開始とジレンマ
本日の新システムそして新ゲームへの参加ありがとうございます。
抽選に当選した皆様にはこの世界の新たな体験をしていただくことになります。
脳内ダイレクトシステム「BDS」と言うシステムでシナプスの速度に依存しており軍での研究段階で被験者が必要と言うことで今回正式に運営が開始される。
当然軍は表に出ず情報局のダミー会社が運営を行っておりそのダミー会社の社員として今回参加をする。
GM権限もあるがそれは他の社員に任せるとしておでこに何の変哲もないシールを貼ると会社が用意してくれた寝そべりのソファーに寝転び目を閉じた。
目を開けるとそこは最初の町、1万人のプレーヤーとNPCで町はあふれており最初のアナウンスが聞こえてきた。
「この世界の流れは現実世界のとは違い電磁波の光の早さまで高まっていく予定でありこの瞬間は現実では1秒にもならない」
「この記憶は記憶には残らないが楽しんでいってくれ、ただし死ねば復活は出来ず転生して新たに生まれ変わる。今回は2000年現実で言えば光速での理論なら30分だが徐々に速度が上がるので8時間を予定しています。それまではログアウトもお伝えした通りできませんのでこの世界を楽しんでいって下さい」
そう言うとゲームが始まった。
このゲーム自体は数年前にあった問題になったゲームのリメイクであり安く買い叩いた会社のシステムと人手を使い軍のスーパーコンピューターで稼働させている。
民間のとは桁違いなサーバーと最先端の技術を使い構築されておりこの事を会社で知っているのは常務と総務課長そして私でありダイブしているのは私だけと言うことでシステムのモニターは軍がしているが速度が早すぎて表示は意味がなく逆にその必要もないので私がここにいると言うことだ、
「さて、階層の攻略はプレーヤーに任せるとしてなりたい職業につくか」
GMとしての仕事をする上で表状はNPCとして都合の良いギルド長、雑貨屋の店主、薬師、冒険者としてファイターとクレリックそしてメインとして鍛治屋を選びそれを動かす。
無論全てを動かす事はかなりの負担となるので基本の行動はNPCとして動いている。
しかしNPCもプレーヤーと同じ様に話して行動もするのでわからない、先ずは初日はギルド長としてギルドに常駐すると、
「良い稼ぎ場所ないかな」
「初期装備どこかに忘れてきたんだけど届いてない」
「あのプレーヤーしつこいんです」
「ぼったくられた、そうにちがいない」
「どう戦えば良い」
プレーヤーからカウンター越しに色々言ってくるのを職員が対応する。
「簡単な近場のマップになります」
「場所とお名前を、届けられたらお知らせしますので」
「わかりました。あちらのカウンターでプレーヤーさんを呼び出してお話を聞くのと対応をさせていただきます」
「料金は記載されています。それよりも多く請求されたのでしたら直ぐに対応いたします」
「ギルドカードを発行していただければ3回まで戦闘の講習会に参加することもできますよ、登録をお願いします」
職員も頑張っており何か急用があれば呼び出してくれと職員に言うと自室に戻りNPCとして任せた。
☆
商人として先ずは簡単な攻略本を初めての町周辺の地図と特典として次の町への地図をのせた本を売り出す。
ギルドのとは違い細かい事ものせてあり銅貨25枚と初めてにしては支払う金額も大きいが生き残れる可能性も十分に有る内容で噂を聞いた冒険者が店に来る。
「銅貨25枚って暴利だよ、ゲームに大金払ったんだからただにしろよ」
「お客様、ゲームとは何でしょうか、本の金額は採取の依頼では薬草の採取後の処置のしかたなどが記載されておりそれが適切に行われたならギルドの買い取り価格よりも最大で3割増しで私共の商店が買い取りますので、十分もとがとれると思いますが」
そう言うとだいたいの冒険者は購入していく、
「購入したのに真っ白じゃないか」
そう怒鳴りこんでくる冒険者もいたが、
「それは購入した本人様以外が入手するとそうなります。衛兵さんお願いしますよ」
詰め所が目の前にわざわざある店の立地なので不届きものは捕まり罰金と重労働送りになる。
☆
