第35.5話:初めての遠征(リーネサイド)
※本作の制作にあたり、誤字確認や構成検討の補助としてAIツールを利用しています。本文は作者が執筆しています。ご了承の上、お楽しみください。
リーネ。お外に行こうか。」
「え?・・・うん。」
今日は何か嫌な気分だったけど、カナメが一緒にお出かけを誘ってくれた!
嬉しくて、いつもカナメから手を握ってくれるけど、私の方から手を繋いだ。
「・・・ダメ?」
「大丈夫だよ。」
やった!二人でお出かけだ。
「それじゃあ、ちょっと散歩しようか。」
「うん!」
カナメと一緒に露店を回ったり、簪を似合ってるって言ってもらって嬉しいな。
でも、孤児院に帰ってきたら、上質な服装した人がユミル先生と一緒にいた。
この人はウィルっていうらしい。なんだろう。初めて見る人。何か苦手かも。
しばらく、話を聞いていると、カナメを連れて行っちゃうって話だった。
嫌だ。そう思ったらから手を強く握った。でも、カナメななんだかんだで承諾しちゃった。
「カナメ・・・。」
「大丈夫。何も心配いらないさ。」
「でも!」
カナメは大丈夫って言ったけど、そうじゃない。
カナメも心配だけど、本当に心配なのは・・・。
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次の朝起きた。目が覚めてしまった。
カナメはまだ寝てる。
今日は遠征に行っちゃうんだよね。
しばらく、カナメの顔見ていたら、目を覚ました。
「うーん。リーネ?どうしたの?」
カナメは起きたばかりでちょっと寝ぼけてる。
遠征なんて、行くのやめて、残ってほしい。
そう言いたいのに、言葉が出てこない。
「リーネ。どうしたの?調子悪いの?」
もう一度、カナメが聞いてくる。
「カナメ・・・今日は本当に行っちゃうの?」
辛うじで出た言葉だった。
「大丈夫だよ。リーネ。絶対に帰ってくるさ。大丈夫。リーネを一人にはしない。」
そう言って、抱きしめてくれた。カナメはいつだって私の味方でいてくれる。
「ちゃんと帰ってくるからさ。」
「・・・うん。」
カナメはいない間、私は大丈夫なのかな。
カナメを見送るといつもの通りに孤児院のお仕事をする。
今日は寝室のお掃除だ。
ディエが話掛けてきた。
「カナメがいないとちょっと張り合い無いな。リーネ!さっさと終わらせるか!」
なんで一々張り切ってるの?気分悪い。
「ちょっと、リーネはカナメがいなくなって寂しいんだから。」
「もっと気を使いなさいよ。」
「なんで俺が悪いみたいになってるんだよ!」
メラニーとリンダも来てくれた。
「大丈夫。平気。」
と返事する。
「大丈夫、すぐ帰ってくる。」
と自分に言い聞かせる。
夜もカナメはいない。
この孤児院に来てからずっと一緒に寝てるから。
何か寒く感じた。少し寝づらい。
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次の日、勿論、遠征に行ってるから、起きたらカナメがいない。
お手伝いをする前にユミル先生を探す。
幸いにもすぐ見つけた。
「ユミル先生。ちょっと聞きたいことがあります。」
「リーネちゃん。カナメ君のことですか?」
「うん。カナメっていつ帰ってくるのですか?」
ユミル先生は少し考えて、言いずらそうに教えてくれる。
「遠征というのは、どんなに短くても3日間。長い時は60日間の長期間に及ぶものもあります。」
え!?50日間!?そんなに長いの?
「え・・・そんな。」
そんなの・・・どうしよう。
驚愕していると、ユミル先生がフォローする。
「今回はおそらく3日から7日ぐらいだと思います。ただ、長期の時もあるってことです。」
「3から7・・・」
それでも長い。そう思っていたら、ユミル先生が腰を折って目線を合わせてくれる。
「リーネちゃん。大丈夫。カナメ君はすぐ帰ってきます。大丈夫。」
そうは言ってくれたが気持ちは上向かなかった。
その後、ユミル先生は少しお出かけすると言って出て行った。
今日は廊下のお掃除で、私は窓を拭いていく。
カナメ・・・戻ってくるかな。そう思いながら、窓を拭いていた。
「リーネ。さっきから同じ場所ばっかり拭いてるよ。全然進んでない。」
「・・・え?」
カミラに言われて気が付いた。ずっと同じ場所ばっかり拭いていた。
「えっと、ごめんなさい。」
「良いんだけど、大丈夫。」
「うん。大丈夫。ちょっと疲れてるだけ。」
大丈夫だと思う。大丈夫。大丈夫。自分に言い聞かせる。
その夜も寒い。カナメがいないだけなのに。
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早ければ、カナメは今日帰ってくる。
なんとか、なんとか孤児院のお手伝いを終わらせる。
誰とも話していない。
カナメ・・・早く帰ってこないかな?
ずっと、玄関に座ってカナメの帰りを待つ。
「リーネ!そんな所で何やってんだ?俺と遊ぶか?」
「・・・・・・。」
「んだよ。無視かよ。」
「・・・・・・。」
ご飯も食欲がない。食べたくない。
「リーネちゃん。ちゃんと食べなさい。少しでいいから。」
「・・・うん。」
ユミル先生が食べることを促してきたので、少し食べた。
その日も夜になった。
あの夜と同じだ。
あの時みたい――。
怖くなってうずくまる。寝れそうにない。
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次の日、4日目。
夜眠れなかった。普通にお仕事をするけど、カミラが話しかけてくる。
「リーネ?雑巾をいつまで絞ってるの?」
「え?」
考え事していて、同じことをずっとしていた。
「ごめんなさい。」
「本当に大丈夫、気分悪いなら。」
「大丈夫って言ってるの!!」
いきなり声を張り上げてしまった。こんなことするつもりじゃなかったのに。
カミラはびっくりして固まっている。
「あ・・・ごめんなさい。」
「うん。えっと、あたしもごめん。」
気まずい空気になってしまった。
その様子を遠くからユミル先生が見ていたが私は気づかなかった。
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次の日、5日目
ご飯を食べても味がしない。ただ口に入れてるだけ。
孤児院のお手伝いをする。ただ、身体を動かしてるだけ。
「リーネ。大丈夫かい?」
誰か話かけてきたけど、また無視してしまう。
何もしゃべりたくない。
玄関で座って待ち続ける。ずっと待つ。
どれくらい座ってるのか分からない
何回扉を見たか覚えてない
早く帰ってきて。
「ただいま戻りましたー!!」
カナメが帰ってきた!ここでようやく、私の日常が帰ってきた。




