってもいいぞ」
愛依は、オレをジロッとみて鼻で笑った。
「フン、結構です」
⁉︎
生意気なやつめ‼︎
「なぁ、愛依って彼氏いないよな?オレが付き合ってやってもいいぞ」
…
「フッ」
愛依は、また鼻で笑いやがった。
「おい、それは付き合うでいいんだな?」
「は?そんなわけないでしょ。てか、柚木也顔はいいけど性格歪んでて終わってるから、ムリだよ」
と、あっさり下校も交際もお断りされた。
「は?」
「え?」
…
「お前…生意気だな」
「そういうところだと思うよ。じゃあね」
愛依は、スタスタと行ってしまった。
なんだよ!あのヤロウ‼︎
オレは、無性に腹が立って仕方なかったので、愛依に連絡した。
(お前の好きなタイプ教えろ)
と。
すると、
(優しい人)
ときた。
普通すぎて笑える。
エ?
えっ⁉︎
これはもしかして…
優人なんじゃね⁉︎
(あのホッソいヘラヘラ優人かよ⁉︎)
しばらくしてまた返信がきた。
(悪口言わない人)
って。
さらに
(センターわけとかシースルマッシュ)
ときた。
さらには、
(清楚系で、わたしをいつも気にかけてくれて、気配りができる漢)
って言ってきた。
(黙れよ)
意外とうるさい注文の多い小料理屋風幼馴染だ。
オレは、決めた。
全部夢叶えてやろうじゃんって。
とりあえずオレは、外に出た。
おぉ、雪がちゃんと降ってきたじゃねーか‼︎
天気も予報通りだな。
気象予報士よ、君たちを天気占い師に任命いたす。
勝手に任命式を終え、友達とイヌみたいに駆けずり回り遊んだ。
そして、ふと思った。
優しいやつは、親不孝もしないよな?こんな雪の中遊びまわっていたら、親が心配するだろうと。
だから、ある程度遊んだら解散した。
そして、そのまま帰るつもりだったのに、雪があんまりつもるから…帰りが遅くなった。
家からの距離は、そう遠くない。
しかし、とある理由で寄り道していた。
愛依の家の前になぜかオレはいた。
そこで、とある人とさよならして、帰宅。
オカンは、オレをとがめなかった。
なにしてたの⁉︎雪なのにバカなの⁉︎いつまで遊んでるの‼︎とか言う前に、寒かったでしょうに?さ、お風呂入っちゃいなさい。と、こんなオレにあったかい風呂を用意してくれた。
オレは、ポケットに入っていたものを制服にしまった。
だって、あの人がお守りだって微笑んだから。
——
風呂上がり、あたたかいココアまで用意していた。
ココアを飲んでいたら、雪遊び楽しかった?
と聞いてきたオカン。
「あぁ、うん」
…
「そう、それならよかったわ」
と微笑んだ。
もしかして、オレを信用してくれているのか?
ある程度したら帰る子だとわかっていたのか?
「自己責任よ」
⁉︎
「え」
「もう、ある程度の年齢だから、自己責任ね」
と、オカンは微笑んだ。
優しいのか、なんなのか…
よくわからなかったが、まぁ…たしかに自己責任だ。
これからも、肝に銘じろってことかもしれない。
深い。
オレは、まだ人生として浅い。
どんどん穴を掘り、深い大人になろうとちょっとだけ思った。
小さじ一程度ね。
いや、多いな。
スポイト一滴。
——
よし‼︎復習しよう。
愛依の好きなタイプは…
ええと、優しいってそもそもどういうこと?
…わからん。
髪型は…簡単にできるってか、すでになってるんよ。
で、清楚系…
うん、さっき風呂入った。
で、気にかけて気配りだと?
どういうこと⁉︎
次の日、愛依がくしゃみを連発した。
「おい、愛依…きったねえな。ほら、これやるから鼻かめよ」
愛依は、なぜかオレをじっとみた。
そして、
「え、もしかして…柚木也なの?」
と、言ってきた。
「あぁ、そうだよ。オレがお前の運命の相手だ」
…
「はい?違うから」
じゃあ、なにがだよって思ったが、いつまでもオレが居座ると、愛依が思いっきり鼻をかめないだろうと、退散した。
続く。




