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作者「......」
連夜「......」
連夜「さ、歯を食いしばろうか」
作者「まあ待て、落ち着け。話をしよう」
連夜「約3年間放置し続けてきた奴に言い訳をする権利はない」
作者「待てって!最近忙しかったんだよ!TRPGとかF○14とか!」
連夜「遊んでんじゃねえか!」
作者「し、シナリオ構成力は上がってるはずだから....」
連夜「ほんとかあ?」
作者「ま、この作品はいつもその場のノリと勢いで書いてるから関係ないけどな!」
連夜「死ねえええええっ!!」
作者「ぎゃあああああっ!!」
※本当に長らくお待たせして申し訳ございませんでした。
この作品はノリと勢いで書いていますが、それでもお付き合い頂ければ幸いです
龍、それはこの世界の頂点にして絶対的存在。
その強さはSS級魔法使いであるアルティアを含めたこの街のギルドが総出でかかっても、傷一つつけられなかったことからも想像できるだろう。まあ龍の持つパッシブスキルの魔法障壁は魔法使いにとって絶望的に相性が悪いらしいのだが.....それはともかく、そんな龍が街のそう遠くない場所にいて、しかも商人を襲ったともなれば......
「龍を恐れた商人は街に来なくなり、流通は停滞、物資が不足し最悪、街を放棄しないといけなくなるかもねえ」
「お前、一応領主代理なのに暢気に言うなよ.....」
俺達は現在、領主代理であるサミールの元にいた。領主代理として持っている今回の龍に関する情報を貰うためだ。
サミールはと言うと、最初に出会った頃とは別人と言って良いほどで、よほど各ギルドでこき使われたのが効いたのか、はたまた父親から相当怒られたのか.....まあともかく、現在は領主代理として立派に仕事をしているみたいだ。最初のアレを知っている身としてはにわかには信じがたいが....。
「暢気には思っていないさ。一応、今は僕が領主代理をなのだからね。
それに龍が出た場所はこの街とも近いからねぇ」
「なら早く情報を教えてくれる?」
アルティアが若干キツい口調でサミールに言う。まあいくら改心したとはいえ、危うくこいつのせいで皆揃って死にかけたんだからな、そうそうすぐに許しはできないだろう。
サミールもそれは分かっているのか、特に何も言うことなく書類に目を通しながら話す。
「えーと、件の龍は突如商人を襲い、荷物を奪ってゴエティア森林の中へ消えたそうだね」
「本当に龍なの?龍がこんな短期間に二体も......」
アルティアはちらっと俺を見る。
........だから引き寄せてねえって!........たぶん、きっと。
「ふーむ、商人は確かに相当錯乱していたと言うが、流石に龍を見間違えるとは思えないけどねぇ」
「おい、龍はお前の数少ない得意分野だろ。その辺どうなんだよ?」
「数少ないは余計です!でも、確かに龍が自ら人を襲って商品を持って逃げたとは......ちょっと考えられませんね。竜ならまだ分かるのですが......」
「?」
俺が首を傾げるとクレアは「あっ」と言い
「そういえば連夜は知りませんよね。龍と竜の違いを」
「なんか違いあるのか?」
「色々と違いますが、大きな特徴としては、龍は四本足に一対の翼を持ち、竜は二本足に手に当たる部分が翼と化しています。
さらに龍はパッシブで強力な魔法障壁、ブレス、強力な魔力を生まれつき備えていますが、竜はそれらの能力を持つ者は多くありません。長く生きた個体がブレスを使えるようになるという話も聞いたことはありますが....。それと竜は基本的に知性はありません。だから商人をわざわざ襲うとなれば竜の方が可能性が高いと思うのですが.....」
