『革命都市』導入
『革命都市』
崩壊した日本を舞台にしたストーリーの世界だ。とはいえ、日本全部が舞台というわけではなく崩壊した原因となった中心部の都市を軸に物語が進む。
普通の日本とは違うのは、そこに超能力を使う一部の人間が居る事。その一部の人間を無能な無能力者たちが抑圧した結果、能力者たちがプッツンして革命を開始。超能力を使う人間に対し警察や自衛隊は銃まで用いて応戦するが効果が無いまま戦車まで投入するが、超能力にそんなの通用しなかった。「バカなの、死ぬの。あ、死んでたの」って勢いで自治組織まで崩壊。無能な政治家に変わって能力者が国民を虐げるターンが始まって久しいというのが物語のスタート時点での話である。
で、表ストーリーは主人公の小市民、卜部真となって進める事になる。ちなみに男な。アイドルでもない元高校生だ。
真になって、無能力者の革命組織「革命返し」に済し崩し的に参加し、そこでのし上がっていく英雄ストーリー…だったら良かったんだけど、ここを俺が嫌う理由が物語のオーラスだ。
真くん、死んじゃいます。伊藤じゃないのに死んじゃいます。回避不可能です。救いはありません。
原因は能力者のリーダー天野司…こと、クソ天使ゲガエル。プレイヤーの間では蛙扱いのクソボスだ。
倒した直後、革命組織の紅一点、このストーリーのヒロイン千羽水乃が戦闘中に洗脳されており、真くんが悲しみの向こうへと辿り着きます。おかしい…絶対おかしいよ。
更に不可解なのが裏ストーリー…普通はゲガエル配下とかじゃん。でも、残念。水乃ちゃんでした。そう、今度は水乃になってストーリーを進める事になるのだ…
が、これがクソ天使が霞む程のクソストーリー。真くんの両親殺したの能力者…残念、水乃ちゃんでした。
敵に色んな情報漏らしていたのは革命組織の嫌われ者…残念、水乃ちゃんでした。
洗脳されて真くん刺した…残念、水乃ちゃんの意思でした。洗脳されてなかったというヒドイン…お前、真くんが犯されそうになってたの助けてやったのにその仕打ちかと。むしろ、リリアンよりビッチじゃねぇか、お前と。
まあ、強い男なエロガエルさんのために頑張ってるストーカーなだけなんですけどね。それより強い俺は狙われる可能性あるがビッチなら容赦しない。
「で、どうするんだよ。クソガエル…このオトシマエどうつけてくれんだよ?」
転移早々、頭蓋砕いてヒートエンドしてやった。このクソ天使、不死なんです。何度でも甦る何処ぞの城かと思う程に…まあ、10回も頭砕けば心死にましたが。その間にうちの嫁たちが真くんの方に転移したと言い放ちやがった。真くんと同化していないが、これは由々しき事態だ。
「いや、だから…卜部真の死を回避してくれるなら快く神魂の欠片も渡すと…」
「羽だけじゃなく毛も爪も毟りとんぞ、テメェ…」
ホモガエルは真を助けて水乃を殺してと言いやがった。まあ、クリア後に水乃のヤンデレで病むから回避してくれ、真を天野司の後継者にしたいから助けてくれというのは分からなくもない。だが、それなら寺へ行け。うちの可愛い嫁たちをむさ苦しい野郎共の巣窟ルートに行かせんじゃねぇ。
まず、前提としてこの世界の能力者はゲロガエルの元仲間が転生した存在らしい。チェリアが魔族とかを集めて軍という学校組織を作ったのと同じ事をした…が、ここは日本だ。天使の威光なんて麻婆豆腐好きの天使でもなければ意味が無い。ましてや、グロガエルは男だし…萌えも無い。
で、「虐げられているんだっ!」って事で抗議したら抗争になって勝ってしまったという展開だ…ヤマダガエル、働き過ぎ。そして、仲間の一部が暴走して破壊活動に発展。それを止めたいが天野司としてリーダー張ってるから無理。そこで卜部真くんの登場だ。
この卜部真…かなりの特異点だ。超能力とはなんぞやと言われたら、早い話が魔法です。魔法使えば能力者…無能力者の敵です。なのに無能力者の組織に入る事になる。それなんてCV保志○一朗?
