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西病棟へ

アルコールプログラムに行った時だった

一人ずつマイクが回ってきて自己紹介がある

私はこういうのが嫌いだ

私の番になった時、隣に若い茶髪のカッコいい男の人が座った。

「低血糖で倒れて」そうわたしが話すと「低血糖って何?何?」と、前に座る人に聞いていた。

男前だけどアル中はダメだな、なんて思っていた

「どこの人?」と聞かれたので「北にいます。もう少ししたら西病棟に移ることになっています」

そう話した。

伊藤さんが「待っとるでな!」と言っていた

これが西川くんとの最初の出会いである。


すぐに病棟を移る話になった

北病棟の誰とも話さなかったので黙って何も言わずに部屋を後にしたのだった


西病棟は気さくで明るい人が多かった。

タバコがないと話したら隣にいた西川くんがすぐに、自分のタバコとライターをくれた。

看護師さんにダメだと止められた。私は外出許可が出てないと話すと、大丈夫大丈夫!と、コンビニまで連れていってくれた。


後で看護師さんに「皆と仲良く話してるけど、前から知り合いだったの?」そう聞かれた

「全然知らないです」そう言った。

西川くんが名前は何?と聞き「楠本です」そう言うと「名前覚えられないんだよね!下の名前は?」と言われ「マキです」と、答えた。

その日から「マキちゃんマキちゃん!」と、西川くんが何かと世話を焼いてくれるのだった。


血圧が図れずエラーになると、やってあげる!と、巻き直してくれた。

親切な人だな

そう思った

暗い1人の部屋にいたくなくて夜はいつもホールにいた

西川くんが前に座り、毎日消灯まで一緒に色んな話をして過ごす時間になるのだった


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