050 艦隊戦
【B-17宙域 敵艦集積・改装作業宙域】
王国宇宙軍、諸侯軍が艦隊集結ポイントに集まりつつある中、海軍第1特務艦隊は第102戦隊が敵艦の残骸を集めている集積ポイントに来ていた。
そこでは、三神家の依頼で業者による敵残骸の改装作業が行われていたが、まだまだ時間が掛かりそうであった。
そこでロアは、第102戦隊を第1特務艦隊に合流させ15隻体制(第101戦隊6隻、第102戦隊6隻、試作救難艦3隻)をとると、王国軍の艦隊集結ポイントに向かい、改装作業宙域には、海軍の試作補給艦と民間業者の作業船が残り作業を続ける事になった。
【B-17宙域 王国軍・諸侯軍集結ポイント】
ロア達海軍第1特務艦隊は、軍の艦隊集結ポイントに到着すると、三神公爵領軍の宇宙艦隊に合流した。
今回の三神艦隊は、当主であるロイド公爵が王家との不仲を演出する為、三神家旗艦『玄武』とともに不参加となっており、ロアが海軍長官兼三神艦隊総指揮官として艦隊を率いる事になった。
ロアが艦隊司令、リラが副司令としての参加だが、それは三神の息子達は父親とは違い王家との仲が良好である事を示す狙いがある他、王家と三神家の婚姻に対する布石でもある。
艦隊は作戦会議や補給作業及び、訓練を実施しながらその時を待っていた。
【同上 ダケタ王国軍総旗艦『黒虎』及び艦隊】
哨戒艦からの敵艦隊発見の報を受け、総旗艦『黒虎』のルコール殿下の指示で、王国軍艦隊50000隻、諸侯軍艦隊45000隻の合計95000隻が動き出す。
さらに後方には、補給艦隊や救難艦隊の他に予備兵力として王国艦隊20000隻と多国籍軍艦隊10000隻が待機しており、万全の体制がとられた。
哨戒艦からの続報で、敵艦隊の総数64000隻。 敵艦隊進路270度、俯角30度。 速力30宇宙ノット、加減速なし。 との事で、敵進路の前面に艦隊を展開した。
陣形の中央後方に王家と三神公爵家艦隊(ルコール殿下の乗艦する『黒虎』と近衛艦隊5000隻及び、三神艦隊5500隻(三神艦隊の艦艇数が少ないのはロアからの技術供与による新型と強化改装が終わっている艦艇のみで編成しているからで、三神の本拠地には改装待ちの艦艇が約15000隻程有る。))
陣形中央前方に3侯爵の艦隊(各10000隻の合計30000隻)が横並び、その周りを王国軍艦隊(18個艦隊、45000隻)がぐるりと囲む。
残りの約1万隻の諸侯艦隊は、遊撃部隊として後方に配置、戦況を見極めてからの投入となる。
暫らくして、敵艦隊が射程距離に近づいてくると、前衛艦隊が広がり出した。
事前に計画された作戦では、前方の艦隊75000隻が敵艦隊を覆うように広く展開し、細長い中央突破陣形をした敵艦隊を緒戦で30000隻程削り、後に集結して防御主体の持久戦をする事になっており、各艦隊が作戦計画に則って移動する。
しかし、ここで予想外の事態がおこる。 敵艦隊がいつもの中央突破陣形を取らずに王国艦隊に合わせて広がり出したのだ。
そうすると、75000隻と64000隻が正面からぶつかり合う事になり、作戦計画が破綻してしまい壮絶な潰し合いが始まる。
総旗艦『黒虎』の戦闘指揮所では、戦況を見ていたルコール殿下が、「不味いな、ここで戦力を消耗すると、今後の反攻計画の実施が危ぶまれる・・・ 各艦隊に防御を固め後退するよう伝えろ。 一旦距離を開けるぞ!」
後退命令を受けた各艦隊の内、王国艦隊の大部分が、以前三神艦隊がおこなった3隻のシールドを重ねて防御する方法を訓練しており、何とか被害を抑えながら後退を始めたが、一部の王国艦隊(敵艦隊を過小評価して、シールドを重ねる訓練をしていない。)と3侯爵の艦隊(三神家のシールド重ね防御を知らなかった。)については、被害が広がっていった。
王家と共に後方配置だった三神艦隊は、副司令のリラ准将が5000隻の艦で殿下の護衛をしながら後退する一方、艦隊司令のロアは最前列に第1特務艦隊を配置した三神艦隊500隻を率いて前衛艦隊を支援すべく前進を開始した。
(第1特務艦隊の試作救難艦3隻は、リラ准将の艦隊に配置換え済み)