「冒険者としてだけど、さほど興味ないんだよな」
ファイターとクレリックはほとんどをNPCとして動かして過ごすことになりボス戦以外は任せていた。
☆
「さて本業をするか」
水車の動力で炉に命を吹き込み高熱で熱してハンマーで叩く、NPCのドワーフにいちから作業や注意点を習いながら本格的に打つ、簡易で作成もできるがよくて普通の出来でしかなく良いものを造るには作業行程、炉の温度や焼き入れ焼き戻し等を行わなければならず、本来は目指すならNPCの鍛治屋に住み込みで覚えてお金をためて工房を開かなければならないがそこはGM権限として裏通りの小川沿いに工房を最初からかまえていた。
「とにかく朝から晩まで打ち込もう」
そう呟きドワーフに色々教えをこい3ヶ月でまあまあの出来が完成して自分のキャラのひとつ商人に預けて売ってもらう、
鉄製品の原材料である鉱物も本来は金を支払ってだが店の利益から購入して気兼ねなく造る。
しかし最初は冒険者も装備を買え変えるお金がないのでNPC相手に包丁やナイフハサミなどを造り利益をあげていくしかないが、ドワーフ直伝の材料の組み合わせによる耐久性と切れ味が直ぐに評判となり店に下ろすと直ぐにさばけたある日、
「こちらはベルクの鍛治屋で良いかな」
自分の商人以外で私の家に来るのは初めての客で、
「町で評判を聞きロングソードを打ってもらいたいのですが」
二十歳程の赤毛のプレーヤーでファイターと紹介してくる。
「銅貨を400枚ようやく貯めたのですけど可能ですか」
既製品なら250枚もあれば買えるが、良質の鉄や炉の燃料のコークスの値段を含めれば利益は厳しいが最初の客でありオーダーメイドの意味を理解してくれている客なのでその値段で受けることにした。
謙信と言う名でギルドカードのランクでも最初のNから3ヶ月でLとなり頑張っているのもギルド長の権限で知っていたので、
「このロングソードを振って貰えますか」
試し打ちをした1本を渡すとこれでもと言うので体に合わせて作ると伝えて素振りをしてもらい重心などを見てロングソードの重量と長さ等を決めていき、
「出来上がりは4日後、微調整に更に1日いただきます」
そう言うと半金をもらい受け炉の温度を上げた。
不純物を取り除いた鉄の延べ棒に熱を加え叩いて伸ばす。自分の技が初めて評価されると思い細心の注意をはらいながら2日で大まかに完成させ柄の部分や刃を磨いで最後に付与をする。
「耐久性と切れ味の向上を付与、装飾を入れて固定化」
3日目に出来上がり鞘を作製して謙信が来るのを待った。
「綺麗な刀身ですね、付与と言うならゲームで言う+1とかでしょうか」
「耐久性はあるけどメンテナンスは定期的に持ってきてくれれば」
初めての仕事を無事に終えてホッとしながら見送り、謙信はこの後直ぐに初ボスを撃破したと言う話を聞いた。
☆
クレリックのキャラクターに用事があり初めてのログインをする。
「こう言う時の為に女性のキャラ何だよな、それも綺麗な」
相手をするなら嬉しいが鏡の中の自分に困惑しながらもう一人のキャラであるファイターとは双子の設定で謙信と並びトップで戦っており各地の地下迷宮を1つ攻略している。
戻ってからじゃないと用事が出来ないときがつき帰ってきたらギルドに連絡するようにと思いながら戻った。
☆
「住民を狙って憂さ晴らしですか、見つかれば対処いたしますが」
もう1つ軍は海の向こうの関係で悪いことをすればカルマが貯まるといいカルマがたまればなにだが、
「宗教の教えたらないじゃないか、司教様におふれをだしてもらうか」
消極的だがこれで気がついて天寿を全うして残り1950年を虫けらのように生きたく無いと考えてくれればと思いながら調査をクレリックにさせるはずだがギルドからの正式な依頼も出しておいた。
「捕まったって、こんな簡単に」
堂々と昼間からゲームだからと行っていたプレーヤーが捕まり衛兵に引き渡され連れてこられる。
「誰かと思えばギルド長か、どうするんだ重労働か何なんだ」
この男はたかが知れていると思っているので、
「プレーヤーキラーはギロチンとなります」
しかし男は動揺せずに、
