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妹が、私がいなくなったことで、大変な目にあっているなんて、知りもしない私は、鉱山に来ていた。
「聖女様。助かります」
「いえ、これくらいはさせてください」
私が、この国に来たもう一つの目的は鉱山に来たかったからだ。
この鉱山に住んでいるドラゴンに会ってみたかった。
とはいっても、一応私も聖女であるので、鉱山で働く人たちに向けて、疲労回復効果のある魔法の雨を降らしたり、怪我や骨折、体を痛めた人たちの回復をしていた。
この国は、宝石の原石が採掘できることで、有名な国だった。
そこに最近、地竜が現れたという噂を聞いていた。
地竜は、宝石を食べるのが大好きだ。だから、この国に来るのも納得できる。
…が、そうされては困る人たちもいる。悲しいが、地竜には、ほかの土地に移動してもらう。
「それで、この奥に地竜がいるんですね?」
「はい…。いや、本当に聖女様お一人で大丈夫ですか?誰か、護衛とかつけたほうがいいんじゃないんですか」
「いえ。大丈夫です。それに討伐隊が派遣されたものの、皆大けがをして帰ってきたと聞いていますよ?」
「…え?はい、その通りですが、?え?」
だから、この国で地竜より強い人はいないということだろう。
ならば、誰が来ても足手まといにしかならない。
私は、誰かを守りながら戦うのは、とても苦手なので。
「え?おれ、おかしいの?」
「いや、お前はおかしくねぇよ。あの人がおかしいんだよ」
「怪我している人出たのに、なんで一人で行こうとしてるの?」
「頭おかしいんじゃね」
「なるほど」
……。
聞こえてますよ。皆さん。
私は、決して頭がおかしいわけではありません。
「ここにポイントを設置しましたので、何かあればすぐに戻ってこれますから、安心してください」
「は、はあ…」
私は、聖女なので何かあれば竜を眠らせてでもなんでもして、逃げてこられるし、大人数を瞬間移動させるのは、とても魔力と体力を使うので、やりたくない。
私一人であれば、全然問題ない魔力消費量なので、そういった細かい理由がある。
「ご安心ください。地竜の方には、怪我一つさせませんとも」
「いや。そういう心配は、誰もしてませんが」
地竜は、土地神の一面を持っている。
加護の力によって、農作物の被害を最低限抑えることが出来る上に、豊作のご利益まである、とてもありがたいドラゴンなのである。
だが、この地竜を間違って殺してでもしてみろ。
その血が、大地に流れると、たちまち農作物に大ダメージ。
おまけに土地は穢れ、瘴気が大発生してしまうという、とても難しい生き物なのである。
討伐隊の話を聞いたときは、地竜に怪我でもさせて、万が一殺しでもしたら、どうするんだと、思っていたが、やはりドラゴンはドラゴン。
人より、圧倒的に強い生き物だったから、安心した。




