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ハーズベル男爵家

 教会での守護獣選定の儀式を終えて私は自宅に帰ってきた。


「お父様お母様、戻りました」


「おぉ、無事に守護獣を充てられたか?」


 にこやかな笑顔で出迎えてくれたのはライジス・ハーズベル、私のお父様だ。


「はい、私の守護獣はモグラでした」


「モグラかっ! 畑を耕す我が家にはちょうど良いな!」


 お父様はそう言って私の肩をパンパンと叩く。


 私が落ち込んでいる、と思っているのだろうか?


「痛いですよ、お母様は?」


「今キッチンで料理を作っている、今夜はご馳走だぞ」


 お母様の手料理は評判が良いからなぁ〜、楽しみだ。


 貴族の妻が台所に立つのか、と思う方もいらっしゃると思うけど、我が家にはメイドや執事なんていない。


 通いのお手伝いさんがいるぐらいで基本的に自分の事は自分でやるのがモットー。


 家事全般から畑仕事を物心ついた頃から覚えました。


 作った作物は市場に出して収入を得ている。


 社交界なんて夢のまた夢。


 将来的には貴族学院にも通う事になるけど高い入学金を払わなきゃいけないから貧乏貴族の我が家にとって頭痛の種。


 学院も無理して通う事も無いかなぁ、なんて思っている。


 いつでも平民になりますよ、というのが我が家なのだ。


 それでも明るいのは両親のおかげだと思っている。


 なんとか力になりたい。


(その為には守護獣の力を使いこなせるようにならないと)


 守護獣には『加護』という力があり主を護ってくれる。


 この力を上手く使える事が出来れば我が家の足しにはなるだろう。


 


  

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