「いいさ、また15年もすれば楽しめる。後何回楽しめるかな」
私はため息をつきながら、
「1つだけ、これだけ命を奪えば二足歩行に生まれ変わるのは絶望と思っていただきたい」
「はあ、何言ってんだお前」
プレーヤーはこちらをにらむので、
「動物上手くいけば下等な魔獣に生まれ変われるから、楽しんでください」
「ふざけんなそんなこと聞いてないぞ、GMだせGM」
この態度にさすがにイラつき衛兵に引き渡し、
「そのGMが言ってるんですよ、それでは転生後を楽しんでください」
「くそが、覚えてろ必ずしてやるからな」
最後に言うと衛兵が連れていった。
☆
「まいるな、あんなプレーヤーが未だいると考えると、潜在化すると更に面倒」
何れにしろ過度の介入はと言われていたのでこのモヤモヤをハンマーにこめて熱せられた鉄に振り下ろした。
「結局この気持ちを全部これにぶつけてぶっ通しで完成だけど2日間丸々か」
チェインメイルが出来上がり強化をはじめていくつかの付与に挑戦して成功する。
「うちのクレリックに渡すか、さて次々」
そうしていると数人のファイターが入店してきてうさんくさしうに飾ってある装備を見ている。
「何かご用でしょうか」
「お前が鍛治屋か、これ切れ味悪いから何とかしろ」
そう言うとソードを数本カウンターに投げて寄越す。
カチンときたが相手は私をNPCだと思っているのかさっさとしろと言うので1つを持ち中身を見る。
「簡易スキルで作られたソードですね、価格も50枚と言うところでしょうか」
扱うプレーヤーにも問題があって切れ味が悪いのを無理矢理叩きつけており刃がつぶれている。
「刃を研磨げばある程度は復活しますが」
「磨いでも切れねえんだよ、早くしろ」
そう言われて水車の回転動力を砥石に伝えて水をかけると研ぎ始める。
素材も悪いのか素が入るのでかなり慎重に行い水できれいに洗い流すと紙に刃を当てて両断する。
「出来るんじゃねえか、さっさと寄越せ」
いらっとくるのをおくびにも出さずに残りを削り、
「研磨は1つにつき銅貨5枚」
自分の所で買って貰ったのではないので請求すると、
「研磨で5枚だ、1枚で十分だろう」
と銅貨を放り投げ周りも習って出ていってしまい、ギルド長に移ってこのクレームを記入して戻った。
既製品は安いが質も悪いと言うのがわかっておらず、命に直結するのも気にしていないと言うか想像できないらしく現代人の行動がこの世界では危険にさらすと言うのをあらためて認識した。
☆
「いらっしゃいませ買い取りですね、こちらにお掛けになってお待ちください」
店のスタッフである金髪の可愛い店員がプレーヤーからドロップアイテムや採取した物を持ち込んでいる。
査定をチェックリストで行い金額をプレーヤーに提示する。
「なんでこんな安いんだよ、他の連中に聞いたけど安すぎるぞ」
その大声でスタッフが怯えてしまったので私が出る。
「お客様、何かご不満でも」
そう言うと買い取り一覧の何種類かの薬草を指差し、
「これも、これもだし何でこんなに安いんだよ」
そう言って見てみると確かに3割安いので現物を持ってくるように言う、トレーに山積みになっているのを見て納得する。
「申し訳ございません、薬草は生物ですのでこのように途中からおれていたり潰されたりしわしわになってしまうと効力が落ちてしまいポーションに加工しても粗悪品になってしまうのでこの価格になります」
「ふざけるな加工すればどれも同じだろう」
「それでは他店に持ち込みをしていただければ高く買い取って貰えるかもしれませんよ」
そう言うと乱暴に薬草などをザックにしまうと出ていってしまった。
「店長申し訳ありません」
「いいよ、間違いなく査定してその金額に納得いかなければ、気にしないでよろしく」
そう言うと在庫の確認などをして過ごした。
☆
「さて、お店から薬を仕入れたから早速ポーションを」
新鮮で折れたりしぼんだりしていないのだけを仕入れる。こう言うときに店主と薬師が同一なのは楽だ、
先ずは一つ一つ丁寧に洗い鋭いナイフで綺麗に葉っぱと茎をカットしていき茎を先ずはそのまま深鍋に入れて弱火で灰と共に煮て灰汁をとる。
