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あっあれ?なんかデジャヴ・・・。



水族館の中に入ると、そこには幻想的な風景が広がっていた。


「す・・すごーい。こんな大きな水槽初めて見ました。ねっねっ、龍さん近くに行ってもいいですか?」

「良いけど一人は駄目。俺と手を繋いでね?」

「えっ、あっはい!」


私が返事を返すと龍さんは私の手を繋ぎニコニコと笑顔で前に進む。なんか機嫌が良い?


双子と美波ちゃんは英士さんと一緒に水槽の中を見ながらはしゃいでいる。赤や黄色、いろんな色の魚達が優雅に、そしてのんびり泳ぐ様は見ていて癒される。綺麗だなぁ、可愛いなぁと思っていたら、


「あれは、カクレクマノミ。あの青いのはナンヨウハギ。タツノオトシゴまでいるね。上できれいな群れを作ってるのはイワシ。サメにエイ・・・。この水槽沢山の魚がいるね。」

「え?龍さん、魚の事詳しいんですか?」

「ん?ちょっとだけ気になって調べてたんだ。例えばカクレクマノミはスズキ目スズキダイ科クマノミ亜科に属する魚の一種で観賞用として人気。インド太平洋のサンゴ礁、日本だと沖縄周辺、奄美大島あたりで見られる。ほかのクマノミに比べて細長くてオレンジ色の体に3本の白帯と黒いヒレがあって、大きくなると8センチくらいになる。住みかはイソギンチャクでイソギンチャクには毒針があるけどクマノミ達はそれに耐性があるからそこに住めるんだよ。」

「・・・・・・。」


龍さんの口から大量の情報が出てきて思わずポカンとしていると、龍さんは我にかえって気まずそうな顔をする。ついでにこっちを見ない。いや何で?


「ぶっは!またやってんのかよ、龍。相変わらず調べた事をそのまま口に出すよな。」

「うるさい英士。目を潰すぞ。」

「なにそのデンジャラス。」


さっきまで赤ちゃんコーナーにいた英士さん率いる四人組が此方に戻ってきた。双子と美波ちゃんが満面の笑みだった。すごく可愛い。そして龍さん怖いです。何ですか目潰しって。


「龍さん、龍さん。別に私は気にしてませんよ?いっぱい知っててすごいなぁって思ってただけです。だからこっち見てください。」


龍さんの服の裾をちょっとだけ引っ張り何だか寂しいなぁと眉を下げながら見上げると、ハッとした顔で龍さんが私の顔を覗き込んできた。


「ごめん。さっきの俺の癖みたいなものなんだ。なんか喋ってないと気が済まないというか・・・。とにかく桜綺は何にも気にしなくていいから。」



そう言うと龍さんは私の頭を撫でた。

それにしても何だかどこかで聞いたなぁ。

デジャヴ感満載で頭がぐるぐるする。なんていうか前世的なものが。



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