死んでいける新世界ー可愛い女神と睡眠
「あれ、レーズさん、何でここいるんですか?」
「いやあのーお邪魔でしたでしょうか?」
寝転がりながら横を向いて言ってくる。可愛い!
「お邪魔ではないんですけど、あれ神なんだから、専用の寝床とかないんですか?」
「ありますけど、それは役職が偉い神しかないんです」
え?じゃあさっきあった神偉いやつなのか?
「レーズさん、質問があるんですけど」
「はい、何でしょう?」
「ここへ来る前、若い男の神に会ったんですが、その人は偉い役職の神ですかね?」
「いや、私と同じで偉い役職がない方ですね。
その方の名前は、繁栄の神 ナガラクさんです」
一体神はどんぐらいいるんだよ。
「なるほど、あれ寝床ないってことは、どこで寝床探してるんですか?」
「まぁ、その恥ずかしながら天国の人達のところへ行き、寝床を確保してもらってます」
なんだここの世界、神が管理するくせに、神が寝床を人に頼むかよ。変なとこだな。
まぁいいや、一緒に寝れるし!
「あのーもうちょい離れてくれませんか?」
困ったような顔をしてもなー、寝床でかい葉っぱ1枚だし。あと普通にちょい離れたら落ちそうだけど。
「いやーあのーこれ離れたら落ちてしまうんですが、どうすれば?」
レーズさんは、『あ』と思い、
「すいません」と言ってくれた。
「大丈夫です。変なことしません、多分」
「多分!?ほんとにやめてくださいね?神ですから」
「そもそも変なことしたら、どっかの誰かさんの天罰下りそうなんで」
「なるほど」
とりあえず今日は寝た。
明日になると俺は葉っぱの寝床のギリギリにいた。
「あっぶね!死ぬかと思った」
「何言ってるんですか?あなた死んでますよ?」
そうだった。死んでたわ。なんか思い出したら、あのじじ神ぶん殴りたい気分なった。
その気分になっていた時、ん?赤色の輪っか?緑の輪っかなら俺だけついているし、レーズさんも輪っかは黄色、じゃなかった。
「あのレーズさん、輪っか何で灰色なんですか?(笑)」
レーズさんは上を向きながら恥ずかしい顔をした。
「いや神は黄色の輪っかダメと言われているんですよ」
え?あのじじ神黄色だったぞ?
「え?あのラッキー何とかという人は黄色でしたけど?」
「ラッキークルザ様は偉い役職なので黄色は大丈夫みたいです」
手をモジモジさせながら言った。
やべ、話逸らしちゃった。とりあえず戻すか?
「レーズさん、俺と神以外に黄色の輪っかじゃない人っていますか?」
「え?いませんよ」
これを聞いた瞬間確信した。ありゃ魔王幹部だな。
「レーズさん、あそこを見てください」
俺は赤色の輪っかの人のところに指をさした。
「あの人、赤色ですよね?」
「そうですね、ちょっと話しかけてみます」
「え、ちょっとちょっと」
レーズさんは赤色の輪っかの人に走ってしまった。
俺はそれを追いかけた。
「あなた、なぜ赤色の輪っかなのですか?」
さすが常識がある神、あのじじ神と違って丁寧だな。
「お嬢ちゃん、お気づきか?」
お嬢ちゃん(笑)、女神だけどな(笑)
「はい、お気づきです。あなたここの者ではないですね?」
「そうさ、俺様の名前はクリムレッド、炎の魔法を使う魔王幹部の一人だ」
あれ、呪いじゃないんだ。じじ神の言っていたことは、一体、まぁ、あいつの事だし適当に言ったんだろうな。