葉っぱは一度レナードの葉っぱの冷ました煮汁につけて変化をしないようにする。
これをしないと灰汁で質の低下と長期で効用がもたずにいるので簡易なので作成すると1週間すると半分以下に低下してしまう。
その間に納入されたガラス管を綺麗に洗い不純物が入らないようにして乾かす。
茎を取り出し水にさらしすぐにナイフで切り刻みすり鉢に冷たい水を入れてすりつぶす。この時には熱を与えてしまうと色が黒ずみ効用が落ちるので冷水をちょっとずつ入れてペースとにすると器に入れて密閉しておいておく、葉っぱは2時間ほど葉っぱが紫に染まったら取り出して同じ様に冷水で慎重にすりつぶして茎とは別に密閉して保存した。
地下の保冷庫にしまい数日前に作ったのを取り出すと大きな壺に流し込み冷たい水と他の薬草を切れ目を入れたのを入れてまた蓋をして常温で置いておいた。
そして他のもう効用が溶け出した頃の壺を取り出すと沈んだ沈殿ん物を浮かび上がらせないように慎重にすくいガラス管に入れて急いで蓋をする。
空気に触れていくと直ぐに劣化をするので急いで入れて完成させた。
ここまでで丸1日で中級ポーション100本を作りおえると、
「お疲れ様です。ポーションを引き取りに来ました」
店から護衛を含めて4人で取りにくる。
高価なので金を惜しむプレーヤーが襲ってきたこともありここもギルドの裏手に一体化された建物でまさかこんなところでと言う場所である。
「銀貨100枚です。次は3日後ですね」
確認すると大事そうに荷車に積み込み行ってしまった。
他の解毒剤等もと思っていると裏の扉がノックされ鍵をはずして開けるとギルドの職員がポーションを持ってきて、
「忙しいところ申し訳ありません、露店で購入したポーションを使用してからだの不調を訴えた冒険者がギルドに来たので調べてほしいのですが」
作業場の端に座らせてガラス管を受けとると少しだけ取り皿に取って飲んでみる。
何時もの事なので職員は驚かずにおり味を確かめると、
「簡易スキルでの製作だね、この味は薬草は傷んでいて、原因はベレナルカスが混ざってる」
薬草と似てる葉っぱの形をしているが効用は真逆で体調不良を起こす。
「効果が落ちてきてベレナルカスの効用が勝ってしまったんだろう、購入してどのくらいかはわからないけど4日で使えなくなると伝えて」
「ありがとうございます。でもこんなに粗悪品が」
「採取した物を確認しないから、安いのをとるかだね」
そう言うとギルドに戻っていった。
☆
「クラウス、ブレスを」
BOSSを前に支援を頼む、
「レイスはエナジードレインに注意して」
私は盾を構えながらその向こうにいるレイスとスケルトンの集団を確認する。
レイスはフードをかぶっており顔は見えないが目は赤くこちらを見つめており冷気が漂い心身ともに凍らされそうなのをクラウスのブレスで跳ね返す。
「スケルトンを誘き寄せて叩いてからレイスにかかるぞ」
この地下墓標を攻略するために臨時で組んだパーティーのリーダーオルクスが状況から指示を出していく、
「マリス、前衛で押さえてくれ」
私は鍛冶屋新作のソードと盾の使い勝手を試すために声を出して引き付ける。
16体程のうち5体だけこちらに引き付けられ迎撃をする。
左にはボルグが戦斧を持ち、右にはエナンが双剣をもって控えている。
スケルトンは声を出した私に切りつけてきたので盾で跳ね返すとボルグが戦斧を叩きつけ後ろから両断する。
エナンもスケルトンの胸に連撃してあばらを砕き肩を両断した。
「3体」
スケルトンは仲間をやられて二人に振り向いたので私がソードで袈裟懸けに切り落としてもう一体を倒すと、
「次が来るぞ3体、注意しろ」
オルクスが知らせてくれ私が前に出て迎撃する。
後ろでは、
「エナン体制を崩すから頭部を破壊しろ」
ボルグが叫んでおり一時押さえればレイスに直接攻撃できると思い3体の攻撃を防いだ。
「カツヤ」
防いでいるとオルクスの驚きの声がして右手を見ると別のパーティーが入り込んできており、
「我々が優先のはずだ、順番を待て」
「関係ないね、お前達はスケルトンで十分だ」
ルールとしてBOSSの部屋では先に入ったパーティーが優先権を持っておりそれを違反すればそれなりのペナルティーなのだが、
