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あの日拾った花は 触れてはならない華だった  作者: 日昇
第一章 林小蘭編

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八、雪華の行方

家豪(ジャーハオ)の衝撃的な告白から一夜明け、二人は寝ることも忘れ、家豪の娘、雪華(シュエファ)をどうすれば連れ戻せるか話し合っていた。

連れ去られたまでの経緯はわかっている。しかし、雪華を隠したと言っていた、木箱の中はもぬけの殻で、血眼になって探したが、見つからず、雪華の行方はわからなかった。

(あいつは雪華を守ろうとしたんだ・・・守ろうとしたんだ・・・)

家豪は十五年前の事を思い出し、苦しい顔をしながら、心の中でつぶやいていた。

皇帝が優しく、家豪と声をかけた。

家豪は我に返り、申し訳ございませんと言って、話を続けた。

あの時見た雪華は元気に育っているように見えた。しかし、さらったのが皇帝暗殺を目論んでいる奴らだったら?雪華が本来の自分の立場を知らずに協力していたら?

(もし、あの・・・が関わっていたら・・・)

家豪は悪い方向にしか考えられなかった。何事にも動じない大将軍であっても、我が娘の事となると冷静でいられなくなる。

皇帝は二人だけでは結論が出ないと考え、信頼できる者たちを呼び、皆で話し合うこととした。




内密な話し合いには皇帝、劉家豪、そして他に五人の男たちが呼ばれた。

皇帝と第四皇子が町を訪れた時に護衛をしていた、劉毅(リウイー)、周廣(ジョウグァン)、陳浩然(チェンハオラン)、朱輝(チュウフゥェイ)。もう一人は、第四皇子の護衛で、劉家豪の息子でもある、劉翰(リウハン)だ。

五人の男たちはなぜ呼び出されたかわからず、緊張した面持ちで立っていた。


皇帝が話を切り出した。

「今から話す事柄は他言無用だ。もちろん、家族にもだ。しかし、お前たちは朕が信頼する者たちだ。心配する必要はないだろう」

五人の男たちは、ありがたきお言葉といって跪き、頭を下げた。

皇帝は、まぁ立ちなさいと言って、話を続けた。

「劉家の者は知っているだろうが、お前たち三人は、十五年前、家豪の娘雪華がさらわれた事件は知っておるか」

はい、存じておりますと三人の中で一番年上の周廣が前に出た。

周廣は三人に中では一番年上にも関わらず、普段頼りない事の方が多い。訓練では、演習の場で転んだり、剣をふったら剣が吹っ飛んでいたっりと周りには笑われ、家豪には叱られる。しかし、いざ戦いとなると、訓練の姿からは想像ができないほど、破竹の勢いで勝っていく。周廣が劉毅の部下である所以でもある。

「劉家の侍女が盗賊の男たちと手を組み、生まれて三月の雪華お嬢様がさらわれた事件です。その後、さっらた盗賊たちは見つかり、その場で殺されたと。盗賊たちが雪華お嬢様を隠したという木箱には雪華お嬢様はおらず、未だに行方不明のままだと聞いております」

話を聞いていた皇帝と家豪は顔を見合わせ、概(・)ね(・)その通りだと頷き、家豪に昨夜、朕に話したことを皆に聞かせなさいと言った。

家豪は真剣な表情で話し始めた。


話しを聞いた五人の男たちは驚愕した。

「なぜ、すぐに連れて帰らなかったのですか!父上なら簡単ではないですか!」

と劉毅は家豪が倒れそうになる勢いで詰め寄った。

家豪は無言のまま、目をつぶっていた。

「兄上、父上を責めないでください。父上は兄上が言うようにすぐに連れ戻すこともできたはずですが、そうできなかったのですよ」

「どういうことだ?翰」


劉翰は何も語らない父の代わりに話し始めた。

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