第7話〜生存確率0%
させていただきました 登録 つつある 意識を奮い立たせて神宮寺は、生としの向かい合った 自らの手術を渡していきます。そして彼の上はいかに?
「……指示通りに、やれ……!」
神宮寺は、脂汗の浮かぶ額の裏で、過去の忌まわしい記憶を力技でねじ伏せた。
ピンセットの先が、田中の手によって赤く炙られる。肉の焦げる嫌な臭いと、皮膚を焼く激痛が神宮寺の神経を直撃したが、彼の目は恐ろしいほどに冴え渡っていた。
「そこを、圧迫しろ。3秒だ。……よし、次はそこを縛れ」
素人同然の田中に、自らの腹を弄らせる狂気のオペ。だが、不思議と神宮寺の胸に焦りはなかった。かつて、完璧な数字の檻の中で少女を救えなかったあの日、彼の「医師としての魂」は一度死んでいる。今ここにいるのは、システムに復讐するためだけに地獄から這い上がってきた亡霊だ。
「血が……血が止まりました! 神宮寺さん、止まった……!」
田中の歓声が、狭い部屋に響く。
生存確率、ゼロパーセント。アスクレピオスがここにいれば、そう告げてとっくにシャットダウンしていただろう。
「言ったはずだ……。僕の命は、僕が決める」
神宮寺は血に染まった唇を歪め、不敵に笑った。
このボロ切れのような身体で、あの冷徹な白い部屋を、そしてAIを盲信する世界を、必ず根底から叩き潰してやる。
暗闇の中、復讐の獣が、ついに産声を上げた。
御一読いただきまして誠にありがとうございました