「今は目の前の敵を倒すことに集中しろ、オルクス」
私が言うと気を取り直してスケルトンに集中する。
横目でカツヤ達を確認してこれもプレーヤーと思いながら目の前のスケルトンを倒していき最後の一体で、
「マリス、一度もどれ」
頷きながらソードで盾ごと叩き割りエナンが頭を破壊してオルクスのもとへ戻った。
「今なら間に合うよ」
後衛の精霊使いのミリンダが言うがオルクスは首を横にふり、
「手をつけたのは彼らだ」
そう言うとカツヤ達を見つめた。
「早く倒せ」
8体なら何とか倒せるはずが、我々に邪魔されないために速攻で仕掛けており連携がとれずに倒しきれずにいて時間だけが経過しているとレイスが動く、
「ヤバい召喚しているぞ早く倒せ」
顔の部分から白い冷気を吐き出して地面が見えなくなるとそこからスケルトンが立ち上がり攻撃してきた。
「レイスを倒せそうすれば俺たちの勝ちだ」
カツヤが叫ぶがスケルトンに押し包まれ最初の犠牲者が出る。
「ノンがやられた、回復を」
「近づけないのにどうするの、ノン」
瀕死のアサシンにレイスが近寄り顔に腕を近付けてエナジードレインで止めをさした。
「逃げよう」
誰かが叫んだがすでに取り囲まれ個別に攻撃を受けておりカツヤがこちらを見て、
「くそが」
そう言うと前のレイスに向けて剣を構えて突撃したがスケルトンが盾で防ぐと体に刃を突き立てた。
「いくぞ」
オルクスがこの状態なら割り込みにならないと判断して皆に言う、私は構えて走りだしクラウスがあらためてブレスをかけてくれて、私はあの連中にとどめをさそうとしているスケルトンに大きく振りかぶりながら後ろから切りつけまとめて葬っていく、
その間も倒されていくが転生をしてまた1からだなと思いながら目の前のレイスに切りつけると片手で防いできたが両断する。
冷たい冷気が流れて圧迫されるが熱くなった気持ちで押し返してフードの奥の顔にソードを突き立てると悲鳴があがり勝利した。
「よくやった、みんな、マリス」
オルクスがやって来て皆も集まる。
クラウスがやって来て回復してもらいそしてカツヤの残ったパーティーのマサトとファナが瀕死で倒れている。
クラウスがこちらを見るので頷くと回復をかけてた。
☆
「ギルド長、今回の件はもう少し詳細に調べた方が、報告書の整合性も」
「大丈夫だ、裏も取ってあるからね、ただし情報源は内緒だけどね」
職員は私が言うのならと言うことで私が判を押した報告書をもって行った。
カツヤ達は早速転生して産まれたばかりの赤ん坊になっており10数年にまたと思いながら目を閉じた。
☆
「自分で使い心地を確認して自分で打つ、何だかな」
マリスのソードを10cm程伸ばして更に手に入れたばかりの鉱石を使って作る。
当然レシピはないので自分で試していきトライ&エラーを繰り返してもっと良い物をと思いながらも特性がいまいち把握できずに気分転換に他のプレーヤー等が打った武器を見に行く、
「いらっしゃい新しい素材のソードだよ、銅貨400枚」
新しい鉱物とはいえ吹っ掛けたなと思いながら見せてもらう、
「どうです。中々の固さでしょう、これなら硬い奴でも一刀両断」
指で刃を軽くなで、指で弾く、高音だが濁った音で不純物が多い、
「不純物は多いがここまで硬化できる、だけど粘りは無さそうだから折れるかも」
独り言を言いながら返すと冷やかしかいと言われ、
「鉄に不純物が多いけど簡易の精錬かな」
「そうですかい、でも余りあるこの固さ比べようもありませんぜ」
多分お金に余裕があって見てくれで買うものもいるかと思いながら礼をいって別の店にいく、
ここは簡易スキルで製作された品物のみを扱っており客は多い、妬む気は全然なく安いがダメージが上手く与えられずに自分の調子も悪くなり無理に力で叩きこないだのようなプレーヤーが来る。逆に言えば斬れないのは道具のせいとわかっている分だけ救い様はあるが、それでもいつかはゲットするレアの武器にと言うわけだ、ちなみにレイスとの戦いでいくつかのレアアイテムドロップしてクラウスはメイスをマリスには腕輪を分配されたので何時かはと考えられなくもない、
