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35歳バツイチオッサン、アーティファクト(美少女)と共に宇宙(ソラ)を放浪する   作者: エルリア


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247.待望の依頼を引き受けて

「マスター、コロニー運営より例の依頼について相談が来ました」


「お、やっと来たか」


傭兵ギルドに炭酸水生成キットを納品してから一週間。


遺跡ソーダは俺の想像を上回る人気となり、今や一般店舗でも販売されるようになっていた。


最初こそ売れることに喜んでいたエドモンドさんだが、流石にこれほどとなると本業に支障が出ると業務をコロニー運営に委託、いまやコロニーを上げての一大産業みたいになりつつある。


俺もまさかこんなに人気が出るとは思っていなかったんだが、売れれば売れるほど俺には一割のマージンが入ってくるし、材料となる石も俺を経由して注文することになっているので利ザヤをしっかりと稼げている状況だ。


そんなこともあり、運営へしっかり顔を売った甲斐が出たのか無事に惑星降下の仕事が舞い込んできたようだ。


「仕事内容につきましてはこちらでも確認していますが、一度マスターの方でも目を通してください。ただし条件については検討の余地はまだあると思っています」


「了解、確認する」


手事のタブレットにアリスからファイルが届いたのでそれを上にスライドさせながら確認する。


仕事の内容は前に聞いていたように惑星に降下し、遺跡で働いている作業員をコロニーへと運搬する事。


それに合わせて現地で発掘された遺跡物なども併せて搬出することになるそうだ。


梱包や固定は先方の職人が行ってくれるけれども、俺達もその補助をして欲しいらしい。


報酬は搬入搬出も含めて一往復100万ヴェイル。


一往復でこの金額はかなりの物だが、搬出した遺跡物には守秘義務も発生するので口止め料込みでこの値段という事なんだろう。


再度降下するときは遺跡物などはないので別の船で降下するらしく、俺達の出番はなさそうだ。


まぁ別プランで遺跡で使う物資の搬入や遺跡物の輸送などの依頼もあったので、往復する以外にも色々と稼ぐ方法はありそうな感じだ。


まぁどっちも輸送ギルドと傭兵ギルド関係なので、これらもあの二人が推薦してくれた結果だろう。


「なるほど、こんな感じか」


「ノクティルカしかこの仕事はできないんだからもっと要求しちゃえばいいのよ。今回のソーダで運営もウハウハなんだし、お金には困ってないはずよ」


「それは分かってるが、今回の目的はあくまでも彼女を遺跡に連れていくことだから下手に釣り上げて仕事が無くなっても困るしなぁ」


「でも他に出来る船は無いんでしょ?」


「今の所はな」


時間が経てばもしかすると別の船が来る可能性も否定できない、そうなれば金を釣り上げてくる相手と言う認識から次の仕事を振ってもらえなくなる可能性があるので今回は大人しくしておく方がいいかもしれない。


まぁ、輸送ギルド案件で降りる事は出来そうだから最悪はその手段を使えばいいだけだけど。


「どうしますか?」


「とりあえずあと50万ヴェイルの値上げと、諸経費の請求。それと搬出入時の人件費も一緒に請求・・・ってところか?」


「向こうの予算は180万ヴェイル、それぐらいなら問題なく通るでしょう。良い線を行きますね、さすがマスターです」


「そこまで覗いてやるなよ」


「見えてしまっただけですから仕方ありません」


本人は見えたと言い張るだろうけど、普通はそこにかける予算が世に出ることは無いんだよ。


じゃないとみんなギリギリの所まで要求してくるだろ?


というわけで新しい条件で先方に連絡を入れて返事を待つ。


「さて、それじゃあイブさん達にも知らせておくとして・・・三人共ノクティルカか?」


「そうですね、先日の運搬以降不具合が出ているようでそちらの確認をしているようです」


「ここにきて一気に仕事を引き受けてるから、メンテナンスが必要みたいよ」


「ソルアレスは勝手に直るけど、あっちはそうもいかないもんなぁ。いっそのこと自己修復プログラムを向こうに適用することはできないのか?」


「流石にあのサイズに適用するのは正直難しいでしょう」


「だよなぁ」


「本来は遠距離航行時に無駄な修繕をしなくていいようにと開発された技術ですが、ノクティルカのようにシンプルに作られた輸送船に当てはめると逆に燃料を喰ってしまいまともに飛行できなくなるのは目に見えています。大きな船こそシンプルに、戦艦もあぁ見えてシステム系統はシンプルですから」


それならせめてシールドだけでもと考えたこともあるのだが、結局は同じ理由で不採用となった。


シールドこそかなりの燃料を喰ってしまうだけに、そのせいで飛行できなくなりましたじゃシャレにならないからなぁ。


そんなこともありながら再びノクティルカのある第六ハンガーへ移動、巨大な船の外壁をミニマさんがロープ一本で自由に動き回っていた。


「なるほど、無重力化じゃないという不便さもあるのか」


「無重力は無重力で難しいですけどね」


「まぁ確かに。俺も最初はどこをどう押せばいいのかさっぱりわからなかったもんだ」


ノクティルカのカーゴ前でイブさんと合流、ぴょんぴょんと飛びながら外壁を移動しつつ傷みのある所を溶接したりハンマーで叩いたりと中々に忙しそうなミニマさんを下から見上げる。


今までもこれを一人でやっていたっていうんだからすごいよな。


「それで、どうされたんですか?」


「惑星に降りる仕事が決まった。来週には降下を開始することになるんだが・・・今更だが本当に大丈夫なんだよな?」


「何がですか?」


「いや、ソルアレスはシールドがあったから大気圏も降下できたけどノクティルカはそれが無いわけだろ?あの修理で大丈夫なのか心配になってな」


「それは大丈夫だと思いますよ。見た目は古いですけど中はしっかりしていますし、今の修理はあくまでも剥離を直しているだけで基盤ごと剥がれているとかそういうのではありませんから。それに、この子は過去に惑星に降りているわけですし」


「それはまぁそうなんだが・・・」


過去には下りたことあるかもしれないけれど、それから随分と時間は経っているしその間に船も傷んできているだろう。


もちろん手は加えているけれど、それでも元の状態というわけにはいかないはずだ。


「この子を信じてあげてください、大丈夫見た目以上に丈夫ですから」


「イブさんがそういうなら信じよう。ミニマさんがあれだけ手をかけてくれているわけだし、ローラさんもいるしな」


「そうですよ。ローラさんの操縦技術があれば大丈夫です!」


「ということで、一週間後に向けての打ち合わせをしたい。店を予約しておくから後でみんなに伝えておいてくれ」


「わかりました!」


アレだけ一生懸命に手を動かしてくれているのだからそれを邪魔する理由はない。


内部のシステム系についてはアリスとテネスがいればすぐに不調を突き止めてくれるはず、俺に出来る事とすれば頑張っている皆をねぎらうべくいい感じの店を探すことぐらいだろう。


そういえばこの前バッルローグさんにいい感じの店を教えてもらったからそこで決起集会を開くのも悪くない。


惑星産の本物の肉を出してくれるらしいのだが、少々お値段は高め。


まぁ高いと言っても十数万程度なので今の俺達からすれば微々たるものだ。


そんなわけで念願の遺跡惑星への降下が決定、いよいよ彼女を生まれ故郷?に戻すことが出来る。


その先は正直決めていないけど・・・まぁなるようになるだろう。

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― 新着の感想 ―
女性乗務員しか居ないから、尚更、こういう気遣いが大事だよね〜キャプテントウマ、良い船長だと思う♪
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