草案者達は、英語を知り尽くしていた。
英語を知り尽くしていた草案者達は、わざとbelligerencyという単語を選んで使っていたのだ。
「戦争する」を簡単にそして単純に表現するだけであれば Fight を使えばよい。
ただ、 Fight では、憲法と言う格式ばった条文の文言としては軽すぎる。しかも、 Fight では意味が広範囲に及び国家対民間や国内の戦闘も入ってしまうと考えた彼らは、国家対国家の戦争だけにわざと限定するために belligerency という単語を選んで使ったのだ。
Of を主語に2回も使い稚拙な英語用法しか知らないふりまでして belligerency を選んで使ったのだ。
次に belligerency の訳と類語を記載する。GENIUS English-Japanese Dictionary,Third Edition,p166
belligerency 名詞: 交戦状態、敵意
類語
belligerence 名詞: 好戦性、戦争行為
belligerent 形容詞、名詞:1 好戦的な、敵意のこもった、けんか腰の、強硬な
2 喧嘩をしている(人)、
そして、 belligerency 自体の語源は、 「casus belli」 と gerent にある。
①「casus belli」 音節ca・sus bel・li 発音記号/kάːsəs béliː/
名詞可算名詞
(《複数形》 casus belli) 戦争原因; 開戦の理由.
[ラテン語 ‘occasion of war' の意]
出典、研究社 新英和中辞典
②gerent 音節 ge • rent 発音 dʒíərənt
[名詞]
((まれ)) 支配者,統治者;執行者.
語源1576.<ラテン語 gerēns(gerere「運ぶ,行う,支配する」の現在分詞)
出典、ランダムハウス英和大辞典