「どうです鉄でも素材が良いので中々の切れ味、それが銅貨75枚お得ですよ」
見せてもらうと確かに素材も程ほどであるが簡易スキルのレベルが低いのか運が悪いのか能力なのかマイナス3であり値段からして微妙、
「おっさん買わないなら俺買うから譲ってくれ」
プレーヤーが言うのを素直に渡すと店員に支払う。
「これでレッドベアでも楽勝で勝てますよ、頑張ってくださいよ」
店員が言うのを思わず言いたくなるが揉め事お起こさない為に黙って次の店に向かった。
ここは珍しく私と同じで炉で熱してハンマーで叩いて製作しており並んでいる武器の中には+1や付与されているのも見受けられ、若い青年で汗をかきながら頑張っており好感が持てる。
「不良品を売りやがって」
いきなり大きな声でプレーヤーが入って来てびっくりする。
ソードをカウンターに置いて色々言い出すのを店主はあわてて作業を中断して鞘から抜いてソードを見ると、
「ひどい」
私も横から見ると力任せに叩きつけたのか刃が潰れており店主の一言も頷ける。
「ひどいだろ、買って1週間でこんなになるなんて、不良品だ新しいのに換えろ」
そう言われて店主は唇を噛み感情をおさえている。
「失礼、部外者だが1週間でそんなになるのは手入れと使った者の技量が悪いからだ」
思わず口に出すと店主はハッとした顔で私を見てプレーヤーは怒りの顔でこちらを見る。
同じように罵詈雑言を私に吐くので、
「それならこのソードでこの木を試し切りしてみろ」
私は壁にかかったソードをプレーヤーに渡すと鎧を立て掛ける木製のスタンドを指さす。
舌打ちしながらソードを抜くといきなり形も無く切りつけ表面で食い込んでとまる。
私はプレーヤーからソードを奪うと構えてソードを振り上げ真っ直ぐ振り下ろし切る瞬間握り締めスタンドを斜めに切り下ろした。
「ギルドの基礎練習をおろそかにして何が不良品だ、お前自信が不良品と言った方がいい、わかったらギルドへいって一から勉強し直せ」
私の怒りにプレーヤーは青くなりあわてて出ていく、
「すまない、余計なことをしたな」
そう言って何か言いたそうな店主に頭を下げて店を出た。
戻ると早速ロングソードを作成し始める。
日本刀と同じように芯を柔らかい不純物の少ない鉄にしてその回りを新たに見つかった精錬した鉱物でおおうと熱しながらハンマーで伸ばし始める。
伸ばすときはハンマーも水車の動力で上下運動させた機械を作りそれで打ち付けていくと速いし均等に伸ばせるので今回から活用してみる。
細身だが耐久性も切れ味も素晴らしく、真ん中に溝をつけて突き刺すことも考慮する。
基本的な付与を与えて完成させた。
「今までで最高かな」
思わず笑みが出そうな程の完成で考え方は間違っていないと思いマリスには新しいソードを渡すので扱いに困り商人に任せるかと思い商人であるアレンに変更して取りに来させた。
☆
「すげーこれが銀貨5枚のロングソードか」
店の一番奥の硬質ガラスの中に飾り強気かとも思える値段をわざとつけて飾ると、
「銅貨5000枚って500枚だって大金なのにな」
「誰が買えるのか」
翌日には噂が広がっており暇なプレーヤーが見に来ており、ついでに買い物もしてくれ売り上げも上がってうはうはしながらもう何本か作るのに素材をギルドに依頼するかと考えた。
☆
「これ頼むね、依頼は銀貨4枚で受けてるから」
移動して職員にお金と依頼書を渡す。
「銀貨4枚、アレン商店ですねギルド長、すごい大金ですね」
通常の高額依頼でも銅貨100枚なので職員も興奮している。
「そんなに興奮していたら業務に支障が出るから落ち着いて張り出していくように」
そう言うと顔を赤くして頭を下げると金髪の髪をゆらしながら依頼書を張り出した。
次々とプレーヤーが集まり内容を確認していく、
「レベスタの鉱石を200kgかよ」
「レベスタって何処に行けば良いんだよ」
「とにかく依頼受けるぞ」
成功報酬につられて次々とカウンターに来るのを職員が対応する。
「期間は1ヶ月、もし駄目なときは1割の違約金になります」
そう伝えるが気にせず受けていった。
☆
「クラウスどう思う」