クレアはそこまで話してアルティア達からじーと視線を向けられているのに気づく。
「あ、あの、皆さん、どうされましたか......?」
「い、いえ、クレアちゃん凄く龍に詳しいと思って。普通、そこまで知っているのは学者か、竜狩りハンターぐらいだけど.....」
「そうなのか?」
「ええ、そもそも龍は出会うことすら滅多にないし、竜もそこらのモンスターよりは強いからあんまり調査も進んでないのよね。この間の龍の時も詳しかったしもしかしてクレアちゃんって.....」
マズイ!?まさかクレアが神龍だとバレ--
「龍や竜の学者だったのかしら。あ、ステータスが高いからもしかして有名な竜ハンターだったとか?記憶を失っててもその辺は覚えているのかもね」
「流石はクレア殿!龍を倒した腕のみならず知識までもこの私では到底及びませぬ!」
--てはないようだ、良かった。いや、戦力として過剰に期待されても困るが。
「え?えーと、その、ち、違うような気も.......」
「そうなの?まあとにかく、まだはっきり龍と決まったわけではないのね?」
クレアはしどろもどろながら一応否定し、アルティアもそれ以上は聞かずサミールに確認を取る。
サミールは否定するかと思いきや首を振り
「いや、確実とは言えないが、依頼通り龍の可能性が高いと思ってくれたまえ」
「何か証拠があるの?」
「現在、龍がいると思われる森周辺のテレポートが使えなくなっているんだ。情報によると龍等の強力な魔力を持つものが現れた時、その周辺の地脈が乱れテレポートが使えなくなる......というか、前の龍騒動の時もそうだったじゃないか」
サミールにそう言われたが生憎、事情を把握する前にすぐ龍退治に行かされたしな、誰かさんのせいで。
「そうだったのか?」
「そうよ。だからあの時、龍がいる街道方面は制限、と言ったじゃない」
アルティアが呆れ顔で言うが誰かさんが地脈を使ったテレポートの説明してくれたのその後なんだが。
俺のそんな不満げな視線に気づいたのかアルティアは誤魔化すようにごほんと咳払いし話を進めた。
「と、とにかく、その龍を追い払えば良いのね?」
「うむ、とにかく追い払ってくれれば手段は問わないよ。龍が何かを欲しているのならこの街にできる限りのことは尽くすし、レンティエナの街長も同じように協力を申し出ている」
「ふ、領主代理殿、心配されるな。
こちらには単身龍を撃退したクレア殿がいるのだから!もちろん、私もこの命ある限りお供致しますぞ!クレア殿!」
レイアが期待に満ちた目でクレアを見る。クレア、泣きそうな顔でで俺を見る、俺、明後日の方を向く。
いつかはこんな風に誤魔化せない状況になるだろうと思っていたがまさかこんなに早く来るとは.....割りと危機的状況ではあるが俺はそんなに悲観してはいなかった。何と言ったってこっちには龍達の神、神龍であるクレアがいるのだ。もし本当に龍に出くわしたらアルティア達を適当な理由で離れさせてクレアに説得させれば良い。この間の龍もそれであっさり退いたし(どちらかと言うとレンテの話題が出たから逃げたが正しい気もするが)。それよりその後のクレアの評価がまた上がることの方が心配だが......まあそれは適当に誤魔化しこう。今回はいつものメンバーで対処するらしいし誤魔化すのはまだ簡単だろう。正直、普通に考えれば龍に挑むなんて正気の沙汰ではない人数ではあるが、もし民衆にバレれば大パニックになるので秘密裏にする必要がありやむを得ないのだとか。それにどちらにしろ、龍相手では生半可な戦力では通じないし今ここにいるメンバーが(俺を除いて)この近辺での最大戦力らしいのでこれ以上の戦力は望めないだろう。俺としては人数が少ない方が誤魔化しやすいから願ったり叶ったりだがな。
