第三十四話 神の宴
ねえ、、また呼ばれたの?僕
タコザンギが硬かったとクレームが来たから走って逃げて家に入ったらまた真っ白な世界
しかも誰もいない
もおー、、、早くしてよねー
オジロンー、モモン、、シマさーん
お詫びに皆んなに何か考えなきゃいけないんだから
珍しくプンプンしているブーであったが
次の瞬間ビックリする
「お久しぶりですね、ブーさん」
「!えっ、、この声は、、まさか、創造神様?」
「そうです、あの日貴方をこちらの世界に呼んだ者です」
「あ、、あの、、えっ!?、、僕また死んだんですか?」
創造神様は地球で死んだ僕の魂を異世界に連れて来てくれた神様
また会えるって事はまた死んだのかな?
部屋にサソリとかいた?
なんで死んだっけ?って考えてたら創造神様に笑われてしまった
「貴方は死んでませんよ、ブーさん
今日は寝てる間の精神世界ではありません
今ブーさんは生きたまま
私達神の聖域に来てもらってます」
「ええええー!」
よくわからないけど驚いてみたブー
「、、つまり転移です」
「、、つまり、、異世界に存在する場所なんですか?」
「はい、、場所は教えられませんが」
「なるほど、、よく分かりませんがわかりました」
「それでですね、、大変言い辛いのですが、、」
「はい、何でしょう!僕で良かったら何でもやりますよ」
「本当ですか???ではすいませんが、、、」
「おーい!こっち麻婆豆腐追加だぜ」
「ブーさんこちらに餃子ももらえますか?」
「すいません、、坦々麺をお願いします」
「このゴマ団子って食べてみたい」
「ちょっとみなさん、わたくしが呼んだのですよ!
ブーさんわたくし、、ザンギを食べてみたいのです」
「はーい!順番にやるのでちょっと待ってくださいねー!」
ここに居るのは、、!間違えた
ここにいらっしゃるのは創造神様
大地の神
豊穣の神
水の神
火の神
風の神
スキルの神
魔法の神
生命の神
光の神
闇の神
空間の神
時間の神
合わせて12体の最上位の神様と創造神様
何でも最近最上位の神様達の間で
地球の料理が気になって気になって気になって気になって仕方なかったそうな
それで12体の最上位の神様達みんなでボイコットしたらしい
「「「地球の料理食わさないならもう働かない」」」」と
無論創造神様は怒った、、らしい
ところが12体の神様達も怒った
「「「幾ら神様とはいえ褒美もないとダメでしょ」」と
子供かよ!ってちょっと思ったけど
誕生してから数万年とタダ働きしてきたらしいので
それも仕方ないか、、と納得したらしい
それなら地球から呼び寄せなくてもブーがいるじゃないか、と
本来自分達の世界の生き物に干渉するのは禁止してるらしいんだけど
まあ地球から転生したブーならグレーゾーンって事でオッケーが出てしまったと、、
何そのグレーゾーンって、、!、
地球にいた頃某声優がグレーゾーンって言ってたな
フフフ
まあいいや
料理するだけなら簡単だからね
地球の美味しい物たくさん作ってあげるよー
「でも、、ここには材料もコンロもありませんが?」
ちょっとやる気になったブーがバンダナを頭に巻きながら尋ねると
空間の神
時間の神
火の神
大地の神が何やら手をかざすと、、、
ポコンッ、、ズシンッ、、ポコンッ、、ズシンッ
と地球の最新料理機器が次々に出てくる
「ナニコレ!真空調理器具だ
わあ、こっちは圧力釜
液体窒素もある、、わあっコンフィ用の低温調理器
えっ!飴細工用の耐熱手袋に温度計?!
他にも菜箸やスプーン、お玉にフライ返し
料理に必要な器具が全て揃えてある
「どうしたんですか?こんなに」
神様達「「「作った」」」
凄い、、流石神様!
しかもこの素材なに?
「オリハルコンだけど?」
ガビーン!!!異世界最強の調理器具ですか?
