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真・巻き込まれ召喚。 収納士って最強じゃね!?  作者: 山口遊子


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第218話 迷宮3、6層


 俺たちは階段を下り、上から数えて6層目に下り立った。


 久しぶりにクエストマーカーも出たし、これで時間さえかければなんとかなる。一安心だ。


 ミニマップで周辺にモンスターがいないことを確認して、階段下でいつもの風呂敷(ふろしき)のような四角い布を敷き、収納の中に入っていた料理や飲み物をその上に取り出して、二人で向かい合って座って昼食を()った。


 一時間ほどそこで休憩していた間、モンスターが何度かミニマップの中に入ってきたが、ここまでやって来るものはいなかった。


「さて、そろそろ行くか」


「はい、マスター」


 クエストマーカーも出ているし、ミニマップでも罠も見当たらない正面の通路をまっすぐ進むだけの簡単なお仕事になったため、移動速度を速めた結果、かなり短時間で次の階段を見つけることができた。そこにたどり着く前に出くわしたのは、あのアイアン・ゴーレムの二匹組だったが、一度戦っているので、そのままコンボで収納してしまった。


 この階の階段前にも、上の階同様、守護者的モンスターとして、二体のアイアン・ゴーレムと、アイアン・ゴーレムより一回り小さく精悍な感じのゴーレムが一体立っていた。立ちふさがっているといっても、俺たちにとっては何の障害にもならないのだが。


「それじゃあ、今度も俺が行くか。一回り小さいやつは何だか強そうだから、俺がピンチになったらアスカ頼む」


「了解しました」


 さて、どう戦う? 定石通り二体のアイアン・ゴーレムをたおしてから、本命に見える小さい方だな。


 まずは、一撃アイアン・ゴーレムにいれて、小さいのがどう反応するかの確認だ。


 少しずつ、左に回り込みながら、わずかに一歩出て、左に立つアイアン・ゴーレムとお互いの間合いに入った。そいつが振り上げた右腕に八角棒をたたきつけてやり、たたきつけた反動を利用して、八角棒を半回転させて前後が逆になった八角棒をもう一度ゴーレムの右腕にたたきつけてやった。その結果、そいつの(ひじ)の部分から先の腕が折れ飛んだ。


 その間、間合いを詰めて来た小さい方のゴーレムが右ストレートを繰り出してきたので、一歩下がりながらスウェーでかわし、体を戻す反動を利用して体重をかけて、そのゴーレムの胴体の真ん中に突きを入れた。


 かなり重たい手ごたえがあり、小ゴーレムは、一歩、二歩と後ろにさがった。手ごたえから感じた硬さはアイアン・ゴーレム以上なのは確かだ。


 今の小ゴーレムに対する一連の動きの中、アイアン・ゴーレム二体が小ゴーレムを(かば)うように前に出て来た。すこしこちらの動きに余裕があったので、右のゴーレムの胴体に十分()めた一撃を右からたたきつけたところ八角棒が胴体にめり込んだ。こいつは、もうまともには動けまい。


 すぐに八角棒を引いて、けん制に左のゴーレムに軽く突きを二度ほど入れ一歩下がらせ、右のゴーレムの胴にもう一撃加えたところ、そいつは胴体が二つに折れてしまい動かなくなった。


 さて、あと二体。今度は、また前に出て来た小ゴーレムに同じように突きを二度軽く入れてやり、そのまま一歩踏み込んでもう一撃顔面に突きを入れてやったら、八角棒が小ゴーレムの顔を突き割ってしまった。このゴーレムは体が硬い分(もろ)いようだ。


 その後最後に残ったアイアン・ゴーレムを滅多めった打ちにして、戦いは終了した。


 この程度の敵だと、あまり気負わず戦えるようだ。


「マスター、お見事です。いまの動きがいつもできれば、私に八角棒をかすらせることができる()()知れません」


 そうですか。こいつは、戦闘系統は常に上から目線だ。まあ、当然だから仕方ない。ここで、発奮(はっぷん)して、アスカに一撃当ててやるぞとならないくらいには俺も自分の実力は理解している。不可能なことを努力するのはやはり無駄だからな。


 ゴーレムの残骸を収納して確認したところ、小ゴーレムはスチール・ゴーレムだった。硬いわけだ。こいつも小さいといっても十分デカかったのでかなりの量のインゴットになりそうだ。


 残骸を収納し終わってその先を見ると、予想通りゴーレムたちが最初いた所に宝箱が出現していた。


 その宝箱も上の階と全く同じ鉄箱だった。ミニマップで確認しても罠もないようなのでそのまま蓋を開いて見ると、中に入っていたのはこれも予想通り。ドールの左腕だった。


「クエストは俺たちに、ドールを完成させようとしているのかな?」


「どうも、そのようですね」


「ドールが完成すると、俺たちのドールになって言うことを聞くようになるんだよな」


「おそらくそう思います」


「そうか。どういった使い道があるか今からでも考えておこうかと思ったが、スペックも分からないんじゃ何も考えられないな」


「私の知っているドールmk5は、完全に戦闘用の機械でしたから、おそらくmk9もその延長線での戦闘用機械だと思います」


「戦闘専門だとはっきり言って使いではないな」


「何ができるか、実物を作ってみて考えましょう」


「そうだな」


 そう話しながら、俺たちは6層を後にして7層に下りていった。




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