ちなみにレフはあまり龍とは関わりたくないらしく、今回はアルティアの家で留守番となっている。レフもいてくれればかなりの戦力となったのだが......まあクレアが龍と話している時にわざとややこしい事態にさせそうな気もするのでむしろいなくても良いかと思っている。
そういうわけで俺は適当に
「あー、そうだな。クレアがいれば龍なんて楽勝楽勝。アルティア達もいるし」
と言っておく。あまりごねてもただでさえ最近疑いを持ち始めてるレイアには逆効果だろうし。
クレアが『裏切り者!』というような顔をするが無視無視。
「やけに自信たっぷりだね?君達の実力を疑うわけではないが相手は龍だからね。くれぐれも気を付けてくれたまえよ」
「お前に言われなくても分かってるよ」
「それじゃ正式に依頼として認可するよ。頑張ってくれたまえ」
サミールが書類に判子を押した。通常は認可した依頼書はギルドに貼り出すらしいが今回は極秘のためサミールがそのまま持っておくらしい。
「まずは龍が出没した近くにある街.....レンティエナに向かうと良い。龍に襲われた商人を保護しているらしいから会って話を聞くと良いだろう。ちょっと待ちたまえよ.....」
サミールは書類を取りだし、さらさらと“領主代理サミール”と自分の名前を書き込みアルティアに渡した。
「これを見せれば商人に会わせてくれる......ああ、くれぐれも民衆にはバレないよう頼むよ。向こうの街長にはこちらから連絡しておくからそっちに----」
「「「「.............」」」」
「.......なんだい?」
「いや、あまりにもお前のイメージと違うから.......お前ってもっとバカっぽくなかったか?」
「ははは、君は正直だねえ」
「坊っちゃまはお勉強はできるのです。少々......見栄っ張りなのとお調子者なのと後先を考えない所があるだけで」
「ははは、ムール、何のフォローにもなってないよ」
「ですが、この間の一件からお坊ちゃまは変わられました。旦那様もようやく肩の荷が降りたところでございましょう......」
「ちょ、ムール!恥ずかしいからやめたまえ!き、君たちも早く行きたまえ!」
俺達はサミールに手で促され部屋を出る。正直、サミールがあんなにできる奴だと思ってなかった、最初がアレだったのもあるがあいつはただのバカかと......あれ?唯一俺より下だと思っていた奴が有能になったら俺の立場はどうなるんだ?
男としての立場に危機感を覚えつつ、俺はアルティアにこれからの予定を確認する。
「それじゃ今からはレンティエナ?って所に行くんだよな?いつもみたいにテレポートで行くのか?」
「そうね、各自準備を整えて一時間後に街の門の所で---」
「私はいつでも準備万端だ」
「.......特に準備するものない」
「私もないです」
「........」
全員の実に頼もしい返事にアルティアが呆れた顔をする。俺?聞くまでもないだろってやつだ、準備しても無駄だからな。
「ちょっと私は準備あるから先に門へ行って待っててくれる?」
「了解した」
「.........ん」
「お手伝いしましょうか?」
「大丈夫よクレアちゃん。そんなに手間はかからないから」
「分かりました」
皆ぞろぞろと移動し始めた。正直俺はいらないんじゃないかと思うし実際いらないだろうから付いていきたくないんだが、クレアのフォロー役が必要だろう。あいつ嘘をついたり誤魔化すの壊滅的に下手くそだし......。
あいつの世話をすることに段々と慣れてきつつある自分にため息をつき、俺も門へと歩いていくのだった。
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門の前に着いてほどなくアルティアがやって来た。本当に早かったが一体何の準備をしていたんだろうか?