「フフフ、、正にチートスキルですね」
「まあな!伊達に神様名乗ってねえよ」火の神
「他にも欲しいのあれば言えよ、何でも用意するかららよ」空間の神
「あ、、じゃあ!皆さまが食べたい料理の食材と調味料をお願いします」
「「「それは私達の出番ね!」」」
光の神、豊穣の神、水の神が世界中の美味しい食材を用意してくれた
さらに生命の神とスキルの神様から特別ボーナス
「アシスタントが必要だろ?」と、
指をパチンと鳴らすと
ビーと30匹ほどのミツバチさんが白い世界に来れて
しかもコック服とコック帽を被っているではありませんか
ミツバチさんは若干大きくなって手と脚がしっかりしてる感じで喜んでいる
とてもやる気みたい、、控えめに言って可愛い
頭を撫でてあげたら喜ばれたんだけど
ビーも「ワタシにも」って頭をぐりぐりしてきた
「ありがとうございます、それでは皆さま
お料理が出来るまでしばしお待ち下さい
まずは、、食前酒など如何でしょう?」
「「「まずは乾杯のビールって奴だな」」」
その後はもう大変だった
今まで僕が作った料理を中心に
「アレを食べてみたい」「コレを食べてみたかった」「ウニってこんな味だったんだ」「カニ美味い!こりゃ皆んな黙る訳だ」「ワイバーン美味えな!酒に合う」
とても神様達の会話とは思えない
極普通の会話を聞きながら僕とビーとミツバチさん達で料理をたくさん作った。
神様は状態異常にならないのかお酒が効かない!
こればっかりは仕方ないみたいで
「酔う」事が気になるみたい
「泥酔してこの世界の何もかも忘れて寝てみたい」とか
「酔って寝ぼけて自然災害になったら大変ね」とか
所々やはり変な会話か、、、
そして今まで僕がこの世界で作った料理を大体作り終えた頃
今度は「地球のメニューを食いたい」と誰かが言ったからさあ大変
中華料理が食べたい
タイ料理が食べたい
もっとこう正式なフランス料理がいい
地球へ遊びに行きたい
カジノで遊びたい
月の裏側気になるでしょー、、とかもうブーに言ってもどうにもならないことを各々言いたい放題
あれ?酔ってる?
すると創造神様がしぃ〜っと口元に人差し指をやりながらウインクしてきた
まさか!!状態異常耐性下げたの?!
知らんぷりしてどんどん料理とお酒を提供してると遂に最上位の神様が倒れた
文字通り食卓から滑り落ちるように倒れたのだ
すると今まで酔っ払ってた癖に他の神様達が
「えっ?なんれ??私達は酔わないはずにゃのにぃー」
「うおぉい、、、倒れ、、たな、、あははは」
「やーい、、弱虫、、」
「アハアハ、、君が寝たら、、世界が終わるよ!」
「グー」
「ホッホッホ、すまんな転生者よ!神の宴に付き合ってくれて」
神の宴!!何たるパワーワード
そのお膳立てに僕がなれたとは、、感慨深い。
地球ではただの農家の息子
しかもそんなにやる気もなかった。
JAや同じ農家の青年会で話した事を何となくやってただけ
まあ、、とりわけ美味しいものへの執着は人一倍あったけど、、
「いえ、、僕なんかじゃ役不足だったかもしれません
プロの料理人ではありませんし、、」
「ホッホッホ、、なに、君はもはやプロじゃよ
君からは我々をもてなそうという温かみを感じた
お酒もそうじゃが一人一人の好みを把握しようと
細かい気配りをしてくれたじゃろ
辛いのが好きな神、、酸っぱいのが好きな神
今日初めて会ったのに君はもう既に我ら神同士ですら知らない細かい好みを知った
その気配りが出来る事を地球ではプロと言うのではないのかな?」
そうかな、、、そうなのかな、、、よく分からないや
でももう少しやりたい事もあったんだよな、、
「そうか、、ならもう少しワガママを言ってもいいかな?」
「えっ、、アレ?僕話してました?」
「いいや、我々神はヒトの心が読めてしまうからのう」
「あ、、なるほど!じゃあ嘘は吐けないんですね」
「ホッホッホ、北海道民は皆真面目で嘘など吐かんじゃろう」
「フフフ、、ではこちらをどうぞ。日本酒の熱燗です」
「オオッ地球の神に散々自慢された奴じゃ!ウム、これは美味い、、まさかこっちでこんなに美味い日本酒にありつけるとは思わなんだ」
「神様がくれたスキルのおかげです!」
「ホッホッホ、、なんの、、お主の努力の結晶じゃ」
日本酒と言えばやはり海産物、、その中でもやはり、、
炭火焼きで白い物を焼き始めるブー
さらにビーには殻付きウニをくり抜いて貰い中の余計な物をピンセットで取ってもらって持ってきて貰った
ミツバチさん達には殻付きウニも炭火焼きで頼んで、、
さらに殻付きのカニ棒
殻付きのホタテ
時折り身から出る水分が炭に当たりジューっと心地よい音と香りを届けてくれる
「大変お待たせ致しました、海の恵みになります
正面手前からホタテのバター醤油、殻付きカニ棒の岩塩とスダチ添え、殻付きウニの炭火焼きイクラ乗せ
タチ「白子」の炭火焼きおろしポン酢、
最後に、、ブドウ海老になります、こちらは生のまま醤油でお召し上がり下さい」
前に海に行った時小さいのが居たからもしや、って思ったんだよね
多分このブドウ海老をこっちの世界に持ってきたのはこの世界の僕の父さん
あのスキルも相当ぶっ壊れだったもんね!
