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スキルショッピング

今回の報酬、5100ゴールドの半分、2550ゴールドは俺の取り分になった。

残りは全て生活費に当てる事になる、マリスは自分はいらないからといい

自分の分の取り分など一切欲さず、買い物に出かけてしまった。

何か少し…心苦しいのだが、俺はこの2550ゴールドを使う事にした。


「と言う訳で、スキルを買わせてくださいな」

「はいはい、待ってましたよ、お好きな物をお選びください」


女神が人の姿に変化し、1回転した後指を鳴らすと

女神の横に沢山の文字と値段が表示された画面が出てくる。

驚きながら、その画面を弄ってみると、どうもタッチパネル…的な感じで反応する。

スワイプしたりすると流れるから、何となくスマホを弄ってる感覚になる。


「こりゃ凄い…どうなってるんだよ」

「女神ですからね、これ位は造作ありませんとも」

「でもこう…わんさか文字があるとなぁ」

「それならば、ピックアップする5品を見てみます?」

「あ、それお願い」

「では…はい」


女神がタッチパネルを叩くと、画面が横にスライドし

ピックアップ5品と書かれた物が出て来た。


「えっと、ですね、上から剣術(小)1000ゴールド。

 魅了(小)1000ゴールド、かぎ爪500ゴールド

 ユニークスキル、リミットブレイク1万ゴールド。

 離脱魔法1万ゴールドです」

「ど、道具も買えるのか…」

「えぇ、後、仲間のスキル購入も可能ですよ。

 防具もありますし、かなり便利はいいかと」

「えっと、じゃあ、このリミットブレイクって何だ?」

「1つの特技を限界突破させるスキルとなっています。

 宣言で使用し、短期的…と言っても1時間はありますね。

 その間、スキルを1段階成長、格闘(特大)の場合は極に上昇します

 その代わり、1日に1度しか使用できないという危険性もありますし

 他にもデメリットはありますが、それは購入時に説明しましょう」

「ふーん…あ、後思ったんだけど、これで俺のスキルが成長したり

 武器が手に入った場合、周りはどんな認識になるんだ?

 いきなり急成長したりとかあり得ないと判断されそうだが」

「大丈夫ですよ、あなたはユニークスキルである、購買を持ってる設定ですので

 そのスキルで購入したと認識されます」

「ん? 待てよ、それならアリスさんとかは認識してるのでは?」

「あぁ、知ってるのは妹さんだけですよ、だから沢山渡したのかなと思います」

「ふーん…便利だな」


でもまぁ、新しいメンバーが増えたわけだから

このままだとあの子にこの能力がバレるんだよなぁ。

能力というか、便利サポートという方が近いのか。

とりあえず、このままだとちょっと不味いかもだから

上手く言いくるめる方法を考えた方が良いだろう。


「それで? どうしますか?」

「そうだな、いきなり武器は結構危ない気がするから、スキルが無難だけど…

 剣術(小)か魅了(小)しか無いんだろ? 因みにこれ魅了(小)ってさ

 取得したらどうなるんだ?」

「魅了のスキルは常時発動型のスキルです、格闘や剣術も同じく。

 取得した場合、自然と周囲を魅了してしまうスキルです。

 基本的に異性に効果が発揮されますが、恐らくですけど

 あなたの場合は同性に効果を発揮すると思われます、中身的に」

「何! つまり、この魅了のスキルを手に入れれば!

 俺の周りには自然とハーレムが出来ていくと言う事か!

 それを買う! 買う買う! ハーレム作る! 晴夜ハーレム作る!

 ふふふ、アニメの主人公みたく、ありとあらゆる異性を魅了して!」

「……因みに、小の場合はモンスターを魅了することしか出来ません」

「ふぇ?」

「つまりですね、魅了を手に入れた場合、まずはモンスターが寄ってきます。

 良かったですね、モンスターに散々な目に遭わせて貰えますよ?

 確かに前線であるあなたの場合、魅了は良いかも知れませんね

 全ての攻撃が集中的にあなたに飛んで来る訳なのですから」

「……」


あれ? 何それデメリット大きすぎやしませんかねぇ…

いやしかし、これを取得すれば…取得さえすれば!

俺は晴夜ハーレムを組織する事が出来るのだ!

ハーレムだぞハーレム! 男ならば誰しも憧れるハーレム!

そもそも、獣は群れを成すとき、オス1匹にメス数匹なのだから

本来、自然の中ではハーレムこそが正道であり

一夫多妻制が人間の中でも常識的範囲である筈なのだ!

そう! だから、ハーレムを作る事は悪いことでは無い!

しかし、こ、このままではモンスターハーレムを作ってしまいかねない!

俺は肉体的にはメス、モンスターに拘束されて

モンスターハーレムの一員になるのは御免被る!

だが、だがだが、だがしかし! しかし! しかーし!

魅了のスキルを手に入れ、ハーレムを作り出すというのも!

俺的には非常に利のある、ハイメリットのあるハイリターン!

だが…ハイリスクでもある! あまり強くないこの状況で

モンスターから集中砲火など、死ぬしか無いじゃないか!

