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35歳バツイチオッサン、アーティファクト(美少女)と共に宇宙(ソラ)を放浪する   作者: エルリア


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186/257

186.コロニーで再会を果たして

「無事到着っと」


「何とか帰ってこれましたね」


「だな、どうなることかと思ったが・・・報酬が楽しみだ」


アトランティスを助けに行くという依頼のはずが気づけば宙賊の大規模討伐になり、色々ありながらもなんとかルスク・ヴェガスへと帰還。


高ジャミング攻撃の後は宙賊側も動くことが出来なくなったようで、それ以降は追われることもなくのんびりとコロニーへと戻ることが出来た。


アトランティスも無事に入港できているようで、巨大な船がコロニーに横付けされているのは中々に面白い光景だ。


あの船がいるという事はナディア中佐もいるという事、問題は山積みだがとりあえず無事の帰還を喜ぼうじゃないか。


「そうだ、あの人は?」


「別ルートから侵入するそうです」


「侵入ねぇ」


「あの方がいる状況で堂々と入港は難しいでしょう。ゴーストシップシステムも積んでいますから特に問題なく入ってくるのではないでしょうか」


「さっきはなんとも思わなかったけどさ、宙賊にこのシステムが広まってるのってまずいんじゃないか?」


「どうでしょう、末端に広まるにはまだまだ時間がかかりますし、その頃には一般警備にも対処法が広まっているでしょうから特に問題はないと思いますよ」


なるほどなぁ。


現にカイロスさんが使っているとしてもナディア中佐はもうその対処法を把握しているわけだし、実際に運用もしている。


別に対処できない方法でもないわけだしそこまでネガティブにとらえることもないわけか。


「さて、それじゃあまずは傭兵ギルドに・・・」


「どうやらそれは難しそうです。ナディア中佐から通信が入っていますが、繋ぎますか?」


「戻ったのはバレてるんだし、断る理由もない」


「ですね」


すぐに腕時計型の端末に着信が入り、ホログラムが浮かび上がる。


「お帰りなさい、無事に戻れたようですね」


「おかげさまで、そっちも無事に帰港出来たようで何よりだ」


「貴方が宙賊母艦を引き付けてくれたおかげです。それで、敵は?」


「流石に俺一人で倒すのは無理だからな、尻尾まいて逃げ出したさ。ちょうどいい所に小惑星群があったからそこに逃げ込んでゴーストシップを起動すればあとはこそこそ移動するだけだ」


「という事はまた襲ってくる可能性があるというわけですね」


「そういう事だな」


まぁしばらくは再起不能だろうけど色々めんどくさいのでそれは言わないでおこう。


通信してきたのはアトランティス警護の報酬と宙賊討伐の懸賞金について、途中でバトンタッチした件について保険会社が文句・・・じゃなかった話し合いをしたいという事だそうだ。


まぁそれに関しては向こうの言い分が正しいので素直に聞き入れるとして、問題はこれからだ。


ぶっちゃけそろそろここを離れようと思っていたタイミングでのナディア中佐が襲来、例のガサ入れについても情報共有されるだろうから彼女がいる以上あの人との接近は難しいだろう。


一応約束を果たすまでは敵対しないという取り決めはあるものの、ここ以外の場所となるとお互いに中々めんどくさい事情があるので出来ればここで終わらせたかったんだがなぁ。


とりあえず傭兵ギルドに来いという事だったのでそのまま移動、いつものようにカウンターでというわけにもいかず奥の応接室へと案内された。


「すまん、遅くなった」


「呼び出したのはこちらですので。寄港してすぐですが疲れていませんか?」


「お気遣いどうも、今の所は問題ないがこれが終わったらゆっくりさせてもらうつもりだ。で、どこまで進んでる?」


「貴方が引き受けた依頼の報酬についてと、宙賊討伐報酬についてですね」


「全部じゃねぇか」


「最後まで聞いていただけますか?」


おっと開始早々地雷を踏みかけた。


とりあえずこれ以上は何も言わず静かに空いている椅子へと座る。


アリスはその隣、イブさん達はなぜか後ろで待機している。


「すまん、続けてくれ」


「では改めて。貴方が引き受けたアトランティス救助依頼ですが最終的には完遂という形で納得いただいています。先方の言い分としては途中放棄ではないかという事でしたが、あの場で宙賊母艦を引き付けて貰えなければより甚大な被害が出ていたと宇宙軍としては判断します。そのうえで、放棄ではなく我々への委任という形を取り残された我々は無事ルスク・ヴェガスへと誘導を完了。依頼は完遂されたと判断します。また、委任後の報酬に関しては宇宙軍という立場で受け取ることはできません。我々の仕事は宇宙の平和を維持する事、その一環として行ったにすぎません。よって受け取るべき報酬はすべてキャプテントウマに支払われる、というのが貴方が来るまでに決まったことです。異論は?」