おかげで創造神様に最高の料理を出せたけど。
「うむ、、、美味い!、、オオッ、、甘いのう、、そして日本酒が合う!プハーもう少し日本酒貰えるか?」
「ハイッ」
「しかし、、不味いのう、、」
「えっ!何かお口に合いませんでしたか?」
「いや、逆じゃな、、、こんなに美味しくて楽しいと知ってしまったら、、、また集まりたくなってしまうな。」
「フフフ、それでしたらいつでも呼んでください」
片膝をついて再敬礼するブー
「僕はあの時死んだ身です、それをこうやってこっちの世界でもう一度生かして貰ってます
地球にいた頃はいつ死んでもいいかなって思ってましたが
今は違います、皆んなが待ってる、皆んなと過ごす毎日はとても幸せです
本当にありがとうございます」
「ホッホッホ、感謝してるのはワシら神の方じゃよ!
お主のおかげでな、、この世界がとても豊かになった
、、ありがとう、、、」
「勿体なきお言葉です」
「、、、しかし演技が下手じゃな、、ホレ、、イビキがないぞ!」
そう言いながら靴べらみたいな棒でペチンと他の神を叩く創造神様
「イテッ、、何だよ!親父が真面目な話してるからだまってやったのに」
「本当よねー、、アタシもブドウ海老食べたいのに我慢したのよ」
「もう起きていいの?ねえねえアタシも同じのたべたーい」
どうやら少しの間しか状態異常が効かなかったらしい!
「俺もだ」「俺も」「俺はコレを5皿」「おめえは食いすぎだろが」「うるせえ、次はいつかわかんねえだろ!吐くまで食ってやる」「やめろ、海から食材が消える」「フンッ」「ワタシはそろそろデザート食べたい」
「フフフ、皆んな食いしん坊なんですね!さあ、やるよビー」
「ビー」
ブーがそう言うと両手の調理器具を高々と挙げてやる気を見せるビー
そこからが長かった
海の恵みを皆んなに出してから
今度はデザートタイムだと言うので
仕込みに五時間
イチゴのショートケーキ
モンブラン
ドゥーブルフロマージュ
レーズンバターサンド
スフレ
チョコレートケーキ
洋梨のコンポート
パンナコッタ
プリン
クレームブリュレ
紅玉のアップルパイ
サータアンダギー
チュロス
完熟マンゴープリン
シャインマスカットゼリー
温泉おまんじゅう
杏仁豆腐
タピオカドリンク
クレープ
液体窒素で即席のアイスクリーム
もはやデザートブッフェ!
飲み物もコーヒー、カフェオレ、紅茶、ジャスミン茶、ローズヒップティー、カモミールティーに変えた
そしたら女性の神様がキャーキャー喜んで凄かった
「おめえらはしゃぎ過ぎだろ」って男神達がブーブー文句を言うんだけど
女神達が喜んでるのが嬉しいのか
その後はずーっと静かだった
それでも各々好きなデザートがあったみたいで
気に入った物をたくさん食べてた男神である。
創造神様はスフレが気に入ってくれたみたいで
「ふわふわじゃのおー」とポヨンポヨンスフレをスプーンの裏で叩いて遊んでた
女神達はフルーツを誰が一番お皿に美しく盛るか遊んでるし
男神達はどのフルーツが酒に合うかってカクテルにし始めたし
神様って言っても皆んな個性があるんだね!
