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真・巻き込まれ召喚。 収納士って最強じゃね!?  作者: 山口遊子


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第217話 迷宮2、2~5層


 ここのダンジョンも期待した通り親切設計だったようで、出入り口の渦からダンジョンの中に入って30分ほどまっすぐ進んで行った先で、下り階段が見つかった。


「アスカ、今何時だ?」


「10時前です」


「まだそんな時間か。それじゃあ、どんどん行こう」


 ……


 階段を下って、次の階層。


 この階層も、上の階層と同じで、赤石でできた人工通路型のダンジョンだった。


「ミニマップで見る限りこの階も罠はなさそうだな。四匹組のモンスターがこの先の通路に何組かいるようだ。それじゃあ行こう」


「はい」



 この階層で、出会ったモンスターは、上の階のゴーレムと同じだったが、マップで数えた通り数が倍の四体だった。代わり映えのしない敵だったので、八角棒を振るうことはせず、魔石奪取アンド収納コンボで流れ作業的にたおしていった。


 この階層でも、すぐに下り階段が見つかり、下の階層に。



 階段を下りた先は相変わらず赤石の人工通路なのだが、マップで見る限り、モンスター、おそらくゴーレムだろうが、今回は八匹組だ。


「アスカ、今度はモンスター八匹の団体だ。上の階層から、2、4、8と倍々で増えてきてるけど、ちょっと嫌な感じだな」


「マスターの視界に入れば瞬殺(しゅんさつ)でしょうから、問題ないんじゃないでしょうか」


「それはそうなんだが、どんどん増えていくと、通路が一杯になるんじゃないか?」


「そこまで増える前に、なにがしか代わり映えのするモンスターに出てきてもらいたいですね」


「そうだな。こうやって鉄鉱石ばかり集めていってもすぐにどうこうできないものな。とはいえ、もったいないからちゃんと収納だけはしておくけどな」



 そうなるといやだなと思っていたが、ここの層ではまさかの十六体のゴーレム。でかい図体のゴーレムが通路にひしめき合って、詰まってしまった状態だった。集団の中から一体が何とか前に出ることができるまで、全体が詰まって動けなかった。そのまま団体さんを収納するだけなので、問題なく処理できたのだが、一体全体こいつら何がしたいんだ? 十六体ワンセットを何回か収納して次の階段にたどり着いた。



 階段をくだり、最初の層から数えて5層目に到達した。


 り立ったそこは広間になっていて出口などは見えない。いわゆるボス部屋なのだろう。部屋の真ん中に、今度は黒っぽいゴーレムがたたずんでいた。


 そいつは、俺たちを認めると、ゆっくり近づいてくる。


「マスター、どうします?」


「今度は少し骨がありそうだから、八角棒でやってみる」


 俺はやや腰を落として、両手で八角棒を下段気味(かだんぎみ)に構え、ゴーレムが間合いに入るのを待つ。


 ゴーレムが腕を振り上げながら一歩前に出たところで、俺の間合いに入った。当然、動きの遅いゴーレムの殴打(おうだ)よりも、俺が八角棒を左から斜め上にゴーレムの右太ももにたたきつける方が早い。


 バーーン!


 すごい音とともに、ゴーレムは体勢を崩し、妙な姿勢で床に転がってしまった。


 八角棒をたたきつけた感じでは、かなり硬い感触だ。


 転がって床の上であがいているゴーレム目がけて、八角棒をたたきつける。そのたびに、轟音(ごうおん)が部屋の中に響き渡る。


 三度、八角棒をたたきつけたところでゴーレムの胴体が割れて、動かなくなった。


 意外とてこずったが、いい運動になった。そのまま魔石を抜いて収納してやった。


 収納庫の中を確認してみたら、今のゴーレムはアイアン・ゴーレム、赤茶のゴーレムは赤鉄鉱ヘマタイト・ゴーレムという名前だった。


 アイアン・ゴーレムの重さはどれくらいあるのか分からないが、鉄のインゴットにするとかなりの数が作れそうな大きさだ。これから先、アイアン・ゴーレムが出てくるようだと相当の鉄が手に入る。今は何のあてもないが、沢山あれば何かの役に立つだろう。


「マスター、宝箱です」


 アイアンゴーレムが最初にいた場所の床の上に箱が一つあった。マップで見ても罠はなさそうだ。


「罠はなさそうだから、けて見よう」


 宝箱は、横長の銀色で結構大きい、磨いた鉄でできているようで、表面に俺の坊主頭がはっきりと映っている。蓋を開けて中を確認すると、


「腕?」


 箱の中に入っていたのは、銀色の人形の右腕?だった。


「マキナドールではありませんが、ドール系の腕のようですね」


「ドール?」


「系統は違いますが、私の下位互換のようなものです。この腕部分だけではわかりませんが、おそらくこの先に進めば、ほかの部品も手に入るんじゃないでしょうか」


「そうだよな。なんだか、宝さがしみたいで楽しそうだな」


「マスターは、こういうのが好きですから良かったですね」


「取りあえず収納しておくけども、何の意味があるのかな?」


 アスカのいうドールの右腕を宝箱の中から手に入れ収納したところ、ちゃんと、『ドールmk(マーク)9セラフィムの右腕』と名前が分かった。そのとたんありがたいことに、久しぶりのクエストマーカーが視界に現れた。


「アスカ、さっきのドールの腕の名前を収納庫の中で確認したら、クエストマーカーが現れた」


「そうですか。ドールの別の部品を集めることがクエストになったのかもしれませんね。ちなみに、ドールの腕は実際のところどういった名前でしたか?」


「『ドールmk(マーク)9セラフィムの右腕』とあった。アスカ、何かわかるか?」


mk(マーク)9セラフィムですか。mk3:プリンシパリティ、mk4:エクスシーア、mk5:デュナミス、ここまでは記憶にあります。そのあと、mk9まで進みセラフィムまで開発されたのかもしれません」


「全部の部品が手に入れば、なにかわかるかもしれないから、どんどんいくぞ! で、アスカ、今何時だ?」


「ちょうど11時になったところです」


「それじゃあ、階段を下りきったら少し早いけど昼にしよう」


「わかりました」




ドールmk~は、本作の前日譚『ASUCAの物語』https://ncode.syosetu.com/n3861hc/ の設定です。

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