気になるがアルティアが無駄な準備をしてくるはずもないので、聞かないでおこう。説明されても分からない可能性もあるし。
「それじゃ皆良い?」
「いつでも」
「.......うん」
「い、行けます!」
「おう」
アルティアの確認に全員頷く。
「それじゃあ行くわよ。テレポート!」
一瞬の浮遊感の後、俺達はもう見知らぬ街の門の前にいた。本当、便利な魔法だな。特別魔力がない人以外は基本誰にでも使えるというのだから妙に技術力が高い所があるこの世界の交通手段が未だに馬車なのも納得だ。基本テレポートで済むし新しく開発する必要ないもんな。まあ、アルティアほどポンポン多人数をテレポートさせられるのはいないって話だが。
と、改めてテレポートの便利さを噛み締めつつレンティエナの街並みを観察してみる。
人の往来はあまりなくアダザーナより小さい街だ。街の近くに森や平原、ちょっとした山があるアダザーナと違ってこっちは街の近くにそこそこ大きい湖があり、その周辺が森に囲まれている。街道も森を切り開いて作ったと言う感じだ。
だが、田舎的なゆったりとした雰囲気がありとても龍が現れたように思えない......ってそういえば、龍が現れたことは極秘だったな。うっかり口を滑らせないようにしないと。
「分かったかダメ神」
「何ですかいきなり」
「いやお前が一番危ないからな。くれぐれも龍のことを言うんじゃないぞ?」
「分かってますよ!全く、連夜はすぐ人をダメな娘扱いして......」
クレアが心外そうな顔で文句を言ってくるが一度自分の行いを振り返って欲しいものだ。
「さて、それじゃあ早速話を聞きに行くわよ」
「確か街長に聞けば良かったんだよな」
街の偉い人がいる場所なんて大体決まってるもんだ。
俺達は門からも見えている、湖を背にして建てられているこの街で一番立派な建物に向かった。
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「おおっ!まさか本当に来て頂けるとは!ありがたや.....っ!!」
街長の家に着くなり街長が土下座して俺達を出迎えた。どうやら、龍が出て困っていたのはアダザーナだけじゃないらしい、まあそりゃそうか。
「ちょ、ちょっと.....頭を上げてください。話しづらいので....」
「あっ、ああっ....こ、これは失礼いたしました.....っ!!」
アルティアに若干引き気味に言われて街長は慌てて頭を上げて立ち上がり、俺達を来客用の椅子へと案内する。
街長の奥さんと思われる人が全員に水を持って来る。それを一杯飲むと街長はようやく落ち着いたようだ。
「ふー.....先ほどは失礼を...龍が出たと聞いてもう不安で不安で仕方なく....依頼もまさか受けていただけるとは思わず、街を放棄することも考えておりましたから....」
「そうさせないために私達が来ました。安心してください」
アルティアは不安な様子の街長を安心させるためか優しい声色で言う。落ち着かせないと話を聞けないってのもあるだろうが....根は優しいからな。その優しさが俺にあまり向けられないのは遺憾な所ではあるが。
「早速、龍にあったと言う商人の方にお話を聞きたいのですが」
「ええ....彼はこの街の宿で休んでもらっています。怪我とかではないですが、龍に襲われて逃げる時に足を捻ったようです。街長からの依頼の件でと言えば彼も理解してくれるでしょうし、個室だから会話に遠慮することもありません」
そう言うと街長は宿の場所を教えてくれた。ここからすぐ近くみたいだ。
「それと皆さんの宿もこちらで用意させていただきます。もちろん、お代はけっこうですので...」
「いえ、それは....」
「街のために龍を相手にしようという方達に何もしないという訳にはいきません。もちろん、何かお困りの時には遠慮なく声をかけてください。最大限、支援いたします。何せ、この街にとっても危機的状況です。どうかご遠慮なさらず」
「.....分かりました。お言葉に甘えさせてもらいます」
「はい」
アルティアは遠慮がちに街長の申し出を受け入れる。こちらの街の逼迫度もひしひしと伝わる。こりゃ失敗できねえな....。
他の三人もそれが分かったのか、顔が緊張か覚悟か固くなる様子が見て取れた。
早速、街長に教えてもらった宿へ向かう俺達。中々立派な宿につき、宿の主人に件の商人が泊まっているという部屋に案内してもらう。
「こちらです、どうぞ」
「ありがとうございます」
宿の主人にお礼を言い、アルティアは扉をノック、中から「はい?」という声が聞こえ、アルティアは「街長から例の件で依頼された者です」と名乗ると扉がすぐにガチャッ!と開けられる。
「おお!あんた達が例の....って“豪炎の魔術師”!?“疾風の太刀”もっ!?」
「....とりあえず中に入れてもらえないでしょうか?」
