VOL.17 ウェンデス・ヌメン
パラティヌス統治者で人界の王とも呼ばれています。
年齢不詳の老尼ですが、その経歴は謎に包まれ、国会議事堂にすら姿を現しません。
普段はキュプリス宮殿南表にある執務室で政務を執っているのですが、姿を見かけるのも稀です。
――そういう時は因果界の修法者統括本部にいたり、降霊界などに出向いているので、真央界での出現がレアケースになるんですね。
つまり、要人警護が必要ない。
周りは同じ宗派の尼僧たちで固められていて、国の重大案件も彼女らによって決定されています。政教一致というわけです(『パイオニアオブエイジ~偉業の少女~』より)。
ウェンデスら要人は隠形術という姿変化の術が使えますから、市井に降りることもあります。
P-TEAMが首都キュプリスの占いの店で、展望を占ってもらったこともありましたね。
ボツになりましたが、夕方、南端国メーテスの波止場でレンナが海を見ていた時も、謎の老尼として登場して未来への指針を述べました。
国にとって、いえ人界にとって鍵となる人物の許に現れては、大きな流れに導いているんですね。
それは同一線上の働きをする精霊界の王たちの差配と変わりません。
そして、時勢を調和していく役割を担っています。
『偉業の少女』で、霊長砂漠に半世紀前ウェンデスが施した修法陣が、失われた魔法宮の魔法だったとレンナが推察していますね?
ウェンデスは創世紀の女王、カプリチオ・エスペラードの魂の系譜を継いでいますから、同時代に活躍した魔法宮のこともよく知っています。
現在は魔法の力場が途絶しているため、レンナは二十四星紋という修法の力場を使うしかなかったわけです。
万世の秘法が興ったのも、ウェンデスが半世紀前、パラティヌス統治者になってからですから、その時にはもう魔法とは呼ばないで修法と呼び表すようになった。
魔法と修法の転換期が存在するんですね。
このようにウェンデスには数限りない謎が付きまといます。
世界の大変革後の政見放送では、ウェンデス統治者の姿がモニターに映って、世界中が驚きに包まれました。
あ、実在してたんだ、みたいな(笑)




