表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
真・巻き込まれ召喚。 収納士って最強じゃね!?  作者: 山口遊子


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

44/228

第44話 ポーション量産


 耳だけを短く偽装(ぎそう)したフレデリカ姉さんを連れて帰宅した。もう面倒なので、きょてん(しかも借家(しゃくや))のことを「拠点」と呼称するのはやめました。いずれ本格的な基地を作ってやるぞ。その時までこの言葉は封印(ふういん)だ。



「ただいま。シャーリー、それにヒギンスさん」「ただいま」


「お帰りなさいませ、ご主人さま。おかえりなさい、アスカさん」「お帰りなさい、ショウタさんにアスカさん」


 二人が台所の方から顔を見せてやってくる。


「今日はお客さんを連れて来たんだ」


「お邪魔じゃまします。錬金術屋のハザウェーご存じでしょうか。そこの店主をしてます、フレデリカのめいになります。名前はアンジェラといいます」


 そう来たか。


近々(ちかぢか)叔母(おば)は引退して田舎(いなか)に帰ると言ってまして、この私が店を引き継ぐことになりました。今後とも、よろしくお願いします」


 さらに驚愕(きょうがく)の事実。リアル背乗はいのり。おまわりさーん、この人でーす。なりわりですよー。


「今日は、ショウタさんが先ほど購入された錬金道具の使い方を実地で教えてほしいということですので、こうしてまいりました」


 何だか、うまくまとめたよ。


「いらっしゃいませ。アンジェラさま」「いらっしゃい。アンジェラさん。ショウタさんモテモテね」


 絵面えづら的にはそうかもしれませんね。絵面(えづら)的にはね。大事なことなので二回言いました。


「そういうことなんで、みんなもアンジェラさんをよろしくね」


 とりあえずフォローしとこ。




「アンジェラさん、ここが作業場になってます。ここらに瓶詰(びんづ)め機を置きますか」


「それでは、手を洗って作業を始めましょう」



 瓶詰め機を空いた場所に置き、収納から蝋の塊とこの前作ったPAポーションが十リットル入った大瓶を一本取り出す。


 ここからの作業は、アスカに任せよう。


「最初に、魔素貯留器を確認して、十分な量の魔力が残っていることを確認すること。ここの端の色が緑色の場合は問題ないわ。赤くなったら、魔素の形で魔力を充てんしてね」


 そんなに簡単に確認できたとは知りませんでした。後で家の中の魔道具を調べて、魔力を充填しておこう。まだやったことないけど、できるよね。魔力だけは無駄に余るほどあるからな。


「次は洗浄(せんじょう)ね。下の方にコックがあるのでそこを開いておいてちょうだい。そこから洗浄で使った水が出てくるから下に(おけ)を置いとくといいわ。そしたら上に付いたガラスの筒の上の蓋を取ってちょうだい。その上から純水をまんべんなく振り撒いて洗います。そう、そんな感じでいいわ。それを二回繰り返して中の汚れをきれいにします。雫が下の方から落ちなくなったらコックを閉めて。

 それで今閉めたコックの隣にあるつまみをポーション小と書いてある印に合わせて。ポーション小だと五十cc用、中だと七十五cc、大だと百ccになるわ」


「それじゃあ、(ろう)の塊をこの皿の上に適当に置いて。置いたらここのボタンを押す。そうすると、蝋を入れた皿が熱くなり始めて、すぐに蝋が融け始めたでしょ。そしたら、上の透明タンクにポーションを注いでちょうだい。ふたをしたら準備完了」


 アスカが作業している間、俺の方はというと、ポーション瓶を収納庫から取り出していた。全部で六十リットルPAポーションを作ってあるから都合千二百本だ。


「それじゃあさっそく、瓶詰め始めましょう。そう、蓋をとったポーション瓶を右の穴にぐっとはめ込んで、ポーションが注入されてすぐにいっぱいになるから。そしたら、蓋をして隣の穴にはめ込んで、カチッと音がしたらでき上がりよ」


 その間三秒でした。単純計算で三千六百秒、一時間で千二百本のポーションの瓶詰めが終わる勘定(かんじょう)だ。素晴(すば)らしい。


「そのままアスカは、全部やっといて」


 丸投げである。とはいっても、もう俺のやることないし。


 これなら、二日もあればポーションの原液作りを含めて全部で五千本のポーションができそうだ。アスカ頑張ってくれ。俺は、薬草をちゃんと手渡してやるからな。


「アンジェラさん、ご指導ありがとうございました。ちょっとわれわれは休憩しましょう。アスカ、後は頼んだ」


「そうね、それじゃアスカちゃん、頑張ってね」


 アスカに対してちょっと無慈悲(むじひ)だったか? フレデリカ姉さんも大概(たいがい)だな。



 少し休憩して、フレデリカ姉さんも店の方に帰ったので、俺は千二百本分の残りのポーション瓶を収納から取り出しながら並べ、できたPAポーションを収納して行く、当然そんなことはすぐ終わるので、アスカを(はげ)ますことにする。


 アスカ、ガンバ!!


 アスカの流れるような作業風景を見ていて気付いたのだが、連続操業(れんぞくそうぎょう)の利点は、面倒な器具の洗浄が不要なところだと気が付いた。


 単体の作業をこなす時間は短縮できないが、()()()作業を続けることで、本来必要な作業部分を省略でき、全体の効率が大きく向上するのだ。よわい十六にしてブラック経営者の極意(ごくい)を学んでしまった。


 アスカの健闘(けんとう)によって、無事残り四千八百本のPAポーションが次の日の昼過ぎには完成した。先に作っていた二百本を合わせて五千本。ご苦労アスカ、よくやった。


 商業ギルドの買い取り価格は一本あたり税引き後銀貨4枚。五千本で大金貨二十枚ゲットだぜー。


 これぞ、男子高校生のストリング(ひも)理論の実践(じっせん)である。この分ならスーパーストリング理論の実践も間近だ!




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