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屋上の彼女  作者: うどん
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002

 002.


 「バレーボール選手に背が高い人が多いのはなんでだと思う?」

 彼女は唐突に聞いてきた。どうしてまた急にそんなことを聞こうと思ったのか謎だったがなるほど。この屋上から見える体育館からバレーボール部の部員たちが練習のする音が聞こえていた。毎朝早くから朝練をしていることは聞いていたがこんな昼休みの時間にもこうして練習をしているのか。全国大会に進んだというのにも納得できる。

 「そりゃやっぱり、飛んだり跳ねたりしているからだろう。バスケットボール選手もそうだし。」

 ぼくは体育館から聞こえてくる音に耳を傾けながら言う。

 「やっぱり君はそう思う?でも私はね、バレーボールをやってるから背が高いんじゃなくて、背が高いからバレーボールをやってるんだと思うの。」

 彼女はぼくがどう返答するのか分かってたように答えた。

 「正確には背が高いからバレーボール選手としてやっていけるっていうことね。どんなにスパイクが上手くてもネットを超えられなくちゃ意味ないもの。私の友達も中学からバレーボールを続けてたのに身長もとうとう女性の平均止まりだったから。」

 「ふーん、そういうものなのか。」

 ぼくは購買のパンをかじりながら彼女の意見に納得した。今日は定番の焼きそばパンだ。

 「ねぇ、これってダーウィンの進化論みたいでおもしろくない?」

 彼女は目を輝かせぼくをみて言った。彼女はこのような些細なことから面白さを見出すことができるのだ。ぼくはそんな彼女が少し羨ましかった。

 「確かに。」

 ぼくはダーウィンの進化論がどういうものなのかよく知らずにこう返答した。ぼくはこのように少し見栄をはってしまうことがある。そんな自分が少し嫌いだった。

  「まぁ、それでもやっぱり努力は大事だよ。あの人たちみたいに体格に恵まれたと言えなくても必死に努力すれば全国大会にも行けちゃうんだから。」

 ぼくは見栄をはってしまったことを忘れるように続けて言った。

 「あ、バレーボール部全国行ったんだ。」

彼女から驚きの返答がきた。

 「え!?知らなかったの!?」

 自分の学校の部活が全国大会に行ったことを知らないなんてことありえるのか?ましてや朝登校して校門をくぐるといやでも校舎に垂らされたバレーボール部の全国大会出場を称えた垂れ幕が目に入る。毎日この校門を通って学校に来てるのにそれに気付かないなんてよっぽど寝ぼけてるか一切前を向かず下を向いて歩いているかだろう。

 彼女はこのように抜けているというか変わっているというか、ぼくの周りの人間とは少し違った面を持っている。だがそれが彼女と話してて飽きない理由なのだろう。

 彼女はそんな僕をよそに体育館から聞こえてくるバレーボール部員たちの練習に励む音に耳を傾けていた。

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