第30話「誘拐事件と助け(上)」
※本作の制作にあたり、誤字確認や構成検討の補助としてAIツールを利用しています。本文は作者が執筆しています。ご了承の上、お楽しみください。
第30話:誘拐事件と助け(上)
場所:孤児院と魔道ギルド
出来事:
「カナメ。大丈夫?」
「え?」
「なんか元気ない。」
マジか。なんてこった。
僕は一体何をやっているんだ。リーネにまで心配されるなんて。
これじゃああべこべだ。
「うん。大丈夫だよ。ちょっと凹んでいただけさ。」
「前回の蜂の事?」
「うん・・・そうだね。ちょっとは強くなったと思ったんだけどね。」
確かに魔力量は上がった。最近では、魔力を結構使っても疲れないようになってきた。
でも、根本的に能力が通用したという体験が得られてない。
だから、強くなってる気がしないんだ。
「でも、大丈夫だよ。僕はね。」
「無茶しないでね。」
リーネに余計な気を使わせてしまっている。全く、僕は何のために前世で年を取ったんだか。
そう思っていたら、2つくらいの質量が近づいてくる。
イカンイカン。神経質になって、能力のセンサーを無意識に使っていたようだ。
「あー。カナメ!リーネちゃん」
そう思っていると、孤児院の女の子2人が話しかけてきた。
確か名前は、赤い髪のほうがリンダって子で、金髪の子がメラニーだったかな?
リーネが僕以外に少しずつ話せるようになった子達だ。
リーネにも友達が出来て良かった。そう思わないといけないのに、気持ちは上向いてくれない。
「こんにちは。リンダ。メラニー」
一応挨拶する。そしたら、リンダのほうが話掛けてくる。
「リーネちゃんっていつもカナメと一緒にいるね。」
「う・・・うん。」
リンダのほうが揶揄っているっぽいが、リーネは素直に肯定する。メラニーの方も揶揄い気味に絡んでくる。
「へー。リーネちゃんとカナメの事好きなの?」
「・・・うん。」
前世の感覚からすると、この絡みに素直に肯定できるリーネはすごいな。僕だったら、照れくさくなって否定してしまってると思う。
「そっかそっか。じゃあ、カナメ。今日は私とメラニーが買い出し組なの。一緒に行こう!」
「え?」
いきなり誘われた。うーん。っていうか、そんな仲でもないような。
「いや、僕は止めておくよ。他の男の子がいたと思うよ。マティスって男の子がいたと思うし。」
マティスって子は紫髪をしていて、結構ハンサムな子だ。この子は将来イケメンになる。そう思って断ったのだけど。
「いいの!私はカナメと一緒に行きたいんだから!」
「そうそう!私達3人で行こう!ね!」
そう言って、右手と左手を取られる。いや、まぁなんというか、嬉しくないというと嘘にはなる。
けど、正直そんな気分になれないな。そう思った。
「むーっ!」
振り返るとリーネはむくれていた。そして、僕の服をつかむ。
「カナメは行きたくないって言ってるの!」
「ええー良いじゃんね。今日くらい私達に付き合ってよー。」
「ダメなの!!」
僕をそっちのけで話が進んでる。いや、進んでないな。基本僕は承諾した覚えはないし。
「うん。僕はちょっとね。魔法の練習もしないといけないから。じゃあ、リーネと3人で行ってきたら?」
「うーん。まぁいっか。強引すぎるのは、嫌われちゃうものね。じゃあ、リーネ。行こう。」
僕の手を放して、今度はリーネの手を掴んだ。
「え?きゃあ!カナメ!」
そういって、リーネはこっちを見る。
僕は迷った。リーネが行くなら、僕も付いて行こうか考える。
でも、買い出しだよね。前回も特に事件は無かった。
街中でトラブルなんて無いさ。そう自分を納得させた。
「うん。大丈夫。たまには、他の子と行っておいで。」
そう言って、送り出した。リーネは引っ張られる形で連れていかれた。
「うん。リーネも僕以外の子とコミュニケーション取れるようになった。良い事だ。」
口ではそう言いつつ、嬉しいはずなのに落ち着かない。
やっぱり呼び止めようとして止めた。
何ともいえない気持ちのまま3人を見送った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「・・・」
質量を感じる練習をしている。勿論、魔法の練習だ。
ひたすら目を閉じて、周囲にどんな質量があるかを感知する。
敷いて技名を付けるとしたら、「質量探査」って感じかな。
魔力消費が少ない分、練習に最適かと思ったのだけど、全然集中できない。
「はぁ・・・。思ったよりメンタルに来てるな。」
自覚出来ているのに、どうにもならない。
「どうしたものか・・・。」
一人愚痴る。そう思ったら、リンダとメラニーがこちらに走ってきた。
「カナメ!カナメ!!」
なんだか慌てている。なんとなく、嫌な予感だ。
「どうしたの?」
「リーネが!男の人に連れ去られちゃったの!」
・・・え!?