だが、それでマリスを守れるというなら、それもありかも知れぬ…

だ、だけども! 今回の話から想像出来るわけだが

もし俺が拘束された場合、それはチームの全滅を意味すると言えよう!

そう、俺はライフライン、メンバーの中で最も戦闘力が高いのだ!

ならば、そのライフラインが崩れるのは不味いのでは!

そう、不味いよね! だから、ここはハーレム計画を諦めよう!

苦渋の選択だが、全ては仲間達の為に! ふ、俺格好いい。


「全部聞えてますよ、その邪すぎる葛藤」

「な! 何!?」

「言ったでしょう? 私はあなたの邪な気持ちは読めますし

 あなたが抱く私への不満も読めまる。

 感情か高ぶっていた場合も読めます、なのでその邪全快で

 非常にハイテンションなあなたの葛藤は全て丸分かりです」

「く! そ、そんな馬鹿な! …しかし待てよ、邪な気持ちが読めるというなら

 俺のあれな妄想まで全て読まれていると言う事か!」

「まぁ、私は読めてますけどね、その卑猥な妄想」

「…興奮したりする?」

「しません!」

「ごふぁ!」


な、殴られた! 腹を思いっきり殴られた! 超痛ぇ!


「反省しなさい、私はこう見えても女神、女ですよ?

 その私に、そんなセクハラ発言許されるとお思いですか?」

「く、な、何を今更…この世界を創造したくせによ。

 こ、この世界、リョナ系エロRPGの世界じゃ無いか…

 せ、設定とか考えたの自分のくせに、何を今更淑女ぶってるんだよ…」

「もう1発、いりますか?」

「待った! 痛いから…スゲー痛いから…腹が抉れるくらい痛いから!」

「私はこう見えても女神ですからね-、本気で殴れば腹を貫くことも」

「止めてくれ! そう言うリョナはあるかもだけど!

 流石の俺も貫通フェチではないし、貫通されフェチでも無いんだ!

 俺は変態的な趣味はあるが、マゾでは無いんだ!

 どっちかというとサドなの! いや、正確には両方いけるけど

 それはあくまで画面上で見る場合であって

 実際に痛めつけられるのも、痛めつけるのも好きでは無いんだ!

 そう! Nなんだ! ノーマル! 俺はノーマル!」

「あなたみたいなのが普通とか笑わせますね」

「いや、現実に影響を与えるようなサディストよりはマシで」

「ふん!」

「がはぁ!」


あ…これは痛い…死んでしまう…いや、死なないけど。

流石に死ぬほどでは無いけど…それでも痛い。


「これに懲りたら、もう変な事は言わないことですね」

「ぼ、暴力系ヒロインの時代は…もう終わったのだ…

 だ、だから戻ってこい…今許されるのは…せ、精々こ、言葉の暴力までだ…ケホ」

「いやいや、丁度良い凸凹コンビだった場合は相性抜群ですよ」

「いや、それでも俺を殴るのは酷いと思うんだ、確かに変な事を言ったのは分かるが

 それで殴るのは流石に酷くなーい? それにだ、暴力系ヒロインが許されるのは

 暴力を振られている主人公がそのヒロインをマジに好いてる場合か

 ヒロインが主人公を信頼してたりする場合のみでありまして。

 そう言う場面以外でだと、どうしても性格破綻者とかになりかねなくて」

「一応は信頼してますよ? あなたの事はね、後、神というのは結構性格難ありなので

 ほら、種族的な意味合いで、これは仕方ないのかなと言う間合いですよ」

「何がだ! 神の性格に難ありでって! それは遠回しというか

 結構直球的に自分の性格は難がありますと言ってるような物だろうが!

 分かっているなら直せ!」

「おやおや、面白い事を言いますね、ではそれが通るとする場合

 あなたは変な妄想をする行為を我慢できるというのですかぁ?」

「無理!」

「でしょう? 似たような物です」

「た、他人に実害が被っているというのなら直すのが筋では無いかね!?」

「いやいや、その言い方だと、あなたの妄想も私に被害があるので直せという」

「……まぁ、そうか、性格って直らないもんな」

「切り替え早すぎでしょうが!」

「いやだって! 無意識に妄想しちまうんだからしょうが無いし!」

「はぁ…何かキングスライムと戦ってたときはそう言う妄想は

 殆どしていなかったと思うんですけど…どうしてです?」

「流石にこっちが命の危機に瀕してる状況で妄想とか出来るかよ」

「それもそうですね」


しかし、たまに無意識に妄想していたりするのだから救いようが無いが。

でも仕方ないよね、こんな異常な事態に遭遇して

しかも、エロゲーの世界的な感じの異世界に飛ばされて

エロい妄想しないとか無理だぜ!


「とりあえず、この話はここまでとして…魅了…買いますか?」

「いえ、遠慮しときます…今回は取引無しで」

「はい、分かりました」


とりあえず、リミットブレイクを目指して稼いでみようかな。

何か響きが格好いい、合体剣とか使えそうだしな。

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