まあ、そんな彼が真実を知れば仲間になってくれると思ってるヅラガエル。革命組織が能力者の行いに見せかけるため真くんの住む地域を襲ったらしいし…そんな事を聞かされたら何か落ち込むわ。後、さっさと嫁たち助けださないと…そして、リーダー以下潰す。某騎士団みたいに指導者裏切らないよう皆殺し待った無しですわ。
「とりあえず、まずカップうどんとカップ蕎麦の確保だ。後、警察や自衛隊から奪った銃の提供。それに戦車も寄越せ」
「それは構わんが…そんな事をしてどうするつもりだ?」
「殺戮ワンマンショーに決まってるだろ。事実を伝えればあいつらはテロリストだ。目には目を、テロにはテロを。うちの嫁たちと真くんが無事なら他はどのみち死ぬんだから構いやしねぇ。むしろ死ね」
最終的には目の前のゲスガエルが殺すわけだが、それやったから止めるの居なくて真くんが刺し殺されんだろと…が、このアタマデッカチガエルは犠牲は最小限にとか言いやがった。ストーリー上皆殺しにするくせにっ!
「あの件を表沙汰にし、主犯格たちに罰を下す方がまだマシだ。ストーリーをなぞれば、待っているのは血を血で洗うだけだ」
「おまいう」
既に手遅れだろうが。俺は嫁が無事ならこんな世界滅んだって構わないんだよっ!
◇
その頃、都市某所にて。
「まずいのじゃまずいのじゃまずいのじゃ…」
キッシュと合流出来なんだ。アイリスと一緒に転移した時、女神の妨害を受けたのじゃ…お陰でクソ天使の元に行けなんだ。キッシュが暴れて世界崩壊まっしぐらじゃ…
「ママ、だいじょぶ。パパならきっと迎えに来る」
「…来るまでの過程が恐ろしいのじゃ…」
お互いにキッシュのピロートークでこの世界の事も聞いておるから不安は無いが、あやつなら屍を越えて来るどころか屍を増やして迎えに来そうなのじゃ…そもそも、ここは危ない上にろくな人間が居らぬらしいから気を付ける必要があるのじゃ。
偶然拾った青年の事もある…気を失っておるから良いが、こんな状況をキッシュが見たらわらわたちも命は無いかもしれぬ。無論、何もしておらぬぞ…キッシュ以外には何もするつもりもさせるつもりも無いのじゃ。
「…とりあえず、こやつが起きたら安全な場所に移動じゃ。魔法は控えて、武器だけ使うのじゃ…相手は人間じゃから、牽制だけで良い」
「…そんな余裕、無い。近くに射ったら、衝撃波で死ぬ」
いったい、どんな事をすればそうなるのか聞きたいのじゃ…まあ、わらわの斧も似たようなものなのじゃが。
「…とりあえず、暫くはわらわたちの名前は桐生桜花と桐生菖蒲じゃ」
桐生柳というキッシュの前の名字と和名とかいうわらわたちの名をもじった偽名じゃ…予め決めておいて良かったのじゃ。キッシュはその名前で呼ぶなと憤慨しておったが、仕方あるまい。それにこのなりではわらわたちは迷子な子どもじゃからな…認めたくはないのじゃが、仕方あるまい。キッシュの事は兄とでもしておこう。
「良いな。ここではわらわが姉でアイリス…いや、菖蒲が妹じゃ。キッシュは柳で兄じゃ」
「うん。ママがお姉ちゃんで、パパがお兄ちゃん」
言ってはみたが聞くと虚しくなるのじゃ。まあ、この世界はキッシュの住んでおった世界に一番近い…つまり、キッシュみたいなのがゴロゴロ居るのじゃ。そういうのはキッシュだけでよいのじゃ…今、アイリスを守れるのはわらわだけじゃ。魔法を控えるとなると厄介ではあるが仕方あるまい。
少なくとも安全にキッシュと合流するまでは無事でおらねばならぬのじゃ…わらわも弱くなったの。じゃが、わらわもアイリスも勇者と呼ばれた者じゃ。それなりにやらせてもらうのじゃ。




