VOL.55 ナタル・アスペクター
NWS2班のリーダーです。
本名はナタル・ウォルナットといいます。
図体がデカくて坊主頭でのっぺりした顔で気が小さい……。
リーダー公認の臆病な言動が目立ちますが、その細やかな神経で周りを気遣えるセンシティブな男性です。
『NWSかく語りき』の初期には、唯一の妻子持ちということで、常に安全なところにいたがるためオリーブやタイラーに叱責されています。
だからこそNWSの重石になれるのですが。
NWSメンバーにも、ナタルがなぜリーダーなのかという意見が根強くあるようですが、彼は彼にしかできない仕事で貢献しているのです。
受注した笑話の里の仕事で、湖底に沈んだおもちゃと一緒に沈んでいた子どもたちの魂を説得して、現世に呼び戻すきっかけを作ったのもナタルでした。
それから、世界の大変革に臨むレンナを助けるため、名のない力を童子にして平和的に天窓の鍵へ誘導するイメージを作り上げたのは秀逸。その繊細さが花開いた時、彼は他に勝るのです。
レンナが代表を退いてからは、彼女に推薦されて代表にされてしまったナタル。
彼の恐怖心は臨界点を突破しますが、他のリーダーの手助けを約束させて、とにかくやってみることになりました。
これが……思いの外上手くいったんですね。
マルクのように矢面に立ったり、対立を恐れず発言するなんてことは彼の辞書にはないことで。
懐柔、懐柔、対話、懐柔の低姿勢で、交渉相手からYESを引き出してしまうんですよ。
交渉相手にしてみれば、ナタルが微に入り細に入り計画の隙を指摘することで、自分たちがどこまで関わればいいのか、はっきりわかるんですね。
時には思いがけないことを言われて、計画が見直されることも。
NWSの新代表は慎重で丁寧で、対応力がある、という評判が立つようになりました。
そうなればこっちのもんですよ(笑)
ナタルも腰は低いものの、堂々と仕事するようになって、オリーブとタイラーをあっと言わせました。
エリックが帰ってきてNWSの代表に就いても、交渉はナタルに任せるのが良さそうです。




