74/329
通夜
とりあえず仕事場に電話をかけた
旦那が亡くなった
通夜とお葬式にお休みを下さい
それからこの事は誰にも言わないで下さい
そう言った
明け方赤信号で止まっていた大型ダンプに、社用車の軽自動車で突っ込み、救急車で運ばれたが2時間後には亡くなった
飲酒運転だった
そう聞かされた
次は死ぬぞ!そう言ったお義父さんの言葉を思い出していた
しっかりしなくては!とにかく実家へ電話をし、こう言った
「しんちゃんが事故で死んだ。今から喪服取りに帰る」
「マキちゃん!大丈夫?車の運転できる?」
兄のお嫁さんがパニックになっていた
私は周りの友達にも連絡して、お通夜に来て欲しいと言った
「大丈夫?」
皆が口々に言う
私は「大丈夫」そう答えた
しんちゃんの家に行った
連絡してなかったホテル時代のしんちゃんの同期だった友達が、ニュースで事故のことを知り、慌てて飛んできた
「何で連絡してくれなかったんだ!!」私の胸を何度も叩き抱きついて泣いていた
棺の中に入ったしんちゃんにお義父さんが言った
「オイ!しんちゃん!マキが来てくれたぞ!!」
呆然としていると言えばいいのか
現実を受け止められないまま立っていた
「顔を見てやって!」
友達に引っ張られた
怖い!!見たくない!
嫌だ!!
私は抵抗した
その夜お義父さんとお義母さんはしんちゃんと3人で寝たんだと言っていた




