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見捨てられた世界を気配遮断で生き延びた俺は神に助けられこの世界を解放する旅に出る  作者: しょた丼
〜第二章 チサとの出会いとジンの旅立ちの決意編〜
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第22話 ジンの断末魔

第22話はっじまっるよー!

本編も頑張ってるけど、意外と前書きと後書き何書こうか考えてるのも楽しかったりします。

本日は2話更新!筆がノれば、あれば3話目も投げちゃうかも...時間は、12:00〜、18:00〜(仮)で!

 そんなわけで俺は何処かも分からぬ海のど真ん中に叩き落とされた。

 そこは辺り一面海の青一色であり、近くを通る船も小さな島もなかった。

 ここで俺は重大な問題に直面する。

 そう!泳げないのだ......


 俺は神の助けと言えば、どこか他の大陸に転移させてくれるとか、神のみが扱える乗り物に乗せてくれるとか、もしくは神が俺に新たな力を授けてくれるとか。そんなことを期待していただけにこの何処かも分からぬ海のど真ん中に叩き落とされるとは...


 とにかく頑張って泳がねば.....


 ウオオオオオオオオ!


 5分後。


 ブクブクブクブク.....


 チーン


 俺の足掻き虚しく、大量の海水を飲んだ俺は少しずつ体の空気を吐き出してゆき、海中へと沈んでゆくのだった。





 その頃、フウゲツはというと。


「あーあ〜逃げられちゃったよぉ〜...少年の自信はこれだったのね。拘束して油断しちゃったかも。とはいえ彼がこんなことできたんなら、もっともっと前から使っててもよかったと思うし...なーんか納得いかないなー!」


 フウゲツは突然の突風で抉り取られた海岸とジンが吹き飛んでいった海を見比べながら言う。


「うう...今月はお給料減っちゃうかも...クッキングタイムの新作のちょこもなか?だっけ。楽しみにしてたのに、これじゃあ買えないかも....」


 クッキングタイムとは。ゲチス内にある、超高級お菓子店で、この大陸で普及している一般的なお菓子ではなく、どこのお店にも置いていないオリジナルのお菓子を作っている。ただし、その値段は素材の希少さと、技術料から、莫大なお金がかかる。そのため、一部豪商やフウゲツのように高い役職に就いているものまたは、かなり長い間コツコツとお金を貯蓄してそれをひとときの幸せの為に積むという者も居る。要はそのくらいしないと味わえない特にゲチス女性にとっては夢ともいえる場所となっている。


 そうしてため息をついたフウゲツは、ブルータールで一泊し、重い足を引きずって転移技能使い達と共に新生都市ゲチスへジンの報告へと戻るのだった。





 俺は沈んでゆく。深い深い深淵へと。どことも分からぬ海の真ん中へと吹き飛ばされた金槌の俺は、呼吸と手足を動かすことをやめ、静かに海の底へ底へと沈んでゆく。耳が痛い...鼓膜が破れそうなほどに。更に体が全方向から締め付けられるようで破裂しそうであった。


 それもそのはず...ジンの今居る場所は、海抜3000m地点なのだから。

 更にジンは体を動かせなくなっていた。全身に受ける水圧によって、バンザイして直立した状態になっいるのだ。


 ジンだって沈み始めた瞬間はもがいていたのだ。だが泳げないものがそれをしても逆効果でしかない事をジンは知らなかった。

 人は潜りなどをするとき、上手く潜る人ほど水面に対して垂直に潜る。その方が水圧の高い水に接する体積が減り、結果浮力が減り、より速く水の中に入っていくことができるのである。


 更にジンがここまで沈んだのにはもう3つほど要因がある。

 まずもがいているときに、肺にあった空気を全て吐き出してしまったこと。これによって絶息状態となり、水よりも軽い空気を体から失い、浮き袋の役割をするものがなくなったこと。


 2つ目に、長期に渡る絶食状態で体中の脂肪を失っていたこと。脂肪は体積の割に軽い為沢山持つ人ほど水に浮きやすいのだ。


 3つ目に先程の戦いで、血液や汗等の体中の水分を全て出し切っていた。体にある水分は当然ながら海の水よりは軽く、人が浮く手助けになるのだが、それすらジンは失っていたのだ。


 そんなわけで、ジンは深い深い海の底へと沈んで行ったのだった。


(くそっ!このままじゃ陸に上がるどころか、海の底に沈んで詰んぢまうじゃねぇか!)


 俺はそんなことを海で思う。水圧が強すぎて、俺は全く動くこともできないんだから、本当にどうしようもなかった。神の言葉なんか信じた俺が馬鹿だった!あいつ、あんな大仰なこと言いながら全然助ける気ねぇじゃねぇか!


 そんなことを思った矢先、俺は突然その強すぎる圧力から解放され、どうにか呼吸することの出来る真っ暗闇へと放り出された。


「うおおおお!げっほ、ゴッホ、オェエェエェ....」


 俺は驚くと同時に急に圧力から解放されたことと、海水から解放されたことで、大量の海水を吐き出すと同時にむせていた。


 一通り海水を吐いた俺は立ち上がる。そして、


「おお、歩ける!ちょっとぶよぶよしてるけど、地面ってこんなにもありがたいものだったんだなあ。」


 恐らく一週間ほど沈み続けた俺にとって久々に地に足をついて歩ける感覚は感動と軽い悦にしばらく浸りこんでいた。

 そうしてしばらく足で踏みしめたり、ぶよぶよした感覚を楽しんでいる最中、俺はふと我に返った。


「ここはなんだ?俺は海を沈んでいた筈だよな?」


 至極当たり前のことではあるが、海を沈み続けた俺は、突然現れた地面に我を失っていたようだ。だって仕方ないじゃないか!夢にまで見た地面なんだから。


 そんな時俺に何かが大量に降りかかる。


「うおおおお!!!???なんかかかった!!」


 俺の鼻に、レモンの鼻を突くような香りの数倍強い刺激....いや、刺突が襲ったと思った次の瞬間、俺は身体から煙とシュワアアアアアアアという奇怪な音がしていることに気付くと同時に、俺は叫ぶ。


「これは、酸か!!!???急に海から洞窟に入ったと思ったけどなんで???」


 俺は身体が焼けている、それと同時に鋭い熱さを感じた。

 俺が溶かされている。ぐうう...再生はしているが、全身溶かされ続けるのは流石に堪える。何処かにまともな水は無いか????


 俺は真っ暗闇を彷徨っていると近くに湖を見つける。


「助かった!早く酸を洗い流さねぇと!」


 痛みと海を沈み続けていた影響からか、正常な判断が出来なくなっていたジンは湖へとダイブする。

 それが無色透明な胃液であると知らずに...


「ピギャアアアアアアアアアアアアアアア」


 捻り潰された小動物のようなジンの断末魔が胃の中で響き渡るのだった。



第22話でした〜

次の話からいよいよ新大陸へジンが上陸します!舞台は3年後なので、ジンはまあ気の毒なことに3年間海を彷徨うと...

その辺りも含めて23話で書いていこうと思います!

次の話もよろしくお願いしますね!


20/11/15


これから先が気になる!面白い!と思えた方は是非是非評価よろしくお願いします!

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