園長先生から
その日もお弁当を温めに、施設のレンジを借りにきた
さっちゃんもついてきて、レンジの中のお弁当が回っているのを嬉しそうに見ている
職員も、私に「今日は何作ってきたの?」「わぁ!ビーフシチュー!さっちゃんいいなー」そう言って見に来るようになった
ごはんを食べていたらさっちゃんが言った
「たったんね!だがいもたん、食べれたよ」「いんじんたんも!」
じゃがいもとニンジンが食べれたと言っている
「すごいねー!」そう言って2人で食べていた
帰りに園長先生に呼ばれた
「よくここまで頑張りましたね」
「委託は早い方がいい。いつまでもここにいるより1歳でも早くしたい」
何歳からだったか忘れたが3歳から?決まりがあるらしい
私も3歳には七五三のお祝いがしたいと思っていて、それまでに連れて帰れたらと思っていた
「さっちゃんにママになってもいい?って聞いて見てください」
そう言われた
さっちゃんが私を受け入れれば、委託が決定する
次にきた時に、聞いてみましょうと言われたのだった
嬉しくて、決まってもいないのにベビーベット、チャイルドシート色々購入する
一番欲しかったのは車に貼る
「BABY IN CAR」と書かれたステッカーだった
前に走る車を見るたび、いつか私もと思って憧れていた
さっちゃんとごはんを食べている時に、勇気を出して言ってみた
「あのね。私さっちゃんのママになってもいいかな?」
そう言うと、さっちゃんは持っていたフォークを投げ、「ママじゃない!」「ママじゃないもん!」
と言って、机の下に潜り込んでしまった
ダメだったか。そう思ったが、机の下を覗いて「さっちゃんおーい。」「じゃあさ、マキちゃんママっていうのはどう?」そしたらさっちゃんが、出てきて言った
「うん!いいよ!」
さっちゃんが許してくれたのだった。お迎えに来る日が決まった
「かわいいママになるんだ!」そう思って、美容院に行き、髪を切りパーマをかけた
普段は自分にはお金は使わないが、この日は特別だった
仕事は続けるつもりだったけど、3歳の神話という言葉も頭にあり、大切な時に保育園に行かせて働かなくても、側にいてあげたい。そう思った
豊くんに「私、仕事やめるね」そう言った
知らなかったが、里親手当てというものが、毎月国から振り込まれさっちゃんの生活費に当てられる
それはそのまま、さっちゃんの為に貯金していこうと思ってはいたが、たとえ一年でもいい。一緒にいようと決めた