「ねえねえ転生者さん」
「はい?何でしょう」
「もしかしてブランドの服とかバッグって作れない?」
内緒話をしてくる女神。、、水の神様かな?
「えーっと生地に柄をプリントする機械とかあれば出来ると思います」
「キャー」
そっからは凄かった。
地球を覗いて気になってたブランドだと
某家紋みたいなバッグや財布、
さらにはハリウッド女優が着てたドレス
日本の着物を着てみたいと騒ぐ女神達
今度は僕とビーとミツバチさん達はミシンやハサミを手に裁縫ですよ
もはや僕達は何でも屋さん
好きにこき使ってください。トホホ
そしてさらに、、、
「男は服なんかどうでもいい、、プラモデルをやらせろー」
「僕はLEGOやりたい」
「俺はゴルフかな」
「じゃあ俺はufoキャッチャー 」
「親父、麻雀やろうぜ?」
「パチンコやってみたい」
いや、あの、、凄いワガママ、、フフフ
「転生者よ、、すまない」
「いえ、、息抜きは必要ですから」
そこから三日三晩と遊び尽くした神様達
シュールだ!、、もうすっごいシュール!!
何がシュールって今僕の目の前でさ
12体の最上位の神様がさ、、
セグウェイに乗って八の字を書いている
もうすっごいシュール!!!
さらには「セグウェイでこんな面白いならスキーもやりたいな」って誰かが言った
最終的には皆んなでスノボーやりたいって騒いだ所で創造神様が大激怒
「いい加減にしろー!!!お前らな、、ちゃんと世界を管理しないなら消すぞ」って脅したら大人しく世界に戻っていった
最後に化粧品とかお酒とかデザートとか各々盛大にお土産持ってったけどね
てゆーか消せるの?
神様を消せるの?創造神様
それが1番やばいよね、、フフフ
神様達の土下座を見れてちょっと面白かったブーである
「転生者よすまなかった。みっともない姿を見せてしまった。これだけ付き合って貰った事だし、、何かお詫びをしよう!なにか希望はないか?」
「えっ、、そんな、、お気持ちだけで嬉しいです
美味しいって言って貰えたのがもうお礼みたいなもんですからエヘヘ」
と笑うブー
「ふぅ、、つくづくお主で良かったと思う。こーゆー時はアレも欲しいコレも欲しいと言うのが人間じゃぞ?何故お主は欲がない?」
「、、、満たされてますから」
「?ん?」
「必要な人も物も、環境も!四季があるみたいに移り行くその過程の一瞬一瞬をとても大切に、、味わってます。」
「ホッホッホ、、お主こそ神様みたいじゃな
あいわかった、、何かあればその時言ってくれ」
「ありがとうございます、、あ!ミツバチさん達はもう元の世界では手伝えないですか?」
「ん?ああ、、ではそのままにしようか!」
「やった!やったねー」そう言いながら皆んなで手を繋いで回るブーとビーとミツバチさん達
「ホッホッホ、本当に蜂が好きなんじゃな」
「僕達農家は蜂がいないと何も出来ないんです
広大な敷地の受粉を手作業でやってたら畑は出来ません
なので人生のパートナーだと思ってます」
「そうか、、お主達も良き主で幸せじゃな」
フルフルと首を縦に振るビーとミツバチさん達
「どれ、、」創造神様が手をこちらに向けるとビーとミツバチさん達がパァッと光った
「ほんのサービスじゃ」
「ありがとうございます」
「ホレッ!獣王神が覗きに来てたぞ!そろそろ戻るか?」
「ハイッ、またいつでも呼んでください。
あっ!食べ物やお酒を貢ぎたい時はどうすればいいですか?」
「そうじゃのう、、オオッそうか、お主の世界には神社なる物があったな
アヤツに作らせるからそこへ供えてくれれば良いぞ」
「分かりました。美味しい物が出来ましたらお供えさせて頂きます」
「うむ、楽しみにしとる!ではまたな、、ブーよ」
「ハイッありがとうございました」
フッと視界が変わり自分の部屋に戻ったブーとビーとミツバチさん達
「はー疲れたねー、、えっと、、大食い大会終わった後だから夜だったよね、、いいや疲れたし寝ようみんな」
火の魔石を発動してそのまま寝るブー達
あっ!!コンソメスープとボルシチも作れば良かった、、、と独りゴチるブーであった




