首都ラーダム
首都ラーダム
始まりの村から次の町へ向かう途中で商隊のピンチに遭遇し、手助けをすることによってその後は行動を共にすることになった有希。
途中山賊や魔狼が行く手を阻んだこともあったが、何とか無事にスチャロンダーグ伯爵の居城があるレリンダ王国へとたどり着くことができた。
「ここが私の家よ」
「わーおおきい」
「パカッパカッ」
「ヒヒーン」
「おかえりなさいませお嬢様」番兵
「只今、お父様は?」
「マルセル様の所です」
「まったくお父様も弟に首ったけですわね」
「さあ、中に入って」
「我々は馬車と積み荷を倉庫に運んでおきます」ロック商隊長
「頼んだわ」
マリシーナ嬢の後についていくと、これぞ貴族というような建物の中は。
中世ヨーロッパさながらのきらびやかな建物の内部に驚く。
(わーここまで再現したんだ)
「すごいでしょ」
「ええ、すごいです」
外からもその大きさが分かるが、総レンガ造りで内部の床や壁は大理石や化粧タイルをふんだんに使用した造りだ。
階段は中央に有り中央は吹き抜けのような踊り場になっている。
どこかの国会議事堂とどこか似ているが、壁にはあちらこちらに絵画が飾られており。
その中にはマリシーナ嬢の肖像画もあり、どこを見ても驚きと感嘆の言葉が出そうになる。
「それは私の成人した時に描いてもらったものですわ」
「へ~」
「お父様、ただいま帰りました」
「おーマリシーナ、無事に着いたか」
「ええ、今回もいつも通り何事もありませんでしたわ」
「お前の何も無かったは何か有ったが何とかしたという事だろう」
「お分かりになります」
「ああ、山賊が出たという話は既に私の耳に入っておるからな」
「それよりそちらの方は?」
「私は冒険者の秋元有希と申します」
「その外套は勇者様!」
「やはりそう見えますか」
「これでも世界を股に掛けた商会の会頭だからな、私の目は確かなはずだ」
「その通りですわさすがお父様」
「僕はまだ駆け出しなんですけどね」
「それでも娘を助けてくれたのだろう、それだけでもすでに勇者の素質は十分あるという事だ」
「その通りですわユウキ様」
(わー照れちゃうなー)
「疲れただろう部屋に案内してあげなさい、その間に食事の用意をさせておこう」
「パンパン」
「食事の用意を」
「かしこまりました」
通路もだが部屋の中にも数人の女中がいて、全員が挨拶をするたびに頭を下げる。
青地の制服に白いフリルの付いた制服だが頭には全員がフリル付の帽子をかぶっている。
「こちらのお部屋をお使いください」メイドA
「あ どうも」
案内された部屋に入ると一度部屋を見渡してみる。
いくつかの絵画が部屋の雰囲気とマッチしていて、なんだか落ち着くのを感じる。
「何とか来れたな…」
ふと窓を見ると、そこから伯爵家の領地が見渡せる。
「窓の鍵はこれかな」
「カチャ」
「キー」
「サー」
窓から見える景色の向こう側がレリンダ王国の首都ラーダム。
スチャロンダーグ伯爵の城は王都のやや南側にある丘に面している。
目の前には広大な領地が広がり王都の町が全て見渡せる。
そして王都の中央に見える巨大な城がカール・フォールン・レリンダ王が住む居城だという。




