↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
聖女の仕事なめんな~聖女の仕事に顔は関係ないんで~  作者: 猿喰 森繁


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
42/47

42

鉱山の最深部に行くと、地竜がボリボリとせんべいでも食べるように魔石を食べていた。


「き、貴重な魔石が……!

「なんだ、おまえは」

「あなたが地竜ですね。魔石を食べるのはやめてくれませんか。それはとても貴重なもので」

「急にきたと思えば、なんなんだ。無礼じゃないか」

「あぁ…すみません。私、申し遅れました。ソニアと申します」

「名を名乗ればいいものでもない」

「あぁ…そうですよね」


意外な正論パンチに、私は心が折れそうである。

ここは人間の作った穴倉だと言っても、地竜にとっては自分の縄張りに勝手に穴を掘られたんだから、勝手にその中の物を食べても問題なかろう、という考えなんだろう。


「不躾に大変申し訳ないのですが、ここは人間たちが堀った穴でして」

「それが私に関係あるのか?」

「いや、まぁそうなんですけど」


う。やっぱり突っ込んでくるよね。


「まぁここが人間たちが作った穴倉だというのは知っていたが」

「知っていたんですか」

「いやがらせで、ここにいると言ったらどうする」

「い、嫌がらせ…ですか」

「あいつらは、急にやってきたかと思えば、こんな穴を私の許可もなく、堀ったのだ。文句を言う権利はあると思うが」

「そうですね」


この国、いろいろとずぼらというか。

先代の聖女は何をしていたんだろう。

あの5人の聖女グループもそうだけど、連携が取れてない。

…って、それは私もか。私なんて国から追い出される羽目になっただんから、人様の国に連携が取れてないって言えるほど偉くないわよね…。


「何を勝手に落ち込んでいる」

「いえ。自己嫌悪で」

「しかし、お人好しな聖女もいたもんだ。見たところ、この国の聖女ではないな」

「見て分かりますか」

「まぁな。加護も違うし」

「そういえば、ドラゴンは加護が見えるんでしたね」


普通に会話できてることに、ドラゴン系統特有の頭の良さを感じて恐ろしい。

もう少し怒り狂っているとか、遠慮なくこちらを攻撃してくるもんだと思っていたけど、こうまで冷静に言葉を返されると、ますます罪悪感がわいてくる。

最初、意気揚々と倒そうとしてすみません…。

脳筋なのは、私のほうでした。


「お前の働きによっては、この洞穴から出て行ってもよい」

「ほ、ほんとですか?」

「お前が、私の餌を持ってくればいい」

「え」


餌って、まさか。


「人間は、人工の魔石を作れると聞いたことがある。それを私に持ってくればいい」

「人工魔石!!!」


いやいやいや。

簡単言ってくれますけど、それ得意不得意に別れるやつ!

しかも、ドラゴンの胃を満足させられるほどの量って…。

石も魔力も足りないんじゃないの?


「どうした。別に私はこのままいても構わないぞ。無理にどかそうというならば、戦うつもりだ」

「いや~~~~」


この鉱山の中で戦ったら、大惨事確定じゃないか。

仮に地竜に怪我をさせても、私が怪我をしても洒落にならない。


「どうする。聖女よ」

「う~~~~ん」


私だけでは無理かもしれない。

でも、この国には聖女が他にも5人いる。

どれだけ作れるか分からないけど、魔石をぼりぼり食べられるよりは、まだ…。


「とりあえずお試しでもいいですか?」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。