「あ、ああ!すまない....!!」
扉を開けた男はアルティア達を見ると興奮した声をあげる。まあ、扉を開けたら有名人が立っていたらそうなるよな....。
俺達は部屋の中へと入れてもらい、部屋の絨毯へと腰を下ろし話を聞くことにした。男は捻挫した足が痛むのか椅子に座って話し始める。
「まずはご無礼をお許しください....私の名前はモーゴと申します」
「いえ、事情は聞いてます。お気になさらず....それより、龍と出会った時のことをお聞きしてもよろしいでしょうか?」
「はい、と言っても一瞬の出来事だったのでお力になれるかは分かりませんが....」
男はそう言うと一呼吸置いて話し始める。
「数日前、私は森の中にある街道を通っていました。特別、危ないわけでもない他の人も使っている普通の街道なのですが....森の奥から何か大きなものが近づいてくる音が聞こえてきたと思ったら、森の奥から龍が現れたんです!!本当に心臓が止まるかと思いましたよ.....」
「失礼なのですが....それは本当に龍でしたか?足は四本だったとか翼の付き方は.....」
クレアが聞くと男は悩ましげな顔をしつつも
「気が動転していたので確実とは言いませんが、確かに足は四本でさらに翼が生えていました。あと体表は緑色をしていたかと....。龍は『抵抗しなければ命までは取らない。この荷物は貰っていく』と話した後、私の荷物を奪っていきました....」
「むむむ......こんな街近くで龍がいることも信じられませんが.....人間の荷物を奪うとはさらに信じられませんね.....」
「その時運んでいた荷物は何だったんだ?」
今度はレイアが聞くと商人は
「特に何の変わりもない食糧品や生活雑貨です....」
「むむむ~」
商人の言葉を聞いてクレアはますます唸る。神龍であるクレアがこんだけ悩むぐらいだから本当に今回の龍の行動が分からないのだろう。
「その後に龍はどこへ?」
「私の荷物を奪った後、森の奥へと消えていきました....命があっただけでも良しとするべきなんでしょうが....あの荷物がないと商売ができず私も非常に困っているんです.....」
商人はそう言って項垂れる。災難だな.....何か、最近運の悪い人を見ると他人事と思えないんだよな....。
アルティアは商人の話を聞いて少し黙った後
「....ありがとうございました。私達もできる限り力を尽くします」
「....はい。ですが、無理はなさらないでくださいね。命より大事な物はありませんから....」
商人の言葉にアルティアは頷き立ち上がり、俺達も続けて立ち上がる。
「あ、それとついでに....」
アルティアは商人の足に回復魔法をかける。
「えっ、そ、そんな、そこまでして頂かなくても....っ!!」
「お気になさらず、大したことではありませんから。その足では不便でしょうし」
商人はアルティアに何度もお礼を言い、アルティアは澄ました顔で返しながら宿を出るが、それが照れ隠しだというのは流石に付き合いが長くなってきたので分かる。
素直じゃねえな~と、俺がニヤニヤしているとアルティアが俺を睨み付けてくる。
「.....なにニヤニヤしてるの?気持ち悪い」
「いーや?アルティアは優しいな~と思ってただけだぞ?」
これで俺にも優しかったら言うことないんだが。
いつもなら魔法の一発もぶちこまれるところだが、流石に他所の街だからか魔法が飛んでくることはなかった。まあ、アダザーナじゃ気にされなくなってるが普通、街中で魔法はぶっぱなさないからな....。
「.....こほん。一人ニヤニヤしてる戦力害の馬鹿は放っておいて、早速龍に襲われたっていう現場に向かいましょうか」
「おい、字が違ってーーあ、いるだけで邪魔になるから害ですねはい。
て言うかそう思うなら何で俺を連れてきたんだよ....来なくて良いなら来たくなかったんだが」
俺がそう言うとクレアが皆に聞こえないようこっそり
「(何を言ってるんですか連夜!連夜がいないとアルティアさん達に私の正体がバレてしまうかもなんですよっ!?私、アルティアさん達相手に誤魔化しきれる自信ないですよ!?)」
「(情けないことを堂々と言うなダメ神。お前のフォローのためだけに俺は命の危険に晒されることになってんだぞボケ)」
俺はため息をつく。命の危険に見合ってないからバラしてももう良くね?という考えが一瞬頭をよぎるが、この間のクレア信者の男の件を考えると、どう考えても面倒事が起きる可能性しか感じないので、クレアが神龍ってことは隠し通すしかないのである。....こいつ一人で誤魔化せられれば俺はいらないんだがな.....。
アルティア達は俺とクレアのやり取りを気にすることもなく、街道の方へ歩き始める。俺達もその後に続くのだった。
ーーーーーENDーーーーー




