VOL.47 神話の里
カピトリヌスの上層(下層)、因果界にある拠点です。
首都デウスの真北、カエリウスとクイリナリス、合わせて3つの国境がある町、マイア。その緩衝地帯の緑地に結界が張られています。
ここにも真央界での陣地を守る修法者が何人かいるはずです。
複数の国が隣接しているのは情勢不安を反映してのこと。
内戦やテロが横行するカピトリヌスでは、万世の秘法も相当身を削って陣地を守らなくてはなりません。
それだけに、神話の里に集まる位階者たちは危機管理能力に長けたエリートが多く、その他は常に臨戦態勢が取れる戦士が大半を占めるんですね。
もちろん女性もいますが――彼女たちは国内の戦争被害者を保護したり必要な世話をしたり、首都デウスでの仕事を斡旋したりとマルチに活躍しています。
神話の里で有名なエピソードは、独立国家コンバスの依頼で里の精鋭が隣国ガリカの死の商人を逮捕した、というドミンゴ・ボア(カピトリヌスの修法者、現パラティヌスのカフェ、ビアンコディアマンテの店長)の話ですね(『パイオニアオブエイジ~NWSかく語りき~』より)。
パラティヌスでもそうですが、カピトリヌスは特に近隣に小国が林立してるんです。
それで、カピトリヌス(大国)が情勢不安定なため、小国も影響を受けていろんな問題を抱えているんですよ。
神話の里は小国の直訴にも対応しているので、常に人手不足……。
パラティヌスの童話の里のように、世界の大変革に向けて活動する人材は割けないということになります。
――よく虹球界で難民が着る衣服、綿の織布まで手が回ったなと思いませんか?
それは、神話の里の女性たちの矜持です。
他国の大使館などの力を借りなければ、国政もままならない国で、女性ならば真っ先に手を上げたい新世界での衣服の仕立てまで任せていいものかという……。
彼女たちは目の回るほどの忙しさに加えて、綿の織布作業をするという道を選びました。
寸暇を惜しまず、時間をやりくりしてやりくりして出来上がった綿布は、パラティヌス童話の里のグロリアスポスタリティに託されることに。
仕上がりは既成の物に比べてどうしても見劣りしたでしょうが、その心意気は伝わったはずです。
きっと着心地がいいのに違いありません。




