ある日突然に拉致されて 監禁されて拷問を受ける男女 逃れられぬ暴力に絶望しながら死んでゆく その理由とは
理不尽な暴力に 日々さらされながら それが理不尽とも分からない乳幼児
さからう事も 逃げるすべも知らず 泣く事さえも新たな痛みに変わる
実の父から 実の母から 義理の親から加えられる日々の虐待に お腹をすかせ 痛みに耐え 泣きつかれ 憎む事も 恨む事も知らず 消える命
この子達は なぜ生まれて来たのか 生まれて来て良かったのか
この子を殺した親に 同じ思いを 同じ痛みを 経験して欲しい
目には目を 痛みには痛みを 命には命を・・・・
1、 デジャブ
あっ! アッ! いたい 痛い・・・
あまりの痛さに目が覚めた だが
目を開けようとするが 目が開かない 口も塞がれてる??
確かに 俺は起きてるはずだ・・・
身体が お布団ではない 山の地面のような所でねていて動かない? 縛られてるのか?? 痛い 痛い・・・・
『気がついたか?』 「・・・・・」 タスケテ・・
バリっ いた! いきなり 目と口のテープが 剥がされた
ゆっくり目を開けると 杉の木が高くそびえる 山の中だ いた 知らない男の黒いシルエットが 杉の木と同じ高さで 見下ろしている
「だ だ 誰ですか?」 『誰でも いいだろ!』 「・・・・」
『さあ 続けるか うつぶせになれ』 足下を見ると キャンプ用のバーナーの上で小さな鍋がグツグツいってる
男はそれを鍋すくいにそれをすくい いきなり俺にかけた ワ〜〜〜〜〜〜〜
「痛い 痛い 助けて〜〜〜 やめてください やめてください〜〜」
『けんたが そう言った時 お前は虐待を止めたか?』 「けんた?」
『りかえの3人の子供 けんた達の背中に しつけだと言って ロウソクで火傷させただろう? いくら馬鹿なお前でも 忘れてないよな?』
「あんた けんたの本当の父親か?」 『違う』 「じゃ だれ・・だれ・・」ワ〜〜〜〜〜〜〜ア ア〜〜〜〜〜〜 「痛い 痛い〜〜〜」
『ロウソクでは 大人のお前には優しすぎるから サラダ油にしたよ 健康的だろ さて 後 8回だ 子供達を 殺さなくて良かったな このくらいで済むんだから』
「止めて やめて〜〜〜」
『今度 会ったら 殺すぞ』
男の目を見た こんな目の人間は初めて見た 今にも殺されそうだ
歯がガチガチ鳴り 体中が震えだした 「タ ス ケ テ・・・・」
ジュー ジュー 肉の焼ける匂いがする 高知の山奥で・・・
ざわざわという 木の葉の音が遠ざかり 意識が 消えた




