第二百五十四話『とある相談にゃん』
第二百五十四話『とある相談にゃん』
《とある、ってにゃんにゃの?》
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「あなたですね。
私になにか、
相談があるとかないとか」
「あるからここに来たんです」
《にゃんと。ネコがおったまげるくらいの切り返しにゃん》
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「……これはこれは。
ふふっ。
出逢った瞬間から、
一本取られてしましましたね。
ははっ……って、
どうして、
あなたも笑わないんです?」
「笑う理由がないからです」
《またしても! 想定外の手強い相手かもにゃん》
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「ええとぉ。
——ずいぶんとまぁ、
扱いにくいお方のようですね。
こういうのを、
相手にするのは苦手です。
君子危うきに近寄らず、
ともいいますしね。
ここは一つ奥の手で——
お話を聴きたいのは山々、
なのですけどぉ。
実は私」
『ネコ』
「なのですよ」
「はい。
おっしゃるまでもなく、
うすうす、
気がついていました。
それがなにか?」
「——おや?
『だから相談なんてできっこない』
って、
ぴぃぃん、
ときそうなものなのにぃ。
『凛』
とした見た目とは違って、
だいぶ、お察しが悪いですね。
しかしながらぁ。
ここで、あきらめるわけには。
ならば、も一丁——
実は持病のシャクが、
突如、起こりまして。
とてもじゃありませんけど」
「聴いてください」
「——ああっ。
先手を打たれてしまうなんて。
ええいっ。
こうなったら、
なにがなんでも——
あうっ、と、
たった今、思いつきましたけど、
実は……。
——これで『実は』は三回目です。
『三度目の正直』
との言葉もあるように、
今度こそ、なにがなんでも——
実はこちとら、
とぉってものても、
に忙しくって。
大変申しわけありませんが、
相談は、また後日に。
お帰りはあちらで」
「帰りません!
聴いてもらうまでは絶対に!」
「——やれやれ。
ガンコというか、
意固地というか。
もうお手上げ。
残念無念、なのですけど、
折れることにしますか——
判りました。
それで、ご相談とは?」
《ミリアにゃんが折れたもんで、つづくのにゃん》