「マリスと同じ場所は予想出来るけど、あそこってまだ不明な箇所もあるし強いのもいるし採掘しながらは無理だと思う」
酒場で朝食をとりながら話をする。
「200kgだって1回で取れる量とは思えないし、200kgで銀貨4枚キロあたり20枚って安いでしょ、10kgで200枚」
「だよね、性格悪い」
個別に性格を与えているので二人にとって商人のあざとさを見抜きそこに私が介在しているとわかっていての発言、
「まあ、皆そっちに行ってくれたからこないだみたいな事が起きなくていいけどね」
しかし問題がある。
「組めるようなパーティーがいない」
クラウスが叫び私はため息混じりに二人で目的の遺跡に向かった。
☆
「ギルド長困ります。業務に差し支えます」
金髪の可愛い職員もだがむさい副ギルド長も私の机の前に着て抗議してくる。
「いや、依頼だから」
「こんな重量をどうすると言うのです」
「分割でも別にいいけど1ヶ月あるし」
「その間討伐や駆除が滞るんです」
今更しまったと思いながらも依頼は変更できない、
「次回はkgあたりでかけるように言うから」
そう言うとようやく納得してくれて業務へ戻った。
☆
「クモの巣だらけこの遺跡」
「クラウス虫虫虫だらけ」
入り口をようやく見つけて入ったのはいいが二人が苦手なクモの巣だらけで可愛い声をあげている。
気を取り直して松明に火をつけて焼き払いながら奥へと進む、
「魔法使いさりーちゃんが欲しい」
NPCの時には作られた専用プログラムで動いており知識はなのだが、
「魔法少女でも」
意識だけマリスにたいざいさせて二人の会話を聞いているといちいち疲れる。
「住みかにしているの居ないね」
確かにクモの巣だらけでモンスターもおらず階層を下りそして大きな部屋に到着した。
中には大きな銅像が中心にあり祭壇の後だろうか、
「あれだよね」
クラウスが指さすのを頷いて私が先に入った。
入るとすぐに地響きがおきて表面の青銅が割れて落ちていき中からそのままの姿のBOSSが出てきた。
「趣味悪い」
思わず言いたくなるのも頷ける。ピンク色の脈動する素肌にピンクの目、モンスターはサーバーで自動生成されているとはいえプログラマーの悪意に、
マリスが走り始めるとクラウスがブレスを唱えてレアアイテムの沈黙のメイスを持って走りよった。
本来なら私が入ってだが今回は見ているだけにする。
新しく渡された細身のロングソードよりは短いソードで切りつけると綺麗に銅像にダメージを与えていく、
「ピンクだけど硬いね」
クラウスが殴り付けると硬質な感じで手がしびれている。
「多分モンスターがいないから楽勝でここまで着て戦ったら」
「なまくらではダメージを与えられずにて事でしょ、性格悪い」
二人は盾で銅像からの攻撃を受け流し少しずつダメージを同じところに与えていく、
長い時間、疲れも出始めた頃にマリスの攻撃で片方の武器を持つ腕が両断されると、銅像はバーサーカーとなったのか雄叫びをあげながらもう片方の武器で素早く力強く切りつけてきておりそれを二人で防ぎつつダメージを与えていく、
「マリス回復するから頑張って」
「任せて、あともう少し」
ダメージはあるがクリックがいるので回復には問題なくそして戦うことも出来る。
「よしもう一方もこれで終わり」
振り回す自重なのかマリスが攻撃を当てたのかわからないが片腕は割れて千切れ飛び後は攻撃力もない銅像の足を破壊して終了した。
「固かったね手が痛い」
そう言いながら銅像を調べると首をかしげてマリスが私を呼ぶ、
クラウスに入ると私は銅像を調べ、
「おめでとう銀貨4枚」
「まじぃほんとに、やった」
マリスがクラウスのつもりで抱きついてきて喜び私は顔が火照るのを感じながら私だと思い出すまで見ていた。
「こんなに重いの運べないよ、て言うことで依頼お願いします」
苦笑しながら馬車と人手を向かわせると伝えた。
☆
「全く世話のかかる小娘どもだ」
ベルクで依頼を受けることにしてあの重量は600kgはあると思い馬車3台と冒険者がいないので下層民から20人程をアレン商店経由で紹介してもらいギルドで受けると出発した。