「ない」


「結構です。では続けて宙賊討伐報酬についてですが、我々が撃墜したものとそうでないものについて判断しかねるものがいくつかありましたのでそのすり合わせを行いたいと思います。撃墜データ、お持ちですよね?」


「こちらにあります」


「ではすり合わせを行った後、支払額を決定します。我々が撃墜した分に関しては傭兵ギルドへの寄付という形を取らせていただきますのでご理解ください」


「それも本来の仕事を成しただけってことか」


「そうでないと色々と問題が起きるんです。特に我々のように船が大きいと余計に」


どういう風に分配するんだとかそういう事で揉めるんだろう。


別に臨時ボーナス的なのにすれば喜んで倒してくれると思うんだが、そういうわけにはいかない理由があるんだろう。


その辺は部外者の俺には何も言えないところなので大人しくしておくに限る。


しかしあれだな、呼び出された割に到着して数分でやるべきことが終わってしまった。


この内容なら別に呼び出さなくても通信でよかったんじゃないだろうか。


「話が終わったところで改めて礼を言わせてくれ。今回も助かった。もし助けが遅かったらこの前以上にひどいことになってただろう」


「カーク船長も災難だな、今度やばい物がついてないか見てもらった方がいいんじゃないか?」


「そこまで信心深い方じゃないんだが、今回ばかりはそれも考えた」


「あら、キャプテントウマは信心深い方なんですか?」


「残念ながらそっちはからっきしだが、偶には拝みたいときもある」


「そうですか、それは残念です」


「まさか中佐はそっちなのか?」


「いけませんか?」


うーん、宇宙軍の中佐が神様的な物を信じているとは知らなかった。


別にそれを否定するわけじゃないけれど、どっちかっていうともっと現実主義というか非科学的な物を信じないタイプと思ったんだが。


まぁ、世の中にはヒューマノイドを神とあがめるような地域もあるようだし、信仰は人それぞれだ。


「マスター、未だによく理解できませんが存在しないものを崇めて何になるのですか?」


「そういうのは信心深いナディア中佐に聞くものだと思うが、単純に言えば心の落ち着きどころを探したいんだろう。ヒューマノイドと違って人間ってのは心が脆いからな。見えなくてもいいから都合のいい存在に縋りたくなるのさ」


「あら、からっきしという割に詳しいんですね」


「この辺は一般論だろ」


「よくわかりませんが、都合のいい相手を作って自分の考えを正当化したいという事でよろしいですか?」


「極論だが・・・まぁ間違いではないか」


俺はそういう専門家じゃないのでこれ以上は言えないが、マジで何かに縋りたくなる時がある。


俺の場合はすぐにアリスと出会って考えが変わったからあれだけど、もしそうでなければ怪しげな宗教にでもハマっていた可能性もゼロじゃない。


ま、そういう意味ではこいつに感謝しないとな。


「なんにせよしばらくはここで遊んでいくんだろ?一発当てて今の仕事を早期リタイヤでもしたらすっきりするさ」


「それもアリだな」


「ナディア中佐もどうだ?」


「いいですね」


「お!軍人さんもたまには遊ぶのか」


「プライベートなら問題はないでしょう、部下にもそのように伝えていますから。ただし、借金をしようものなら即座に解雇しここに捨てていきますが」


てっきり軍規で厳しく禁じられてるのかと思ったがどうやらそうではないらしい。


ルスク・ヴェガスは外の身分に関係なくだれでも自由に遊べる場所、とはいえやりすぎたやつには容赦はしないようだ。


なんにせよこれで中佐達がここにいることは確定、はてさて例の件をマジでどうするかなぁ。

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