GHQの眼を眩ますために草案者達が、最後に選んだ単語、belligerency
{国際紛争を解決する手段として}という限定した目的のために①戦争と②及び③を放棄し、{前項の目的を達するため}だけに陸海空軍その他の戦力も不保持と多くの条件を付けることに成功した草案者は、最後の目的を果たそうとする。
目的とは、日本国が<日本国の国益を守るため>に戦争できるようにである。
The right (of) belligerency (of) the state will not be recognized.
国の交戦権は、これを認めない。Ofを2回も使った稚拙な用法の主語である。
The right (of) belligerency
直訳すると交戦状態の権利となる。
そして、 国家対国家の戦争を示す belligerencyは、名詞で交戦状態を意味する。
この belligerency は、その語源である「casus belli」 と gerent の2つはラテン語に由来する。
英国などの英語圏で格調高い教養語と言えばラテン語である。
主語にOfを2つも使う稚拙な英語用法の東洋人が、一生懸命勉強してラテン語由来の belligerency を使っているなとGHQは明るいストレートな米国人気質で微笑んでくれたに違いない。