装備は自分の作製したあの銀貨5枚で委託を取り消してチェインメイルを身に付けて向かう、護衛兼作業員の下層民には簡易スキルの装備を渡しており街道を進む、
「しかしこんな景色を見るの初めてだな、街の中かBOSSの前しかなく風景を見るのは」
遠くに白い雪をたたえた山脈が連なり未だに世界は広すぎる。
今回の場所も5日だが世界のほんの少しと言うことろ、途中でモンスターやら出てきたが数で押切ると遺跡へ到着した。
数人を残して手押し車を通路に入れてマリス達がいる場所へ向かう、長い通路を抜けるとマリスとクラウスが待っていてホッとした顔を見せて銅像を指さす。
「銀貨12枚以上だな、お前達新しい防具を作るが二人で銀貨12枚だな」
「えーーーずっこい、でもいいか装備は良いのに越したものはないものね」
「アレンさんの商売上手で大儲けみたいだし、まけてね」
私は笑いながら頷き手押し車に載せると数回往復して馬車に積み戻った。
「さあ戻るぞ」
明日からの製作にしばらく没頭出来ると思いながら喜んでいるマリスとクラウスに何かしてやらねばと思いながら街道に出て街へと向かった。
「こんなもののために犯罪者になると言うのか」
「こんなもののためにだよおっさん」
2日目の途中でプレーヤーのパーティー2つに襲われ防御をとりにらみ合いになる。
こちらは冒険者2名と私と護衛20名人数では多いが向こうは戦いになれており余裕の顔をしている。
「呆れた、これが伝われば賞金首になってお天道様を拝むことできないんだよ」
「いいさ、裏家業も悪くないここで何をしてもあっちではなんともないしな」
そう言うと剣を抜いた。
「盾で防ぎ後ろから弓で攻撃をしろ」
我々は馬車の影に隠れ魔法を防ぎながら攻撃を受け流しているが難しい、馬車に魔法攻撃の炎がうつり馬車から離れ円陣で対応しているが、
「皆を助けろ」
不意に声があがり後ろから斬り込んできたパーティーがいてマリスはこちらを見たので頷くと突撃を開始した。
不意を打たれたパーティーは後衛が助けたパーティーに倒されていき動揺した敵は味方を残して逃げようとしたのでリーダーの前に立ちふさがる。
「お前が俺を倒すだって、鍛冶屋のおっさんが」
私は黙って構えると攻撃を受け流して様子を見る。
ソードは簡易スキル製の数打ちの代物で着ているチェインメイルを切断できる切れ味はないと確信した。
次の振りかぶって切り落としてきた攻撃をロングソードで勢いを落としながら肩で受けると、そのまま吹き飛ばし地面に押し付けて捕らえた。
「まあやってくれたな馬車が1台」
燃えてしまった馬車を見てため息をつきながら次の村まで向かい駅馬車を頼むかと思いながら襲ってきたパーティーを捕らえ金属を積み直した。
「助かった。このお礼はするからな」
助けてくれたパーティーは正義を呼称しているらしく白地に赤のラインで皆のマントを決めており、
「リーダーのアナコン、間に合ってよかった」
そう言うと何故こうなったかと言うことを話す。
ギルドで私と職員が話しているのをあのパーティーリーダーが聞いたらしくそれを酒場で話していたのを聞いて追ってきたと、途中まかれてしまって遅れたと謝られる。
「皆が無事だから結果オーライだ」
そう言うとクラウスに治療をしてもらい出発した。
☆
「マリス、報酬の銀貨14枚」
私自らマリスとクラウスに依頼のお金を渡す。
「そしてアナコン殿にはギルドからの礼銀貨1枚とベルクから感謝で銀貨2枚」
そう言って渡すと後ろのパーティーの仲間は大喜びで騒ぎアナコンが静かにさせる。
「それとあのパーティーの装備で必要なものは有れば持っていっていいですよ」
「これだけで十分です」
そう言って皆で出ていった。
あのパーティーの装備は換金して護衛をした20名に分配することに決め処分を決めるために自室に戻る。
「未遂とはいえ殺害してなおかつ反社会的になる。奴隷か」
中世に基づいているので奴隷制度はあるのでそれに基づきと言うことで衛兵にあとを頼み奴隷の金額はと言われて銀貨14枚を頭割でと言うと競売にかけられた。
そうして良かったのかと思いながらもこれから次々とこう言うプレーヤーが出てくると思いながらため息をついて目を閉じた。




